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ーLev・KarunaRatiー  作者: ☆ごりらカーニバル☆
Deck 01. 1章‼ ~謎の転校生と対抗戦ッ!!~
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Rati 06. 闇市場の噂。



 闇の市場と噂されるショップに心当たりがあると言って、カゲミツは俺たちをその店に案内してくれた。


「ついたよ、ここが闇の市場って噂されてるショップさ」


「へ~、ここがねぇ」


 看板にはでかでかとショップ名が書かれている。


「楽市楽座……」



――――――


Rati 06. 闇市場の噂。


――――――



「なんだ。 案外普通だな」


 店の外観も、中身も普通のショップと変わらない。

 明るくて綺麗で……法外な取引をしてるなんて、全く思いもよらない。


 そんな普通の店だ。


 俺達と同じくらいの子供達も多くて、駄菓子も売ってる。

 日々の勉強疲れを忘れる事の出来る、子供たちの憩いの場って感じだ。


 良い店じゃん、警戒して損した。


「お、新しいカードパック!」


「君たち見ない顔だね」


 店内を眺めてると店員さんが声をかけてきた。


「こんちは! 実は闇の市場の噂を聞いて、見に来たんだ」


「ちょっとヤマト! 失礼だよ」


「え? なんで?」


 ……俺とモナカのやり取りに店員さんは楽しそうに笑ってくれた。

 あ、あぶねぇ。

 気の良い人で良かったぁ。


「実はね。 その噂は営業戦略の一つさ」


「えいぎょーせんりゃく?」


「あえて自分から噂を流せば。 君たちみたいな子が、品物を買いに来るってことさ」


「な、なるほど! えいぎょーって奥が深いんすね……!」


「僕は子供たちの笑顔が好きでね。 どうか君たちもゆっくりしていってくれ」


「はーい!」


 ……それよりカゲミツはどこ行ったんだ?


「ヤマト、店の裏に野外のカードスペースがあるみたいだよ」


「へー、行ってみよーぜ!」


 店の裏ではソウルゲームを楽しむための台座が並べられて、太陽が降り注ぎ、風も丁度テーブルには吹かないようになっていた。

 まさか、計算されてるのか?


 お菓子もカードもあって品揃えもすげーし、もしかしてすげーショップなんじゃ……。

 店の設備と和やかな空気に拍子抜けして、噂の事なんてまるでただの嘘だったんだと再認識させらる思いだぜ。


 そして目的を思い返して周囲を見渡せば、カゲミツの姿があった。


「カゲミツ、なに抜け駆けしてんだよ~」


「そんな事よりほら」


 カゲミツは片隅のテーブルを指さした。

 そこでは俺達が探していた人物がレヴルナをプレイしていた。


「あ、モモちゃんじゃねーか! 探したぜ!」


「ヤマト。 リーグ戦ぶりだな、わざわざ俺を探しに来たってのか?」


「おうよ! 聞いてくれよ! 隣地区のヤツらがさ……」


「俺は……忙しいんだ。 わりぃけど他を当たってくれ」


「おい! 待ってくれよ!」


 ……モモちゃんは、走ってどこかへ行ってしまった。


「やっぱカゲミツに頼むとして、もう一人はモナカだな」


「そ、そんなぁ! 皆の気持ちを背負って戦うなんて、僕にはできないよ!」


「まぁ、いいじゃねーか。 俺とカゲミツが勝てばいいんだし」


「ヤマト。 カゲミツくんのプレイ見たことあるの?」


「……ないな」


 そうだ。

 普段の得体の知れなさから、あいつは強いと勝手に思い込んでいたけど……。

 あいつが強い何て補償もねぇじゃねぇか!


「あれ? そのカゲミツは?」


「さっきまでいたのに……どこに行ったんだろ」



――――――



「そこのショップ、本当に入るのかい?」


「お、お前……ヤマトのクラスの転校生か?」


 ヤマトの前から立ち去った百地モモチ 桃道モモミチ

 彼は自転車をこいで、隣地区のショップへと足を運んでいた。


「やめておいたほうがいいよ。 隣地区の小学生たちが賭けゲームをしてるショップさ」


「……知ってるさ。 だからここにきたんだ」


「……」


 桃道は、転校生の言葉を振り切り店内へと入った。

 見た目や中身こそ別の店と何ら変わらない普通のショップ。


 そこでは、少し素行が悪そうな小学生たちや中学生が賭けルールをしレヴルナをプレイしていた。

 本来、公式提携ショップなどでは賭けルールは禁止されている。

 子供たちが心からの笑顔を溢れさせる楽市楽座も、その提携ショップの一つだ。


 しかし、ここでの少年たちの表情の奥には欲望に取りつかれているような気味の悪さを、桃道は感じとった。


「この通りさ。 帰った方が良いよ」


「お前こそ帰れよ。 どうなるか分からねぇぞ」


「……」


 桃道は転校生へとそう言い放った後、とある小学生のグループへ話しかける。


「栗ノ木小学校の百地 桃道だ。 ウチの学校の生徒からカードを取ったのはお前らだな?」


「取ったわけじゃねぇって。 賭けゲームは歴としたルールだ」 


 今までに数々のカードゲームの流行りがあった。

 その中でカードを賭けるルールが存在していた事もある。

 しかし、レヴルナではそのルールは公式が禁止と明言しているルールだったのだ。


「公式が禁止してんだ。 アホな事、言うんじゃねぇよ」


「それにしても、お前が桃道か。 噂で聞いたよ、栗ノ木小で一番強いんだって?」


「……あぁ」


 その返事は、桃道にとって付きたくないウソだった。


「お前が俺達に勝てば、戦利品のカードは返してやってもいいぞ」


「ホントか……!?」


「ただし条件がある。 勝ち抜き制で、お前は一人。 俺達は今度の対抗戦に出る3人だ」


「対抗戦……? なんだよそれ」


「お前、知らないのか? ……まぁいいや、こっちは相手を一人潰せるチャンスなんだ」


「ウソは、ついてないな?」


「あぁ。 このショップでは賭けルールはOK。 ショップが決めてるんだ。 俺たちも店のルールでプレイしてるだけさ」


 桃道はリーグ戦を振り返る。

 ヤマトや仲間たちとの熱いバトルを、もう一度したい。

 そして、心のカードを取られたままじゃ、仲間たちも笑顔でプレイできない。

 そんな思いが、桃道の決心を固いものにしていく。


「やめるんだ。 仲間の仇は対抗戦で取った方が良い」


(それに、俺はヤマトに負けたくない)


「転校生、言ったろ。 お前は帰れ」


「……」


「俺は、戦う」



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