37.王
「あ、会議は王様達と?」
「ああ、王、王ね。いたね」
王様、存在感無いの?
「エル、王様って働いていないの?」
「いや、働き過ぎで見ないだけ」
「え? それ大丈夫?」
「ゆうが来た時とか、フェロモンが効いているから休んでると思うよ」
気にしていなさ過ぎだね。驚くよ。王様にも休みは必要だよ。
「そんな、適当な。でも、王様も会議には出席するんでしょう?」
「どうだろう? 参加しているとは思うけど、自分の執務室から」
そこも気にしてないの!?
「どうやって?」
「身体能力が高いから、城の中の声はほぼ拾えるんじゃなかったかな。余程、意見があるなら声を飛ばしてくるだろうし」
「飛ばすの?」
「誰かが拾えるから大丈夫」
「電話いらずだね」
「うん。ちなみ蟲人達は乗り物系もいらないよ」
「そんな感じ。王様は何の虫なのって聞いても良いの?」
「名前を聞く感じになるから大丈夫。特に何の虫だからどうという事も無いし。王は蝿ね」
「そうなんだ」
はー。身体能力が五感にも及んでいて、それが全般的に高いとそんな事が起こるのね。だからフェロモンも一気に感知されちゃうんだけど・・・。
本当にフェロモンを使った商品はどうするかな。消臭の部屋の中に、フェロモンを入れる? 蟲人さん達、自力では出て来れないよね。密閉した部屋にフェロモンを入れて、直ぐに消臭を掛けるかな。でも、それ商品じゃないよね。只の工夫した部屋と、フェロモンそのままだ。
商品化難しいなー。アロマ的に使って貰いたいんだけど。これはエルに頼んで成分を分析して、心安らぐ部分だけ抽出して貰うしかないかな。自分でやりたいけど、かなりの難易度だな。どうしたものか。




