バグ状態・・・・解析不能
「さて、システムの調整でもしとくか」
部屋の電気つけないまま俺はシステム(どうみても普通のデクストップ型PC)の電源を入れる。
いつの間にかリアンは家から出たようで、コウも出かけた。つまりこの家にいるのは俺一人。
「さすがにこれを見られるわけにはいかんからな」
つぶやきながら起動を待つと見覚えのある表示が出て来た・・・もちろん悪い意味で。
『改善システム。エラー報告4通。バグ状態・・・・解析不能』
無変化世界である此処で、同じ表示。
エラー4通は無来輝義の記憶、星木紅の存在、リアン・ジェリグの存在、フィリアの存在
・・・・
そういえば、フィリアはどうした?
「・・な、い?」
思わず声がもれる、どれだけ記憶をたどってもフィリアの『設定』が思い出せない。
「まさか、・・・ここはNo.00じゃない!?」
そうだ、もっと早く気づくべきだった。設定と記憶は戻っただからそれがNo.00だなんて限らねぇ。
・・・・なにより、無変化世界は名前通り何も変わってない世界。
俺は『まだ紅を生き返らせてない』のにどうしてアイツがいた?
無変化世界に居ないはずのリアンがどうして『既に』存在する?
「久しぶり、おにいちゃん。それともテルにぃって呼んでたかなぁ」
PC画面の明るさだけの部屋に少女の緩く柔らかい声が不思議なほどに鳴り響く、あるいは俺にだけそう聞こえた。




