エイリアに説明する、天然のご近所さん、来る
「着いたぞ、此処が俺の家だ。」
自転車で走って数分、我が家に到着した。
「……私の国の建物とは違うな。」
俺の住んでいる家は所謂『田舎の家』だ。
平屋の庭付き一戸建てだ。
一人で暮らすには広すぎるぐらいなのだが、一目で気に入って契約してしまった。
「エイリアが住んでいたのはどんな家なんだ?」
「私の国は森に囲まれていて、木の家がメインだ。」
なるほど、『隠れ里』みたいな感じか。
「まぁ、上がってくれ。あ、靴は脱いでくれ。」
エイリアを家に上げる。
俺は押し入れに閉まってある地図を持ってきた。
「これがこの世界の地図だ。この世界は地球ていう名前で俺達がいるのがこの日本て言う島だ。」
俺は丁寧に説明する。
エイリアは地図を興味深々で見ている。
「で、これが日本の地図。」
俺は日本地図を見せた。
「地図にいろんな名前があるが、これは国の名前か?」
「違うな、日本は一つの国で様々な地域があってその名前だ。因みに俺達がいるのはこの辺りだ。」
俺はこの村がある場所を指さした。
「なるほど……、ニホンは王に治められているんだな。」
「それも違う、日本には王はいないんだ。国民の代表が政治に参加しているんだ。」
「なんと! 民が王を選ぶのか!?」
それもまた違うんだけどなぁ……、まぁ徐々に教えていけばいいか。
ピンポーン
玄関のチャイムが鳴った。
「あ、ちょっと待ってくれ。」
俺は玄関へと向かい扉を開けた。
「どうも、こんばんは。サキから聞いて来たわ。」
「『ミワ』さん、どうもすみません。」
この人はサキちゃんの母親の『一宮ミワ』さん。
まだ30代ぐらいだが結構若く見える。
「これ、私が着なくなったお古だけど良かったら使って。それと夕ご飯のおかず作って来たわ。」
「ありがとうございます。」
「でも、正直信じられないわ、エルフって『タカシ』さんの小説に出てくるようなキャラでしょ? それが現実にいるなんて……。」
ミワさんの旦那さんのタカシさんは小説家で所謂ライトノベルを書いている。
今日は東京の出版社に行って打ち合わせだそうで留守だ。
「俺も正直夢心地なんですけどね、会ってみますか?」
「大丈夫かしら?」
「大丈夫ですよ、おーいエイリア、ちょっと来てくれ。」
エイリアがひょこっと顔を出した。
「この人、さっきの女の子の母親のミワさん。服と食事を持ってきてくれたんだ。」
「そうですか……、はじめましてエイリアと言います。」
「どうも、ミワって言います。凄く美人な方ねぇ。」
ミワさんの言葉にエイリアはボンッと顔を真っ赤にした。
ミワさん、思った事を口にすぐ出すタイプなんだよなぁ……。
簡単に言えば『天然』なんだよ。




