絶望拒絶
理想から生み出した一対の剣はどちらも白銀にの輝きを放ち、輝義の体は人を超えた運動力で燈衣羅に接近する。
体をひねり攻撃の威力を増す基本動作もなしにただ切りつけるために剣が振られる。
あらゆる運動力、威力は神の力で通常可能な領域を超えている。
しかし、
「到達拒否」
燈衣羅の否定の言葉は攻撃が当たることはおろか輝義が近づくことすら許さない。
「ッチ。理想設定、完全-リアン・ジェリグ-」
当たらず空気を裂く剣に舌打ちし輝義は完全を召喚する。
だが、それも叶わない
「出現拒否」
たった一言で完全は出現を許されなない、さらにはあらゆる「出現」が否定された。
「オマエ、そんなのどうやって・・・」
輝義は既になす術なしという状況で問うことしかできなかった
「君に語ることなどない。さようならカミサマ」
冷たく告げると、神の最期があまり簡単に訪れる。
「存在拒絶」
また、一言だけ。たったそれだけでその言葉の対象は跡形もなく消失した。
神は消えた。
残された燈衣羅は同じままの冷たい口調で作業のように言葉を紡ぐ
「理想否定。事実否定。崩壊否定。」
否定を言うたびに世界が姿を変えていく、神により行われた改竄が否定され元の世界が戻る。
そして最後に
「絶望拒絶」
あらゆるものを受け入れず否定し、拒絶する者によって神様が消えた世界。
絶望が消えた世界は、希望的で楽観的な世界を生み出す。
その世界に「再び」生まれた少年はその世界通り、希望的かつ楽観的な思考を持っていた。
「全部思い通りにならないかなー」
少年はそんな幻想を抱きながら自分が神になるなどと妄想する。




