第63話。魔王軍11「ねこもまたいで通る」またがれたいのです!
それから2週間後が経ち、今日、俺は近くにいたハンナに故郷に帰りたいと言った。
限界だった……。俺の身が、心が、もう限界だった……。何でもいい、とにかくこの村を出たかった……。生きた心地がしなかった……。そういった思いからか、俺は後先を全く考えずに、口から自然とその言葉が出てきてしまった……。
周りはどこを見渡してもヤバイ奴らばっかり……。俺はずっと借りてきた猫のまま、ずっとヤバい奴らにビクビクと怯え続ける日々……。何処へ行ってもヤバい奴らに囲まれている……。そんなヤバイ奴らが、ヤバイ行為を、誰の人目も気にせずにやり始める……。
なのに俺には、誰も相手をしてくれない……。
癒しが欲しかったんだ……。どうしても! 癒しが欲しかった……。だから、願いした……。恐さで、緊張で、おかしくなりそうだったけど、意を決してお願いした……。だが、俺の相手をしてくれる奴はいなかった……。
俺の心境なんて、誰にも分からないんだろうな! ヤバイ奴にヤバイ行為をお願いする、そんな俺の心境なんてな!
でも、しょうがないだろ! すっごく綺麗で可愛くて美しいヤバイ女達が、何のためらいもなく、いろんな奴と目の前で積極的に交わりだすんだぞ!
この村の女って、なんでなのか知らないけど、とにかくメチャクチャ綺麗なんだよ! メチャクチャ可愛くて、美しいんだよ! そんな女たちが所構わず、誰彼構わず、しだすんだぞ!
初めは、ハンナと、まりーとかいうヤバい女だけが特別なのかと思ったけど、違った……。この村の女、みんながこんな感じだった……。
正直、めっちゃムラムラするし、もしかしたら……俺もお願いしたら……って思うだろ!! 俺は思ったよ! だから俺もって、もう死ぬ覚悟でお願いした!
こんなきれいな人たちと、一度でもセックスできるっていうなら、もういっそ死んでもいいと思った! それに、あんだけ誰とでもヤリまくってるんだし、俺とだって、もしかしたら……いや、多分できる、させてもらえる、なんならむしろ誘ってもらえるんじゃないか? って本気で思った!
だけど……結局……相手してくれる奴なんて、誰もいなかった……。
毎日毎日、いろんな男に股を開きまくってた、このハンナとかいうド痴女も、俺が誘うと、身持ちの固いウブな村娘に早変わりだ……。
カビエル「ハ、ハンナさん、お、俺も……」
村人H「えっと、それはちょっと……ごめんなさい……」
カビエル「あ、あの少しだけでも……そ、その、触らせてもらうだけとかでも……」
村人H「ご、ごめんなさい……いやです……」
――はぁああ!? 何でなんだよ!? お前いつもいろんな奴に、自分から触られにいってるじゃん! 自分で言うのもなんだけど、俺って結構イケメンな部類だよ? 何で俺はだめなんだよ!
もう、なんかすっごくムカついてくるし! 色々と罵声を浴びせたくもなるけど! このヤバイ痴女が怖いから、なにも言えない……。
けど……もう、ムラムラがね、凄いんだよ! せめて、手で抜いてもらえたりくらいはしてくれない? このド痴女が毎日してることに比べたら、まぁ、それくらいのことならしてくれるでしょ……。
「あ、あの、じゃあ、抜いてもらったりなんかは……」
「ご、ごめんなさい……そ、その……そういった処理は、他を当たるか、ご自分でお願いします……」
くっそがぁああ!! 何でなんだよ!! ちょっと手を動かすだけじゃん! それくらいしてくれてもいいじゃん! お前いつも自分から手どころか、咥えにいってるじゃん! 嬉しそうに咥えてるじゃん!
それどころか、「うえっ……にがい……まず……」って本当に嫌そうな顔して、精液まで飲んでるじゃん! 「でも、これ飲むと元気出るんだよね~良薬は口に苦しってね!」とか意味分かんないこと言ってんじゃん……。ほんと、意味わかんねぇ……。
ホントさ、手だけだよ? 手だけ……。それぐらいいいじゃん……。
「あ、あの、ホントに手だけで……」
「い、いやです……」
「…… …… ……」
。。。
このハンナとかいうド痴女だけが特別なんかじゃない。この村の女全員がこんな感じだ……。部外者と交わってはいけない決まりでもあるのかと思ったが、そんな決まりはないらしい……。単純に純粋に俺とは嫌だそうだ……。クソがっ! 泣くぞ……。くそ……。もう泣いてるわ……。
そういってるそばからも、このヤバいド痴女は、隣でまた知らない奴に股を開いている……。
「ハンナちゃん、また可愛くなったね」
「ううぅ……ありがとう……」
なんなんだよ……。もう……意味わかんない……。
〇 私の独り言 〇
交わるって、どういうことか分かりますか?
混ざる、ということですよ。
赤色と青色が混ざると、紫色になりますね。
綺麗な色と汚い色が混ざると、どうなりますか?
たくさんの色を混ぜていくと、どうなりますか?
交わる相手はしっかりと選びたいものですねー。
まぁ、選びすぎてもな気も、しますけどね……。
27歳、未経験より……。




