01: 約束に導かれる
ある家の台所で一人の少年が目の前の状況に項垂れていた。
「なんでこうなった……。」
名前:佐久間響谷 (さくまきょうや)
年齢:16歳
身長:176cm
体重:65kg
髪 :黒髪で肩に掛からないが そこそこ長い
(髪は後ろで束ねている)
顔 :自分の評価は 中の中 つまり普通。
そこに広がっているのは 部屋の全体が手榴弾でも投げ込まれて爆発して散らかったような料理…だったであろう物の残骸があり、その部屋には響谷のほかにもう一人、
この事態を弁解しようと必死に言い訳を考えている女性がいた。
母親の佐久間 愛梨だ。
身長は154cmほどで 年齢は44〜5歳くらいの黒髪セミロングだったはずなのだが、なぜかうちの一家は 顔が全体的に若々しく とても40代に思えなくてたまに恐怖を感じている節がある。見た目は女子大生でもいけるんじゃないかと思う。
「えっとね……きょーちゃん?これはね!お弁当と朝 ごはんを作ろうとしてまして……はい。
なんだか いろいろと加えてたらね?
こうなっちゃった☆ テヘッ」
テヘっ☆じゃねぇよ!?
なに加えたら こんな有様になるのか本当に謎すぎる……。
これから学校だって言うのに、これは遅刻コースだわ……。と、心では思いながらも 母も自分のためにやった結果だろうと思い、口に出す事はやめておいた。
そうしていると家のチャイム音が鳴り、響谷は 台所の惨状を後にして 玄関のカメラに映った女性……いや、男へと目をやり、見知った顔だったので 入ってくるように促した。
「なんだ 夏希か」
「おはよー 響谷♬学校いこうっ…ぜ」
こいつの名前は 池田夏希 同じクラスの親友なんだが、名前も容姿も女性に間違えるほどの美形で、さらに女装癖があるから なおタチが悪い。
まぁ、声がすごくイケボなことから話したら男だと分かる。が、分かった上で彼に告白する男子はあとを絶たない。
「なにこの部屋は……ママさんとケンカでもしたの? 響谷謝りなさい!」
「なんで俺が悪いみたいになるんだよ!」
「あれ、違ったの?てっきり響谷が朝の欲求を発散するためにママさんに襲いかかって……」
「まず、お前の俺への認識から改めなければいけないようだな!」
と、なんだか騒がしい朝から今日が始まったもんだが、こうやって言い合ってたらキリがないので 夏希にも片付けを手伝ってもらい、10分弱かけてあらかた目立つところは片付けたとき。
「きょーちゃん、あとはお母さんが片付けておくから 夏希くんと学校行っておいでー?
このまま全部手伝わせるのも悪いし、学校遅れちゃうわよ」
気付いたら 学校が始まるまであと少しばかり時間が残っていた。遅刻を覚悟していたため、間に合うならば 通常登校しておきたい。
学校までの距離は徒歩で3分ほどであるが まだ制服に着替えてないため かなりギリギリの時間帯となっていた。
「わかった!んじゃ 着替えて行ってくる!」
と、慣れた手つきで素早く制服に着替え、最後に忘れ物がないか入念にチェックし、
「「いってきます!」」
と言って 玄関口で待たせていた夏希と一緒に学校へ急いで出て行ったのだった。
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学校へ着くと、いつもと変わらない教室があり、まだ担任が来てないこともあって まだ朝の教室は騒がしいままだった。
響谷達が教室に着くと、最近は決まって先輩達が張り込んでいるのだ。なぜかというと…
「佐久間っ!まだ剣道部に来ないのか!お前なら全国も夢じゃない!俺と全国目指そうぜ!」
「いや、剣道なんぞ 防具で身を守る貧弱な部に行くなんぞ 認めんぞ!男なら身体でタックルだよな!早くラグビー部に来い!」
「っは!ぶつかるしか考えてない脳筋部になんてもったいない!君のスピードは陸上で生かされるべきだ!陸上部に歓迎するよ!」
と、このように俺への勧誘がくる。
俺は特に運動はしていなかったが、爺ちゃんが出てきた夢以来、みるみるうちに体力測定の結果が向上していき、今ではうちの高校の中でも1.2を争うほどの結果になってるようだ。
だが、
「先輩方、いくら勧誘して頂いても 俺は部活に入る気はありません、すみませんがお引き取りください」
「「「なんで君はそれほどの才能をもちながら生かそうとしないん……」」」
という絶妙なタイミングで担任の先生が入ってきた。
「はいはーい、HR始めるよー!席につけよー、おい、そこの3年共!お前らも早く教室に戻れ!」
注意を促されると、3年生は渋々 教室へ戻っていった。
そこからは、普通に放課後まで平凡な時間が過ぎて行って、これから夏希と一緒に帰宅しようと思った時の事だった。
「手紙…っ?、」
帰ろうと下駄箱を開けてみると 一通の手紙……、封筒が入っていた、裏表を見てみたが宛先も名前も書いてなくて 明らかにラブレターという感じではなかった。
それ見た夏希が「開けてみたら?」と言ってきたので、とりあえず開封してみることにした。
すると、半紙のような紙が入っており紙には
「時は来た、響谷。蔵へ行ってみるといい お前ならできる。愛する孫へ 佐久間 一郎」
言葉を失った。
間違えなく、この字は爺ちゃんの文字でありさらに、8年前についても記されていた。
しかし、なぜこのようなものが……と思考を巡らせてると、
「孫……って事は、響谷のお爺ちゃんからの手紙??でも響谷のお爺ちゃんって8歳の時に亡くなったって言ってたよねー??なんだろこの手紙……まぁ、なんなら蔵に行ってみたら分かるか!」
と、夏希が自己解決し なんだかトントンと事が進んでいき いつの間にか 蔵の前に二人に立っているという状況が出来上がって行った。
「んじゃ、入ってみますかー!お邪魔しまーす!」
内心ドキドキしていた俺に構いもせずに 夏希が蔵の扉を開けると、一瞬 強い光が漏れだして 目を瞑ってしまうが、視界はすぐに回復し
ていき、蔵の中を見てみると そこには
あの夢の草原が広がっていた。
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