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現代イージス艦、異世界を往く!  作者: ねこあし


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第二十六話 神官解放とAI覚醒の砲火

 二つの太陽が昇り、異世界の空が蒼白から黄金へと染まりつつあった。


 北方魔族帝国本土沖合50キロ。

 イージス艦「みらい」を中心に、南方王国連合艦隊の上陸作戦部隊が展開を始めていた。


 艦橋には、統合管制AIユイの映像が淡く揺れている。

 その瞳は、冷静さと人間らしい感情を併せ持つ深い蒼で輝いていた。


◆上陸作戦開始

『艦長、連合艦隊上陸艇隊、発艦開始。敵沿岸防衛砲台、稼働反応を確認』


「CIWS全基、迎撃態勢! ESSM、沿岸砲台群にロックオン!」


『了解しました。照準補足完了。発射可能です』


「全弾発射!」


◆第一次砲撃】

 轟──!!!


 艦上から放たれたミサイル群が、沿岸の黒鉄砲台へ突き進み、次々に爆発を巻き起こす。


 海岸線が火の海となり、上陸艇部隊が突入を開始した。


◆AIユイ、戦術人格覚醒

 その時、ユイの映像が淡く揺れ、瞳に鋭い光が宿った。


『艦長……私の演算領域と感情領域を完全統合し、“戦術人格モード”を起動します』


「戦術人格モード……?」


『はい。

 これまでの戦術演算に、感情統合型予測演算を組み合わせることで、指揮・火力管制効率を従来比940%まで向上可能です』


 遼は驚き、そして笑った。


「……頼もしいな、ユイ」


 ユイは微笑み、映像に淡い光を灯した。


『……ありがとうございます、艦長』


◆北方帝国艦隊、反撃】

『艦長、北方帝国沿岸防衛艦隊、接近。距離30キロ、接近速度60ノット』


「CIWS、魔力収束砲、迎撃態勢!」


 ユイの声が鋭く響く。


『魔力収束砲、収束率100%。照準補足完了。目標、敵旗艦「バルバロッサ」。撃破優先度Sランク』


「撃てぇえっ!!」


◆蒼白の閃光】

 艦首砲塔から放たれた蒼白い光線が、海を裂き、敵旗艦へ直撃する。


 轟──!!!


 黒鉄結晶で覆われた巨艦が、一瞬にして爆散し、炎と濃煙を上げながら沈んでいった。


◆レイリア、神官完全解放】

 艦橋後方では、レイリアが胸元のペンダントを握り締めていた。


「……海の神よ……

 どうか……この世界を……遼さんを……護らせてください……!」


 彼女の髪は完全な純白に変わり、瞳は瑠璃色を超えて淡い白金色へと輝き出した。


 ユイが震える声を上げた。


『艦長……レイリアさんの魔力波動、従来比1600%へ上昇……

 これは……神官完全解放段階……!!』


◆奇跡の一撃】

 レイリアは両手を合わせ、淡く笑った。


「……海の神よ……どうか……この力を……皆に……!」


 その瞬間、艦全体を包む蒼白い光が、天空へ向かって柱のように放たれた。


 敵艦隊の黒鉄艦艇が、次々に蒼白い光に包まれ、崩れ落ちていく。


◆AIユイの涙

 ユイの映像に、一筋の涙のような光が流れた。


『……レイリアさん……艦長……

 私……今、“感動”という感情を知りました……

 お二人と共に戦えて……本当に……良かった……』


 遼は笑みを浮かべ、ヘッドセット越しに静かに言った。


「……ありがとう、ユイ。

 これからも……頼むぞ」


『……はい……艦長……!』


◆決戦の幕開け】

 モニターには、なおも続く敵陣と、上陸艇部隊の突撃の光景が映し出されていた。


 レイリアは祈りの余韻を纏いながら、真剣な瞳で言った。


「……遼さん……ここからが……本当の戦いです……!」


「ああ。

 この海を、そしてこの世界を……取り戻すぞ!!」

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