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フェロモンに対する研究レポート  作者:


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34/50

34.逆

「これが要因だ。説明が来る」


 将軍さんの確信を込めた言葉が返って来た。それに続くようにエルが顔を出す。


「あ、エル。お帰りー。」

「お待たせー。思っても見ない形でフェロモンが伝わってたよ」


 やっぱりフェロモンが樹人を駆り立てたのか・・・。


「蝶々が原因なんだって?」

「そう。最初の蝶々が、戻れなくて彷徨って樹人の所まで辿り着いて、フェロモン振りまいちゃったみたいだよ」

「ええー。蝶々にフェロモンが付いてたの?」


 蝶々を出した時の事はあんまり覚えていないんだよね。消臭の外では無かったのかな?


「多分ね。私達には分からないけど。蟲人よりも更に感度が良さそうで、効能が逆みたい」

「逆って?」

「活性化」


 不思議。


「蝶々はどうして明後日の方向へ行っちゃったの?」

「最初の蝶々に名前を書き忘れちゃったでしょ?」

「うん。それで急いで、二羽目を飛ばしたよね。二羽目は帰って来たんだよね?」

「そう。だから一羽目が返ってこない事を気にしてなかったんだよね」

「トッド君から返事が来てた、あれね」


 私が思い出していると、将軍さんとエルで別の話が進んでいく。二人は私に聞かせる気が無かったのだろう。只の人の聴力では聞こえない位の音量で話していたようだ。


「将軍。今まで以上の警護を」

「了解。樹人はどのくらいで落ち着くか?」

「蟲人と違って、長引く」

「一人だけか?」

「今の所は。蝶々は回収した」

「主張は?」

「フェロモンを寄越せ」

「渡すにしても制限が必要だ」


 二人がごにょごにょと相談して、頷き合うと解散した。

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