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ーLev・KarunaRatiー  作者: ☆ごりらカーニバル☆
Deck 01. 3章‼ ~ Lev・KarunaRati。 魂をかけた戦い!! ~ 
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Rati 31. 夢じゃない……



「ヤマト……」


 倉庫内に描かれた魔法陣を見て、咲夜は呟いた。


(私のせいで、ヤマトが……)


 大和が夢中になっていたカードゲーム、LevレーヴKarunaRatiカルナラティ

 彼がカードゲームに夢中になる度に、2人の関係は薄れていった。


 昔のように、3人で笑い合っていた時のように過ごしたい。

 咲夜はそんな思いを心に秘め日常を過ごしていた。

 そこに景光というレヴルナをプレイしている転校生がひょっこり現れた。


 サクヤはレヴルナに興味などなかった。


 しかし、景光が現れたことによって、大和に新たな関係ができればもっと彼との距離ができてしまう。

 このままでは幼い頃から一緒にいた幼馴染が、ウララがいなくなった時みたいにどこか遠くへ行ってしまうような気がしていた。


 咲夜は悲しかったのだ。


(ヤマトと、また昔みたいに一緒に過ごせるかな……そう思っただけなのに……)


 そして、景光の事を知る度にウララの面影が見えた。

 彼女は好機だと思った。


(また、3人で一緒に笑えるかなって……思っただけなのに……)


 そんな想いを込めて、彼女はLevレーヴKarunaRatiカルナラティを手に取った。

 しかし、今や幼馴染の大和は、自分が誘拐されたばかりに危険なことに関わってしまっている。


 咲夜の幼き胸の内には、張り裂けそうなほどの後悔が渦巻いていた。



――――――


Rati 31. 夢じゃない……


――――――



「魂の輝きを解き放て。 ソウルゲームだ」


 男の声が響き渡る。

 それは、俺にとっては正体不明の奈落の底へと誘う宣告のように聞こえる……。


 俺は、サクヤは、本当に生きて帰れるのか……?


(……!)


「ハク……一緒に戦ってくれるのか?」


 怖気づいていた俺の心は、ハクの力強い眼差しで少しは奮い立たせることができた。

 よし……なんとか覚悟を決める事ができたようだ。


「自分の相棒に気付いたか。 これが魔法陣の効果さ」


 廃墟マンションでは魔法陣が中途半端に消されていた。

 おそらく、あれは半端な儀式だったんだ……。


「……!?」


 男は宙へとカードデッキを置いていた。

 どうなってるんだ……?


 とにかく、俺もデッキを……。


「なんだ、これ……?」


 俺がデッキを手に取ると、手の甲へと何かの紋章が浮かび光り出していた。

 馬の顔と一本の雄々しい角を模した紋様が浮かび上がっていく……!


「素晴らしい! やはり僕の目に狂いはなかったようだ! 君は【適性者】のようだね」


 廃墟で戦ったあの男の言葉……『お前ら【適性者】とかいうヤツか?』。

 俺は【適性者】ってヤツなのか……?


「さぁ、デッキを置け……!」


 デッキが……本当に浮いた。

 よし、手順はいつも通り、準備はできた。


「始めるぞ」


「セッション!」「Deo sacrum……!」


 まずは、ファーストラウンド!


「俺は【夢幻ムゲン妖狐ヨウコ】を召喚する……!」 パワー1000


「いけ。 【コモン・ソルジャー】」 パワー2000


 !?


「何を驚いているんだ。 君はまさか本当にこれがただの【遊び】だとでも思っていたのかい?」


 俺の目の前には、尻尾を揺らめかせる小さい狐と、俊敏な軽装騎士が向かい合っていた……。

 カードを宙へと置いた瞬間……【夢幻ムゲン妖狐ヨウコ】と【コモン・ソルジャー】が実体化した……!?


「魔法陣はパネルフィールドの役割を……!?」


「今に分かるさ。 バトルだ」


 夢幻ムゲン妖狐ヨウコはバトルで負けてしまう。

 すまない……!


「ぐあぁっ!!」


「ヤマトっ!」


 何だ、この痛みは……?

 胸の奥が鷲摑みにされたような。

 心臓に直接ダメージを喰らったかのような痛み……。


「ソウルキャスターとソウルパートナーは魂の絆で結ばれている。 パートナーが傷を負えば、ソウルキャスターも無傷ではない」


「なっ……」


「言ったろ、ヤマト。 これは遊びじゃないんだよ。 本物なんだ」


 俺は、夢を見ているのか……?

 焦燥感に満ちる心が、目の前の景色が夢であってくれと叫んでいる。


「嘘……本物なの……?」


 けど、違う。

 サクヤの微かな声の震え、目の前の相手の存在。

 俺の鼓動のスピードも、頬を伝い落ちていく冷や汗も。


 夢じゃない……。

 どれも、本物で現実だ……。


「さぁ、儀式を続けよう」


 くっ……エンドラウンドにスペルを1チャージ。

 合計コストは3……!


 次のファーストラウンドだ!

 バトルに負けた妖狐の効果で召喚コストを減らす!


「頼む【術法・木葉天狗】! 【模造品の神剣】を装備!」 合計パワー3000


「僕は【供物の紋章】を装備、コモン・ソルジャーのパワーは3000となる」


 あれは、コスト0のギアスペル!

 けど、ただでは転ばない……!


「術法・木葉天狗は手札からスペルを1チャージできる!」


「しかしこちらは相性効果によって、パワーが上回った。 朽ちるのは君だ」


 ぐ……!

 胸の中の心臓を突かれたかのような痛みが思考を乱していく……!


 エンドを終えて、ファースト!

 合計コストは7。


「悩んでいるね。 いつでもかかってくるといい」


 ここである程度は相手のパートナーデッキを削らないと……終盤にフィニッシュしきれない!


「頼んだ【術法・鴉天狗】! バトルだ! そして、ギアスペルを装備させる!」 合計パワー6500


「いいだろう。 ここは僕の負けだ」


 ……おそらく、高コストパートナーほどソウルキャスターへのダメージは大きいものだ。

 なのに、相手は全く動じていない……。


「召喚【パワードナイト】。 バトルだ」 パワー5000


「俺は鴉天狗へ【神器・八重垣ヤエガキツルギ】を装備させる!」 合計パワー10500


「【供物の儀式1st】を発動。 【供物の儀式】はコストさえ溜まっていれば払わずに発動できる。 供物こそがこのカードのコストだ」


 ソウルコストを払わないスペルカード……!? 


「【供物の儀式1st】でソウルコストを2つ供物へ送り、パワードナイトを強化。 更に自身の効果で強化」 相性込みの合計パワー11000

 

 まずい……!


 俺が身構えた瞬間、目の前にバリアが張られた……?

 ソウルキャスターへのダメージを防いでくれたのか?


「大きいダメージを防いだか……まぁいいだろう、儀式に影響はない」


 まさか、さっきの……。

 マスクで顔を隠したお姉さんがくれた何かが、守ってくれた……?


『これは、効果は1回きり。 それまでに覚悟を決めて……!』


 そうだ、覚悟を決めなければならない。


 俺が負ければサクヤはどうなる……?

 サクヤもきっとこんな儀式をさせられるかもしれない……!


「頼む【仙狐センコノ術法師・春風ハルカゼ】! 春風へ神威帷子カムイカタビラを装備!」 合計パワー3000


「迎え撃てパワードナイト!」 合計パワー9000


「春風は神威帷子カムイカタビラの効果で場に残る……!」


「いいだろう。 だがバトルは続行させてもらおう!」


 俺へのダメージは、ない。

 神威帷子カムイカタビラがソウルキャスターへのダメージも防いでくれたのか……!?

 けど、パートナーデッキは削られ……残り8枚……。

 相手はまだ16枚もある……。


 幸い相手はソウルコストがあまり溜まっていない。

 次のバトルでなんとか相手のデッキを削り、切り札が出てきても【身代わり】のスペルで1ターン凌げば勝機はある!


「バトル! 俺は【神話大全形見矢倉シンワタイゼンカタミヤグラ】を発動!!」


「【供物の儀式2nd】 ソウルコストから供物達を呼び覚ます」


「なにっ!? パートナーを複数体呼び出した……?」


「これは遊びではない。 ソウルキャスターの力量が許す限りの召喚が可能だ」


 一気に3体のパートナーが相手のフィールドに!


「けど、春風の合計パワーは14500! フィールド内で一番高い!」


「【供物の儀式2nd】は呼び出したパートナーを含む全てのモンスターを強制的に供物へ送り、ダメージを無効化する!」


「なにっ!?」


 俺の神話大全形見矢倉シンワタイゼンカタミヤグラが……躱された……。



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