第21話「情けは人の為ならず」ですよ
黒助です。ただいま教会でお祈り中です。教会やお祈りと言っても、そんな本格的なものではなくて、ただ……
「みんなでいろんなことに感謝することって、なんだか素晴らしいことだよね」
ってな感じで参加するしないも、何に感謝するかも、どう祈るかも自由。特に決まりや制限もなく、「近くだし、なんか祈ってく?」って気楽な感じでいろんな人が、いろんなことに感謝をしに来る場所です。
村人H「元々は病院のつもりで建てられたらしいんだけれどね」
と、この協会の一人のシスターが言うには……
この村の人達は皆すこぶる健康で、病人なんて希だったそうです。それでも少なからず病人はいるわけで、村人達はそんな病人たちの病気が治ることを願い、祈っていたみたいです。
そんな病人たちの為に祈っていると、次第に自分が健康であることのありがたさに思い当たったそうで、病人の健康祈願と同時に、自分が健康であることの感謝も祈り始めたそうです。
そしてその感謝の祈りは、だんだん健康問題から多岐に渡っていったそうです。ここの村人達らしいなと、いい村に生まれたなと思いました。
。。。
決まりや制限が無いってさっき言ったけど、僕が生まれる少し前に……
村人J「感謝をすることは大切なことなんだから、みんな教会にきてお祈りをするべきよ! 教会に来て祈らない……そんな感謝のできない人間はダメな人間よ!」
などと言い出して、皆を教会に誘い回るバカな子供が居たらしく……
一時的に「強制は禁止」って言う決まりが出来ていたみたいです。
地球でもよく思い出せないけど、こういうバカ達のせいで沢山の下らない決まりが出来て、いろんな契約書や法律がカオスなことになっていた気がします。
こういうバカは教会への出入りどころか、村の出入りも禁止されるらしい。反省するまでは老若男女関係なく村を追い出すらしい。
まあ大体は追い出さなくても、周りと気が合わずに自分から勝手に出て行くそうです。この子も周りと気が合わず、拗ねて勝手に村を出て行ったみたいです。
まぁなんでも、その子は今、どこか遠くの国で聖女としてもてはやされているみたいだけど……。
関わりたくないなぁ、って思います。
○ 私の独り言 ○
ニートな私に周りの人は……
「お金を稼ぐことは大切なことなんだから、あなたも社会に出て働くべきよ! 働いてお金を稼がない……そんな人間は駄目人間よ!」と言ってきます。
バカなのでしょうか?




