23/31
神の拒絶者
少年は崩壊した世界を眺める。
とある神様が作った世界。
争いも悲劇もなく平和で幸せだったはずの世界は荒れ果てて終焉を表したようだった。
「世界を、再構築する」
少年、そこに立つ神様は始まりを告げる。
目の前の現実から逃げるように、神に等しい少年が現実逃避の才能を振りかざす。
しかし。
現実は何も変わらず目の前には終焉の世界が広がる。
「どうしてだっ!?」
少年の叫びに答える人などこの死んでしまった世界にあるはずがないのに、
「逃避拒否」
澄んだ声でそう言ったのは銀の長髪に紫の瞳の女性だった。
「君がカミサマか少年」
淀みなく澄んだ声はどこか怒り混じりに低く少年を指す。
「アンタ、なんだよ」
呼ばれた少年は問に答えず問で返すが、女性はそれに対し切り捨てるように言う。
「応答拒否」
「こちらの問いに答えてくれないか少年」
少年は面倒そうに舌打ちして
「俺が神、無来輝義だ。でアンタはなんだよ」
応答のついでにもう一度問う。
「私の名は紫駆燈衣羅、この世界最後の生き残り」
そして燈衣羅はさらに続ける。
「この世界のカミサマを拒絶する者」




