夢の中で語られる思い出
「テル君?」
星木?
「ねぇ、今日は何しようか?」
何言ってるんだ?
「コウはなにがしたい?」
これは、俺か?
「え、珍しいこともあるなー、テル君が私の意見を聞くなんて」
「べつに、偶然だよ」
「へー、けど、偶然でも嬉しいよっ」
・・・そうか、夢か。なんで幼少期の俺と星木なんだろうな、どーでもいいけど星木の髪と目は生まれつきなんだな、赤髪藍眼の美少女とそんなにイチャつくなよ、俺
「じゃぁ、夜になったら花火しよっ」
「じゃ、夜に集合な」
夏か、今と同じだな
「テル君、これやろうよ」
おいおい、それロケット花火だぞ、子供だけでやるなよ
「ライター貸して、俺がやってやるから」
「おぉ~テル君がかっこよく見えちゃったよー、ははっ」
なんだかなぁ、この夢、すごく平和というか、なんか夢だと思えねーなぁ。どーでもいいけど
「お、飛んだ飛んだ」
「そりゃ、ロケット花火だしな」
「じゃぁさ、こんどはこれやろうよ」
「ん?、普通の手持ち花火か、じゃ火つけてやるよ」
「きれいだね」
「そうだな」
花火なんて最近はやってないな
「線香花火、どっちが長くできるかやろうよ」
「今年は勝つからな」
「ははっ、去年はテル君の全敗だったもんね」
「・・・まぁな」
はぁ、何やってんだよ、俺
「あ、落ちちゃったぁ」
「どうした?、去年のは偶然ってくらい短いな」
「・・うん」
「?」
「ねぇ、テル君、私たちはいつまでこんなに仲良くしてられるかな」
「そんなのわからねーよ」
「・・ははっ、そうだよね、わからないよね。」
「でも、ぜってー忘れねぇよ」
「え?」
・・・何言ってんだ?俺。まぁ夢だよなこれ
「輝義、無来輝義」
「ん」
「起きてください」
「なんだよ、いい夢だったのに」
ってか、コイツまだいたのかよ
「いい夢だった?って?」
「まぁ、それなりにな」
「あなたは、星木紅がどんな自己紹介をしたのか忘れたのですか?」
なんなんだよ、自己紹介なんてどーでもいいじゃねーか
「それがどうかしたのか」
「あなたが見たのは夢なんかじゃないですよ」
それはもう、どうでもいいなんて言えないほどに重い言葉だった




