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2.05

 廊下から足音が待合室の方に徐々に近ずいてきていた。

 扉の前に立ち、軽く二回ノックして入ってきたのは、少し雰囲気が変わっていたルルだった。


「あ、いたいた。紫蓮は私について来て。エリシア様は私の後ろにいる江志野さんに着いて行ってください。」

「分かりました。紫蓮様。私は先に失礼します。」

「じゃ俺も」


座っていたソファーから腰を離し立ち上がりルルが待っている出口の方に向かった。

廊下に出ると「こっちこっち」と言わんばかりに手を振って俺を案内してくれた。


「ルル。雰囲気なんか変わったよな。」

「ほえ? それは気のせいだよ? 」


と言ってルルが急に立ち止まるといきなり抱きしめられた。


「怖かったんだもん! 」

「怖かった? どういう事だ? 」


ルルは、何を思ったのか急に暗い表情になり始め抱きしめている腕の力が徐々に弱くなって行った。


「エリシア様てね、神界との更新訳としてこの地上に堕ちた天使なの」

「は? 神界? 天使? 人々の創造の人物達だろ? 」


ルルは首を横に振って言った。


「紫蓮がコールドスリープに入って約500年後。神々達がいきなり目の前に姿を現したの。「黒きものは何処におる」とか言い出して...」

「なにその現実味なさそうな話しは...」

「ホントだってば‼ 」と言いながら瞳が潤い出していた。


事実と言っていいのだろう。

なぜ母さん達がこのことを黙っているのか全く分からなかった。

あのアリセナもそのことを黙っていた。


どうなってんだ?


「それで神々達になんかされたのか? 」

「なんかされたじゃなくて、黒き者を見つけに来たんだって。」

でもとルル。

「黒き者のことをおねちゃんに聞いてみると、紫蓮の事て言われたの...。」

「え? 俺が黒き者なのか? 」

「うん。理由はその右腕の刻印」

「え? この刻印なんか意味でもあんのか? エルからはただルル達の声を翻訳してくれるだけとか言ってたが...。」

「機能としてはそれくらいらしいけど、紫蓮が使ってた『暗黒』は闇そのものだし、」


それにとルル。

「その刻印がある限り神界の者たちから狙われることになる。」

「え? じゃあエリシアも俺を狙って俺をここまで連れてきたのか?」

「彼女は、天使であって天使じゃないの」

「え? まさか堕天使? 」

「うん。しかも堕天使の親玉的な存在なんだよねぇ〜。」

「ふ〜ん。てかルルの方が偉いんやないん? 」

「ん? ほとんどおねちゃんに任せてたから名声とか無いし、あるとしても実力だからね。」

「あの実力な...。」


決闘で見せつけていたあの戦闘力の異常差にはほんと笑うことしか出来ない。

もしかしたらエルより、紫蓮よりも強いかもしれない。

やばいなこれ。怒らせないでおこう。うん。


「着いたよ。入るねおねちゃん。」


1度立ち止まって扉の前で声をかけると、何も返ってこないが問答無用に引き戸を開けた。

部屋には母さんとエル。何故かアリセナも会話に加わって何か話していた。


「やっぱりやるしかないのか。あの試練...。」

「う〜ん。早すぎるんじゃない? 今能力使えないんでしょ? 」

「まぁそうなんだけど...。」


こちらにエルが気付くと、突然後ろの引き戸が勝手に閉まり鍵がかかった。


「早かったな。」

「鍵閉める必要なくね? 」

「ん? ルルが来たから開けたまでだ。あの獄連の堕天使に入ってこられても困るしな。」

「そうかよ。それで話して? 」

「まぁ、座れ。」


ソファーに座るとルルとエルは紫蓮を挟むように左右に座った。


ここまで読んでくれてありがとうございます

・金髪の聖女さんが天使??

・ルルが恐れる意味

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