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【完結】ソラヌスの遠吠えⅠ狼子  作者: 逆立ちハムスター


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〘⇄〙「ローゼ、もちろん君と共に行きたい。だがカイスターの人々を見捨ててはいけない。すまない」


「そ、そんな……ダメよ、一緒に来て。お願い」

「無理だ」

「嫌よ。私は……私はもう大切な人を失いたくない」

ローゼが目に涙を浮かべている。

〘⇄〙

泣き出しそうなローゼをそっと抱きしめる。

「また必ず会える。心配いらない」

ローゼがハグを返してくる。

「向こうで待ってる。だから必ず会いに来てね」

兜を外し、ローゼとキスを交わす。

「嘘だろ!?」

「なによ?」

「あれ」

「んっ? えっ……本物のウェアウルフ!?」

「みたいだな」

「責任重大じゃない」

「だな」

「よし、準備できた行こう……おっと、ウェアウルフか」

ローゼと離れる。

「城壁まで俺が囮になって援護する。ローゼを守ってくれ」

「任せろ」

傭兵のリーダーと握手を交わす。

傭兵の一人が先に出て、次にリーダー兜を被り、外へ出る。

残りの2人に頷き合図を送り、外へ向かう。

道中の多くの吸血鬼達を何とか退けていき、負傷者が出ることなく、無事に城壁 へと辿り着いた。

「おら、くそったれが!! くたばってろ!!」

階段から追ってきた吸血鬼に向けてボルトを放ち、死んだ吸血鬼を蹴り落としていくギルス。

「準備できたぞ。メノ、先に行け」

「了解!」

メノが鉤縄を掴み、ラペリングしていく。

傭兵のリーダーが降りるメノをクロスボウで援護し、周囲をルースが警戒している。

「吸血鬼が来たぞ!」

ルースがクロスボウを連射し、飛行してくる吸血鬼を迎撃していく。

後方に降り立った3体の吸血鬼にギルスが立ち向かっていく。

城壁に置かれた槍を掴み、飛行してくる吸血鬼目掛けて投擲していく。

次々と投擲していく。2体の吸血鬼に命中し殺した。

ルースも上手く2体撃ち落とした。

残りの1本をギルスと戦っている吸血鬼に向け投擲する。

投擲した槍が上手く吸血鬼の後頭部に命中した。

クロスボウのボルトで1体を殺し、最後の一体を剣でとどめさしたギルスが側に来る。

「助かったぜ」

「さっきの礼だ」

「はん! あれはあんたを狙ってたんだ」

「ハハ」

「合図だ。ローゼを」

「行け、ローゼ」

「…………うん」

傭兵のリーダーがローゼを抱え、縄をローゼに括りつけていく。

「ルース援護しろ!」

「了解!」

傭兵のリーダーがラペリングしていく。

青く変色した吸血鬼の1体が俺達の方をじっと見ている。

低周波を感じる。

「仲間に知らせている」

「ああ、くそっ!」

ギルスがボルトを放つが、遠くにいるからか、簡単に避けられてしまう。

遠くを飛んでいた吸血鬼の集団が止まり、こちらを向く。

「ルース早く行け!」

「でも……」

「いいから行け!」

「わ、分かった」

「俺が魔法を放って奴らを引き寄せる。あんたはルースの援護を頼む」

「何だと!?」

「話し合っている暇はない。任せたぞ」

ギルスが有翼を放ち飛び立つと、吸血鬼の集団目掛け火球を放ちながら、集団を引き離すように誘導していく。

魔法を察知した吸血鬼達がギルスの方へ向きを変え始め、追い始めた。

吸血鬼達の方が明らかに飛行速度が早い。

あれじゃあ、逃げ切れない。

ルースの元へ向かう。

壁を降りていくルース。もう少しで中腹辺りか。

吸血鬼達が俺の方を見るが、俺を無視しギルスの方へと向かっていくのが見える。

鉤縄を揺らし合図を送る。

傭兵のリーダーを見つめ頷くと、察して二人を引き連れ近くの森へと向かっていった。

ローゼはアイアセンを目指す。

俺はカイスターの住人を救う。

そしてアイアセンでローゼと再び会う。

簡単な事だ。

早くここを離れよう。

東門を目指す最中、何かが爆発した音が響いてくる。

ギルスが引き連れていた吸血鬼の集団が空中で炎に包まれながら、次々と落下していくのが目に入る。

だがギルスの姿は見えない。

煙幕のせいか……いや無事だとは思えない。

東門へ向かう最中も吸血鬼たちが絶え間なく襲いかかってくる。

道中の兵士たちを助けながら東門を目指す。

「王はどこだ!」

吸血鬼を絞め殺す。

吸血鬼達が上空から魔法を放ち、円形のエッジ刃が降り注いでくる。落ちていた瓦礫で防ぐ。

兵士達は物陰に隠れ身を隠す。

「王は近衛大隊を連れ、東門へ向かいました!」

「負傷者を建物へ避難させろ!!」

「了解!!」

「待て、確かか!? 東門は吸血鬼だらけだぞ!?」


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