1.11
「貴方誰です? なぜマスターを襲うのですか? 」
ルルが先走って塀の上に立っていたアリセナの姿をした何者かに聞いた。
「貴方には関係ないことです。記憶の巫女。」
「関係なくないよな? 俺らのマスターを傷つけたんだからそりゃねーだろ」
紫蓮を庇うかのように目の前には立って否定するエリ。
「そうですか、なら貴方達も死んでください。これからの計画に邪魔なので」
アリセナの姿をした何者かは、右手から黒い玉を作り出し、紫蓮達の方に向けて投げ付けた。
危険を察知して、少し離れようとした途端身体が黒い玉目掛けて吸い込まれるかのような風が吹いていた。
「なんだこれは...」
風に抵抗しながら前に進んだ。
すると、風の壁を抜けた先には何も無い空間が広がっていた。
「へぇー。あいつらこんなもん創り出したか」
紫蓮の目の前には、どこかで見たことがあるような男が立っていた。
「お前。なぜこんな所に...」
ふっと笑うと
「君がここに入ってきたじゃないか。」
「入ってきた? どういうことだ? 」
「そっかそっか、ほれこれやるからさっさとここから消えてくれ。しっしっ」
手で追い払われると、渡された箱を開けた。
「暗黒? なんでこんな所に...」
「お前ほんとバカだな。それを俺自身と勘違いしてるだろ? 」
「は? どういう..」
「それは、俺自身じゃない。お前の幼い時の記憶から精製された刀だ。言わば妖刀と言ってもいいだろうな。」
「妖刀? まさか....」
暗黒の真相に気づくと、右手に暗黒を持ちながらいつの間にか現実世界に戻っていた。
「ほぉ〜。その刀...やはり貴方を殺す必要があるようだな。紫蓮。」
鞘から暗黒を抜きながら言った。
「そうかよ...。」
何も考えずに間合いを詰め、刀の刃を相手に向けつつ一直線に刀を振った。
ガシという音が響いた時には、暗黒よ刃を指2本で止めた。
「この程度ですか...」
暗黒を何故か離すと、耳元に近づき気になることを話すと、その場から奴の姿が消えていた。
「大丈夫? 」
ルル達が心配そうに駆け付けてくれた。
3人を観て一安心した途端身体が言う事を効かなくなりその場に崩れ落ちた。
ここまで読んでくれてありがとうございます
・暗黒が幼い時の記憶⁇





