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シルバーリング  作者: Yua
23/91

第23話「二兎追うものは一兎をも得ず」どっちにしようかなー

村人D「よーし、行くぞ!」


そう言って、姉ちゃんは勢い良く駆けていきます。僕も駆け出します。それに合わせて三匹の小さな精霊さん達が逃げ出します。


「わー、逃げろー」「逃げる~」「無謀な挑戦……」


散り散りになって逃げる小さな精霊さん達を、姉ちゃんと僕が必死で追いかけていきます。って! はっっや! めちゃくちゃ速いんだけど、この子達……。


村人D「くっ……。何てすばしっこいんだ!」


姉ちゃんが、思わずといった感じで叫びます。僕も同じ気持ちなので、その気持ちが良く分かります。まさか、ここまで速いとは……。


本当に速いです。こうして必死に追っていると、地球でハエを相手に格闘してた記憶が蘇ります。でも、それよりも断然に速いです。


精霊だから多分、速いんだろうなぁ、くらいには思っていたけど……完全に予想以上です。僕は身体強化魔法をフル活用してるけど、見るのがやっとです……。


精霊さん達は、既の所まではじっとしています。でも僕が、いける!って捕まえに行くと……スッと避けて、僕の体の周りを一周してから、去っていきます。完全に遊ばれています……。


「おそい、おそいー」「こっちだよ~」「あくびがでる~」


精霊さんたちは必死な僕達と違って、随分と余裕みたいです。青色をした精霊さんに至っては、本当に欠伸をしながら逃げてます。何か可愛いです……。


黒助「姉ちゃん、三匹同時は無理!各個撃破でいこう!」


うん、無理!この精霊さん達全てを捕まえるのは無理!ならせめて、一匹だけでも捕まえて、一矢報いてやろうじゃないの!


村人D「そうだな!ならまずは、あの欠伸をかいてる青い奴からにしよう!」

黒助「異議なし!」


いいね!丁度僕も、その青い精霊さんを捕まえたいと思ってました!


「私?まぁ、無理だと思うけど頑張って?」


 僕たちに標的にされたにも関わらず、青い精霊さんは相変わらず余裕モードです。余裕綽々です。癪に障ります。捕まえたら気が晴れるまで、撫で回してやろうと思います!覚悟!



 でもこの精霊さん、余裕をかますだけのことはあります。今この時も、姉ちゃんと僕は必死で追い掛け回してますが、全く捕まえられる気配がありません。触れることも出来ません……。


「ふーん、二人共意外とやるね。けど、まだまだだね!」


青い精霊さんが何かを言ってきますが、全く耳に入りません。それくらい集中して、必死に追ってます。


それにしても速い! それを追っている姉ちゃんの速さにも、正直ビックリしてるとこだけど、この精霊さんはそれを全くものともしていない……。


今の僕は、もしかしたらハエが止まって見えるんじゃないかってくらい、動体視力を限界まで強化してるけど……それでもこの精霊さんを早く感じてしまう……。


いや、どんだけ速いんだよ! っていうか、これ無理なやつなんじゃない? 全然捕まえられる気がしないけど?


って……。あー、何かクラクラしてきた……。何か色々と、もう限界です……。


「姉ちゃん、ごめん、ダウン……」


僕はそう言って、その場に倒れ伏します。けど姉ちゃんは、精霊さんを追うのに必死で、僕の声も姿も届いていない感じです。僕はこのまま大人しく、観戦することにします。


「青ちゃんは最速ー」「一番速い~」


倒れ伏せてる僕の所に、暇していた残りの精霊さん達がやって来ました。この精霊さん達によると、あの青ちゃんという精霊さんは、村の精霊達の中で最速みたいです。


僕達はとんでもないハズレを引いてしまったみたいですね……。どうりで速いわけです。でも何だか納得です。そしてグッタリです。休憩ー。


 。。。


というわけで、こんにちは!黒助です!只今、村に住んでいる精霊さん達を相手に鬼ごっこして遊んでます!姉ちゃんと僕が鬼です。大苦戦です……。


まずは精霊について少しだけ……。


 今現在、この世界では精霊狩りというものが横行しています。精霊さん達はとても強力な力を持っています。それを求めて多くの人や国が、精霊を狩ってるみたいです。捕まえた人は英雄扱いなんだそうです。


ふーん、あっそ、って感じですね。

関わらないでおこう、って感じです。終わり。


 この村では、そうやって逃げてきた精霊さん達を保護してあげています。来たい時に来て、出たい時に出て行くって感じです。お客さんみたいな感じ。


直ぐに出て行く精霊さんもいれば、行ったり来たりな精霊さん、中には何百年と住み着いている精霊さんもいます。さらには、セフィルちゃんっていう、大精霊にまでなった精霊さんもいます。


セフィルちゃんは最早、客人なんかではなく村の住人です。今では森の大精霊として、村の森を管理しています。セフィルちゃんが居るだけで森が豊かになります。この村が食糧危機と無縁なのは彼女のお陰かもしれません。


ありがとうセフィルちゃん!


それと、母とも、とっても仲良しさんで、僕とも仲良しです。よく森の中を一緒に散歩します。楽しい散歩です。仲良しって本当に素敵ですよね!

 

英雄なんかよりも価値があると思いませんか?




続く……

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