1.10
ふぅ思い出してたらどうしようかと思った。
だね。ちょっとピリピリしてしまったじゃねーか。
あの記憶は、今の記憶より怖すぎるもんね。私だってあの事思い出すといつの間にか泣いてるもん...。
分かるぜ。私でもあの記憶はつれ〜。姉貴にあの記憶消してくれて何度も頼み込んだことあるわ。
それは、私達ならなんとかなるて思ってたけどこのまま思い出させないようにどうにかしないとね。
ルル達は、お互いの心を読みながら声に出さずに会話していた。
それだけ紫蓮にとって恐ろしい記憶なのかもしれない。
立ち上がると背後から殺気のようなものを感じた。
いや、これはルルと同じ熱い視線だ。
まさか、と思い視線を感じた方に向かうとそこにはアリセナがじっとルル達を見ていた。
「何してんだ。こんなとこで」
「え? 」
壁の端からじっと見つめていたアリセナが声掛けた瞬間、慌てるかのように手を降っていた。
「な、なんだ...紫蓮かぁ〜」
「なにその俺じゃないとまずいやつ」
「べ、別になんでもないよ! 」
「へぇー、じゃあ、なんでずっと観てたんだ? 」
「え? ずっとじゃないよ? 」
言い訳するかのように、アリセナは紫蓮に背を向くようした。
「ずっとていうか、紫蓮達がここに転移して来る前からいたけどね。」
「なるほどなぁ〜。」
その場が静まり返ると紫蓮が目の前で背を向けているアリセナを睨みながら言った。
「お前誰だ? アリセナは俺達が転移する前から姿を見せなかった。それにアリセナは多分放送室にいると思うんだが...」
「なるほどねぇ。私が偽物てことかぁ〜」
アリセナが首を紫蓮の方に向けると、顔にヒビが入り声が咄嗟に変わった。
「どこで見破ったのかは知りませんが、とにかく死んでくれませんか? 」
「は? 何言ってんだお前」
ギャリン!
という音と共に立っていた地面の横に何かで切りつけた跡が出来ていた。
「貴方に知る必要はありません。それより死んでください。」
またギャリンという音が先に聴こえた。
見えない斬撃が紫蓮を襲った。
足音が後ろから複数聴こえた。
ここまで読んでくれてありがとうございます
・アリセナ???
・誰?





