47.原因
そこへ、将軍さんが現れた。音も無く。気配も無いよ。驚くー。あ、虫の姿見せて貰っていない! また、今度ね。今回もちょっと深刻そうだから。
「どうしたの?」
「謝罪と詫びを」
「え? 私?」
将軍さんが問い掛けたエルに向かった。謝罪を示す蟲人の動作をすると、話し始める。
「子供達が、賢者が学校に来てくれたと親達に話したようだ」
「ああ。それでお礼を。情報漏洩しちゃったかと思ったよ。成程ね。だから、大抵、人気の無い一人の時にこっそりお礼を言ってくれてたのか。うっかり樹人を疑っちゃう所だった」
エルと一緒に情報漏洩では無いことにほっとする。同時に子供達の喜びと純粋さ、蟲人の義理堅さに感心もする。
「陳謝する」
「詳細が分かったから良いよー。将軍がわざわざどうも」
「学校の設備を更新する際にもっと気を付けるべきだった」
「皆、秘密だって事は知っていてくれたから大丈夫」
そこが徹底されているのが凄い。毎回、蟲人さん達の性質には驚いてばかりだよ。しかも工事は一日もかかって無いからね。半日位? 魔法だからですまされちゃったけど、空調設備の工事だから結構かかるよね。
ちょっと気になるのはこの情報は何処から? お礼を言う皆さんが告げ口みたいな事をする訳が無さそう。
「蝿の王より礼はまとめて行うと通達済みだ」
王様からでしたか。引き籠りだけど全てを把握している王様ね。仕事しているんだね。あまり私と関わる事が無いから失礼だけど、意外だった。王様、細かい所までありがとうございます。




