41.即
「採用!」
エルに今日の授業の中で考え付いた、動かない樹人さん対策のフェロモン撒きに即座に賛成された。そんなに困ってたの? 言ってくれればと良かったのにと過ぎったけど、思い付いたのはついさっきだった。
「え? 会議の結果は?」
「会議はどうとでもなるから、ちょっと待ってて」
エルがそう言うなり、急いで扉を開けて叫んだ。
「判別が難しい樹人対策にフェロモン撒くー」
エルが暫く扉を開けたまま、一人でうんうん頷いている。何か聞こえているの? 魔法を使っている?
「賛同は得られた?」
「早急に予定組むって」
「もう、そこまで」
早い。早すぎるよ。何も決まらないよりも断然良いけどさ。
「皆、働き者だからね」
「うん。そうだけど、会議の結果は?」
「ああ。蟲人へはゆうの案で検証しようって事になったよ。樹人に対しては悩んでたんだよね。何処までこちらが協力するか。ゆうは私が連れて来たし、この国の財産だしね」
「財産だったんだー・・・」
エルが胸を張って当然のように言うが、それは誉め言葉なの? 自画自賛なの? まあ、私の事を考えてくれている事が分かるから、良いけどさ。
樹人さん達と何の交流も無いから、どうして良いやら、立ち位置も分からないしね。しかも、一人からの要求だから国が応えるのは難しい。こちらで樹人さん達へのフェロモンの影響を調べてあげるのもね。私は現金だけど、衣食住を面倒見て貰っているし、エルと将軍に丁重に頼まれたから蟲人さん達のためにフェロモン研究をするのは吝かでは無い。それが樹人さん達には無いからなー。




