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フェロモンに対する研究レポート  作者:


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46/50

46.水に

「とうとう、恐れていた事が・・・」

「毎回一定の量の水って結構凄い事だよ」

「乾燥気味のこの国では貴重だよね。優遇して貰ってます」


 御礼は言いたいが、お風呂の水が商品になってしまいました・・・。


「植物相手だからね。仕方が無いよ。フェロモンも入っているし、持ち運びしやすいし、目に見えて分かり易いから」

「気体よりも良いのは分かるんだけどね」


 エルの慰めが刺さる。水なら水筒のような容器で運搬可能だ。気体は密閉が難しい。水に溶けたフェロモンは、水分の蒸発と一緒に気体になるので、持ち運びが容易なのだ。根から吸収しても良し、頭から被っても良し、蒸発させて吸い込んでも良しと、三通りの使い方ができますよ。個人に合わせてどうぞ。


「お昼寝処も出来たね」

「会う蟲人、蟲人にお礼を言われるよ」

「おお。大盛況。エルの設備のお陰だね」

「そんなに大ぴらにしていないはずだったんだけど、どうして皆、知っているのかね?」


 部屋から出ると至る所で話し掛けられるそうで、若干うんざりしているエルが不穏な事を言う。


「情報漏洩?」

「ちょっと気になるんだよね。ゆうは危険だけど、調整できる私も意外と大事だからさ」


 自分で言ってくれたけど、そうなんだよ。


「確かにフェロモンがどういうものかって、一番に知っているのはエルだもんね」

「蟲人はこれまでの事もあるから考え難いんだよね」

「樹人さんが怪しいかー」


 消去法だよね。


「浮かれ具合がね。後は、全員に伝わったかどうか微妙」

「そうかも。普段は動かないし、話もしないからはっちゃけちゃうとね」

「ゆうの事は言っていないから、最低限の情報は通達されているんだと思うんだ」


 エルだけってのが引っ掛かるし、ちょっと嫌だよね。

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