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フェロモンに対する研究レポート  作者:


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17/50

17.働きアリ

 え? いいの? 一体、何もしなくていい私に何が期待されているのでしょうか? その前に、自覚は無いとはいえ、私のフェロモンが原因なら確認しておかないと。


「あの、寝ちゃった人達は体調とか、影響とか大丈夫でしょうか?」

「目が覚めた者達への聞き取りは我が」


 将軍が生真面目に返事をくれたけど、優しいよね。お前のせいだって言わないし。ううう。


「よろしくお願いします」

「ゆう、大丈夫だよ。皆、爽快な目覚めだと思うよ」

「そうかなー。それなら良いのだけれど」


 エルが能天気に励ましてくれるけど、本当かな?


「賢者殿、客人には詳しい事は?」

「まだだった」


 エル、何か私に言っていない事がある訳ー? 将軍が呆れかけているけど。


「我も含めて蟲人は休むのが下手だ」


 ええっと。よく分かっていない私に気が付いたエルが、非常に分かり易い例をくれた。


「アリとキリギリスの全員がアリだと思って」


 虫だけに。もしかして私のフェロモンは良い仕事をした?


「でも突然だと困りますよね」

「蟲人は身体が丈夫な者が多い」

「怪我人はいないって。いきなりばたっと倒れた人はいなかったんでしょう?」

「現状は」


 良かった。ちょっとホッとした。正直に言ってくれて有り難い。でもさ、そんな中働きづめだった人もいるよね。


「あの、将軍さんは休めなかったんですよね? すみません。更に忙しくさせちゃって」


 切れ長の瞳を真ん丸にした将軍さんは、言葉に詰まった様だった。


「ゆうは知らないし、それは重要な事では無いから」

「・・・お気遣いに感謝する」


 エルの言葉に、将軍さんはそれだけ何とか絞り出すと、立ち去ってしまった。


「エル、将軍さんって呼んだら拙かった?」

「いやー。新鮮な反応が嬉しかっただけだと思うよ」


 何処が?

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