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ーLev・KarunaRatiー  作者: ☆ごりらカーニバル☆
Deck 01. 3章‼ ~ Lev・KarunaRati。 魂をかけた戦い!! ~ 
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33/33

Rati 32. お守りの形見



 神話大全形見矢倉シンワタイゼンカタミヤグラが躱されてしまった……!

 この効果で装備したカードは、このターンのエンドラウンド終了時に供物へ送られる。


 けど、状況は俺が有利だ……。


 俺のパートナーデッキは8枚。

 相手の切り札による一撃で全て削られる可能性が高い。


 それに対し能面の男は16枚……。

 一見俺が不利だけど、身代わりの術法でバトルを1度躱す事ができる!


 そして、相手はソウルコストを召喚ではなく削る事で戦っている。

 俺のソウルコストは13。

 対して相手は、たったの2……。


 正直に言ってプレイングは相手の方が何枚も上手だ。

 だけど、盤面は圧倒的に俺が有利……!


 勝てる……。



――――――


Rati 32. お守りの形見


――――――



「ヤマト、まさか勝てるなどとは思っていないだろうね」


「なにっ……?」


「今のうちに浮かれているといい。 君はこれから贄となるのだから」


 ここで負ければ……。

 俺はともかく、サクヤが……。


「僕は【ヴァンパイアの眷属】を召喚。 バトルラウンドへ」


「【仙狐センコノ術法師・春風ハルカゼ】で迎え撃つ!」


 これで相手のパートナーデッキを削った……!

 次のバトルで攻撃を防ぎ、エースカードで逆転できるかもしれない!


「ふ……ククク……」


 なぜ、笑っているんだ……?

 相手のソウルコストは今のバトルによって溜まってしまったけど、その数は7。

 俺の残りのデッキ8枚を削りきるパートナーさえ召喚出来ないのに……。


「ファーストラウンド、低コストパートナーを3体召喚しよう」


 3体のパートナーを、同時召喚……!?


「僕は手札からこのカードを発動する。 【供物の儀式3rd】」


 ファーストラウンドでスペルカードを……!?


「全てのパートナーを供物へと送り、崇高なる祟神タタリガミを呼び覚ます!!!」


(大和……気を付けろ……!)


「うわっ!?」


 室内なのに激しい風が吹いて、体ごともっていかれそうだ……!!

 黒き塊が現れて、その塊へとエネルギーがブラックホールのように収束していく……!?


「このカードにより、永き封印からお目覚めを。 【Ha-Boreハ ボレーDeusデウス Verusウェルス Dominusドミヌス】」 合計パワー22000


 黒き球体から、漆黒の影を纏う人型の何かが現れた。

 その存在が放つ威圧感が、俺の体を蝕んでいくのを感じる。


 か、勝てない……。


「崇高なる神の御前だ、図が高いぞ」


「!?」


 重りそのものが重力となったようなプレッシャーが降り注ぎ、上から押しつぶされた……?

 相手の威圧感に逆らう術もなく、強制的に片膝をつかされてしまった。

 重い……!


「このカードはコストを持たないが、君のパートナーデッキを削るのにはありあまる破壊力を持つ」


 まずい……。


「バトルラウンドへ。 反逆者の使徒へ天誅を!」


「俺は、春風ハルカゼで【空間法術・身代わり】を発動する! パートナーデッキを守る!」


 すまない、春風……! 


「バトルは続行、春風を滅ぼした分のダメージはソウルキャスターへ……!」


「ぐああぁあああああッ!!!!」


 い、痛い……!

 痛い、痛い、痛い……!


 負ける……死ぬ……。

 痛い、死ぬ、痛い、死ぬ……。


「ヤマトっ! もうやめて!」


 サクヤ……。

 そうだ、諦めちゃだめだ……!


 今俺が勝たないと、俺だけじゃなくて、サクヤが死ぬ……!


「ファーストラウンド!!」 ソウルコスト15


 このゲームは俺たちの好きな遊びと違い、多数の召喚が可能……!

 なら……!


「【斥候・鴉天狗】【在野ザイヤ道摩法師ドウマホウシ】【伝令走狐デンレイソウコ疾風ハヤテ】を召喚する……!」


「やるな……だが、それで勝てるほど甘くはないぞ!」


「バトル……!! スペル【狐の灯】でソウルコストをチャージ!!」


 ……。


「崇高たる神に敗北はない、滅ぼせ!」


「頼む!! 斥候・鴉天狗!!」


 効果でこのターンのパートナーデッキへのダメージを無効化する!


「デッキへのダメージを防いだか。 しかし、パートナーである鴉天狗は葬られる。 君の体と心はどこまで持つかな……?」  ソウルコスト17


「ぁあああ……! があぁあああああああ!」


(ヤマト……!!)


 いてぇ……いてぇよ……。

 全てを投げ出して諦めたくなる。

 このままじゃ、負ける。


 ネガティブな感情ばかりが、俺の心を支配していく……。

 諦めたらダメなのに、勝手に意識が朦朧として、力が抜けていく……。


 俺は、よええ……。


「うそ……や、ヤマトっ!」


「……」


「おや、倒れてしまったか……? まだ儀式の続きだが……続けられないのであれば、次の計画に移行か……」


 ……。


『忘れるなよ。 強くなることそのものだけを追い求めてはならん、目的を持て』


『なぜ真の強者は強者足りえるのか、それは目的を持っているからじゃ』


『大事なのは目的を持ち、それをつかみ取ろうとする心。 それを持てば様々な人間の想いや強さも知る事ができる』


『そこから己の真の強さを見つける旅が始まるのじゃ』


 夢……?

 真の強さってなんだ? それがあれば、サクヤを守れるのか?

 じーちゃんの言葉の意味は俺にはまだ良く分からない。

 だけど、俺の今の目的は……俺は……。


 ……。


「もうやめてください! 私が、ヤマトの身代わりになるから……!」


(起きろ……ヤマト……!! 天村 大和……!!)




 ……!!!


 まだだ……!

 泣くな、サクヤ……俺は必ず勝つ。


 これは、遊びじゃない。

 魂を懸けた、戦いなんだ……!


 俺は、諦めない!!


「スペルをソウルコストへチャージ……! カードをドロー!!」 コスト18


 俺は……大事な人を、サクヤを守りたい!!!


「ご先祖様……ハク……!!! 俺に力を、貸してくれっ!!!!!」


「妾に任せろ!! 行くぞ!!」


 俺へと呼びかけてくれていた声……ときどき聞こえるその声は、空耳じゃない。

 ハクが俺に、母さんの形見のカードを通して、語り掛けてくれていたんだ……!!!


「ヤマトの手の紋章と、カードが光った……!?」


 ファーストラウンド……!


「【在野ザイヤ道摩法師ドウマホウシ】の効果で【春風】をソウルコストから呼び戻す!! 式神召喚!!」 コスト17


 ……ハク、俺の心のエネルギーを君に託す!


「仙人となった狐は、心の標と出会い【進化】する……!!」


「なんだ……その召喚方法は!?」


 父さんから譲り受けた……母さんの形見のカード……。


「白狐天臨!! 【夢幻天ムゲンテン琥珀コハク】!!」 パワー10000


 それには、守り神様の……ハクの魂が込められていたんだ……!


「邪気を受けた荒神よ、妾がその一端を喰らい打ち消そう」


 神々しい白銀の毛並みと、凛々しい佇まい。

 これがハクの真の姿。

 今まで、視えてなかっただけで、俺を守ってくれていたんだ……。


「土壇場で新たな召喚方法を編み出すとはな……。 しかし、Deusデウス Verusウェルス Dominusドミヌスのパワーは効果で37000!!」


 このままじゃ、確かに黒き神に勝てない。


「ハクは召喚時に、これまでの術法エネルギーと仲間の力をその身に宿す!」 パワー36000


「だが、崇高なる神には届かない……!」


 まだだ!


「ハクの効果を発動する! 進化元である春風の効果を受け継ぐ!」


「俺は、供物から【神話大全形見矢倉シンワタイゼンカタミヤグラ】を発動!!」


 俺の全ての力を、デッキの力をハクへと集める……!


「だが、我が一族の神は不滅だ。 バトルを終えても場に残り、次のターンにパワーアップする!! このターンに仕留める事は不可能……!」


「いや、このターンで終わりだ!」


 この神は場に残り倒せない。

 なら、デッキを削り切り、ソウルキャスターを倒す!


「俺は、手札から【神剣・天羽々斬(アメノハバキリ)】を発動する!!」


「なに!? コストが……そうか……!」


 俺のフィールドには疾風ハヤテが残っている。

 スペルカードを発動するのに足りないコストを1下げてくれたんだ……。


 これが俺のデッキの、皆の力だ!!


天羽々斬(アメノハバキリ)は相手が場に残る場合、連続攻撃が可能……! 神は倒せなくとも、ソウルキャスターは倒せる!! いけ!!!」


「な、なにィっ……!?」 


 ……。


「……光あれッ!! グアァアアアアアアアアアアアアア!!!!」


 能面が、取れた……その顔は……!?

 Lupinusルピナスさん……!?


「……」


 俺、本当に勝ったのか……?


 か、勝った……。

 勝ったんだ……サクヤ……。


 ここから、逃げないと……。

 けど、体が動かねぇよ……。


「ヤマトっ……! へーき!?」


「俺はいい……。 早く、逃げろ……!」


 サクヤが、俺の肩を背負い一緒に逃げようとしてくれる……。

 まだ追手が来るかもしれないのに……くそ、意識がもたない……。

 声も出せない……。


「まさか、勝つとはね。 ヤマト……」


「だ、だれ!?」


 2階から誰かが飛び降りて……こっちに……。


「君も来たのか、こちら側に……」


 カゲ、ミツ……。



――――――



3章‼ ~LevレーヴKarunaRatiカルナラティ。 魂をかけた戦い!!~ :終幕


Deck 01. 失われた心の秘宝とイニシエの儀式!!:完



――――――



ここまで読んでいただき本当にありがとうございます!

2巻に相当するDeck 02は現在制作中です。

もし楽しみにしてくださってる方がいましたら、申し訳ありませんが氣長にお待ちいただけると助かります。

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