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ーLev・KarunaRatiー  作者: ☆ごりらカーニバル☆
Deck 01. 1章‼ ~謎の転校生と対抗戦ッ!!~
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Rati 10. 消えたカードショップ



「これが、栗ノ木小学校の子達から奪ったカードかな」


「後は警察に任せればよいだろう」


「……」


「全く、お人よしだな。 我が主君は」


「そんなんじゃないさ……」


「そう言う事にしておいてやる。 しかし、今回も手掛かりは無しか……」


(姉さん……)



――――――


Rati 10. 消えたカードショップ


――――――



「3英傑の凱旋だぁ!」


「へへ、くるしゅーない!」


 対抗戦から次の日。

 俺、モナカ、モモちゃんは、学校の皆から三英傑と呼ばれ、英雄扱いされていた。

 いやぁ、良い事をすると気分が良いね。


 それも、あの件さえなければの話だけど……。


「それにしても、おかしな事件だったね」


「あのカードショップの事か?」


「うん、突然消えるなんて……」


 賭けルールを広めていたカードショップ。

 あのカードショップは、もう消えてしまったらしい。


 この前まで客足が多く賑わっていたのに、今ではもう店の中身はもぬけの殻だそうだ。

 人伝てに聞いた話だけど、未だに信じ切れない。


「うぅん。 繁盛してそうだったのに……まさか、夜逃げ?」


「分かんねぇ……」


 昨日の対戦相手は奪ったカードを持っていないと言っていた。

 賭けで取ったカードを店に収めさせる代わりに、新品のカードパックを貰っていたそうだ。


 ショップにる子供達へと甘い言葉を使って、半ば無理やり賭けルールに参加させていた。

 それが、あいつらが至る所でカードを奪っていた理由。


 モモちゃんはライカンスロープを取り戻せたけど、皆が取られた他のカードは行方不明。

 なんとも後味の悪い結果だ。


「あーあー、せっかく全勝したのになぁ~」


「公式ショップに通報されたのかなぁ?」


「まぁ、そんなとこだろきっと」


 ともあれ、この周辺で賭けルールはなくなるだろうということで、皆は安堵している。

 取られたカードは売られてることなども考慮していて、半分諦めていたみたいだ。


「よぉ、カゲミツ。 また昼休み登校かぁ?」


「ヤマト……話があるんだけど」


「なんだよ」


「ちょっと、モナカと一緒にこっちに来てくれ……」


 めんどくせーなと思ったけど、モモちゃんの借りがあるので俺はモナカを連れて大人しくカゲミツについていった。

 いつもは堂々と歩いているカゲミツの背中は、妙にそわそわしていた。


「放課後、カードを取られた皆を集めてくれないかな?」


「は? なんでだよ」


「ヤマトは皆に顔が効くだろ?」


「じゃなくて、まさかお前……」


「とにかく、頼んだよ。 時間は17時だ」


 ……。


「ヤマト、ひょっとして、カゲミツくん……」


「あぁ、ひょっとするかもしれないぜ……」


 俺達はこの日、放課後を待ち、すぐに公園へと皆を集めた。

 そして何があるのかと息を飲みながらもカゲミツを待ち、約束の17時。


 車から、缶の箱を持ったとらえどころのない大人の人が降りてきて、こちらへと向かってきた。


「ヤマトくーん!」


「は? あのおっちゃん……」


 楽市楽座の……店長さんだ。


「おっちゃん! その袋って……」


「あぁ、皆に良い報告だ。 じゃじゃ~ん。 取られたカード達だよ」


 皆はまるで伝説の秘宝を目撃するかのように、箱が開く瞬間を見つめていた。


「「「うおおおおおおおお!」」」


「店長さん! サンキュー!」「俺、これからも楽市楽座でカード買います!」


「うんうん、よろしく頼むよ~」


 このカードはもしかして、カゲミツが取り返したのか?

 カゲミツは俺達を楽市楽座へ案内したし、店長の顔見知りのはずだ。


 カゲミツがカードを取り戻して、店長へ渡したのか?


「あの、店長さん。 そのカードってカゲミツが取り返してくれたんですか?」


「なんで、そう思ったのかな?」


「え? 店長さん、俺の名前も呼んでたし……カゲミツから聞いたのかなって」


「おっと、これは一本取られたか。 でも残念。 取り返してくれたのは警察さ」


「やっぱそうか。 そうだよな……」


「僕がカゲミツくんに頼んだのよ、皆をここに連れてくるようにね」


「そっか、それで……」


 カゲミツはカードを取り返してくれたわけじゃない。

 だけど、俺はこの日、カゲミツの底知れなさに興味を抱いていた。


 今日の件もそうだし。

 気付いたら雲のように消えていて、風来坊のようにひょっこり現れる。


 そしてモモちゃんに自分の大事なカードを、対抗戦限定とはいえ託していた。

 それも、リスクのある賭けデュエルで。


 初めて会った時に俺の事を眼中にないみたいにバカにしてきたのは、あいつは……ソウルキャスターの実力が分かるんだ。

 だからきっと、切り札さえあれば、特訓したモモちゃんが勝つのも分かっていた。


 それに、あんな切り札を持っているってことは、あいつは普段からあんなリスキーなカードを使いこなしてるってことだ。

 知りたい、カゲミツの実力を……!



――――――


1章‼ ~謎の転校生と対抗戦ッ!!~:終幕


――――――



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