14.肩書
「エルはこっちでは何してるの?」
「なんの仕事しているかってこと?」
いきなり雲行きが怪しい。エルがすっとぼけた顔をして聞き返してくる。凄いね、そんな表情でも輝かんばかりの顔だよ。あ、その画面効果みたいなキラキラも、どうなっているのか聞こうと思ってたんだった。
「賢者って仕事なの? 肩書かなーって・・・」
「そうだね。・・・無職? いや・・・フリーター・・・」
「ええー・・・。大丈夫なの? 生活できてる?」
「それは大丈夫! 出来てる、出来てる」
軽い。私が稼ぐしかないか。フェロモンで何か商売になるかな? 安眠保証の○○とかで売り出せば・・・。
「ゆう。悪い顔になってるよ」
「失礼な。手軽に稼ぐには、どうすればいいか考えていただけだよ」
「それ、危ない発想」
「それなら、エルが養ってくれるって言うの?」
「ああー。それは難しいかも」
やっぱりか。
「無職なら仕方が無いよね」
「いや、貯金があるから働かなくても大丈夫なの」
「ええー・・・。本当?」
「本当、本当」
「ええー・・・。でも長生きなんでしょう?」
老後に向けてかなり稼がないと先細りだよ。こっちでもそんな事を考えなきゃいけないなんて、世知辛い。
「どれだけ生きても余裕な位に蓄えあるから! 心配しないで」
思うのは自由だね。勿論、私もただ養ってもらうだけなんて、対等な友人関係じゃなくなりそうだから冗談だけどさ。
「それで私が救世主になったとして、報酬は?」
「ちょっと、流さないでよ。出るよ、報酬。出すように言っておくから、ご心配なく」
「それなら、いいかな」
言っておくって、エルは権力持ってる?




