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「頼まれずとも吸血鬼との戦いには手を貸す。だが逃げる選択肢も考慮すべきだ」
謁見の間の出口へ向かっていると、ドアが開き、慌てた様子の一人の兵士が入ってきた。
兵士とすれ違う。
このにおいは。
立ち止まり、カイスター王の方を見る。
「陛下大変です。吸血鬼が」
「どうした!?」
カイスター王が立ち上がる。
「東部より吸血鬼の大群が来ております」
「これほど早いとはな。おい! 今すぐ出迎えの用意だ」
「はっ!」
「手遅れだな。カイスター王」
「何だと?」
「ハッハッハッハッ、長らく繁殖させた甲斐があった」
報告に来た兵士が背から翼を生やし、体が吸血鬼に変異していく。剣を抜こうとするカイスター王へ飛び掛かった。
カイスター王を襲う吸血鬼の元へ向かおうとするが、後方から迫る気配を感じ振り向く。
すると2体の吸血鬼が見張りの兵士を襲っていた。既に2人の兵士の首が地面に転がっている。
1体の吸血鬼が俺の方へ向かってくる。
飛びかかってくる吸血鬼の両手を掴み、力を押し合う。だが弱い。
吸血鬼の両手をへし折り、痛みに呻く吸血鬼の腹を蹴り、肉体を蹴り破る。
吸血鬼の死体を壁を投げ捨て、吸血鬼と戦っている兵士の一人を援護する。
背後から吸血鬼の喉元を掴み、背骨を引き抜く。
頭蓋骨まで連結している背骨を地面に捨てる。
「はぁ……た、助かった……」
急いでカイスター王の元へ向かおうとするが、カイスター王が念動で吸血鬼を拘束し、剣でズタズタに切り裂いていた。
「やるな」
「あんたこそ」
ドアの向こう側から悲鳴や戦う音が聞こえてくる。
カイスター王と共に急いで向かう。
「大丈夫か?」
「は、はい……」
「お前は奥にいる使用人達を守れ」
「はい陛下」
さっき助けた兵士が奥の部屋へと向かっていく。
ドアの先に気配を感じる。
ドアに手を伸ばすカイスター王の腕をそっと抑え、目で合図を送る。
カイスター王が頷き静かにドアを開けると、ドアの前に背を向けた2体の吸血鬼が立っていた。
周囲を警戒している1体の吸血鬼の翼を掴み、地面に叩きつけ、頭部を踏みつける。
カイスター王が同時にもう1体の吸血鬼を剣で頭部から縦真っ二つに切り裂く。
城中から吸血鬼のにおいが漂ってくる。
「既に城は吸血鬼で溢れているぞ」
「取り返してみせる。さあ行こう」
「ああ」
腕は確かだが、その自信はどこからわいてくるのか。
兵士達が駆けつけ、周囲を囲むように警戒する。
「陛下御無事でしたか」
「ああ、被害状況は?」
カイスター王が吸血鬼の死体から剣を抜く。
「第1櫓から第3櫓まで吸血鬼に奪われました。他は……」
「ブルックスは?」
「将軍は第8詰所へ部隊を引き連れ向かわれました」
「陛下!」
更に兵士達が駆けつけてくる。
「ゾア、無事だったか」
「この程度怯んではいられません」
「ゾア、マルスの部隊と共に城の迎撃櫓の奪還と防衛へ向かえ。奪還し終えたらすぐにバリスタ掃射を開始しろ」
「了解しました。お前ら行くぞ!」
「「「ロウ!!」」」
掛け声と共に兵士達が去っていく。
「それで、ウェアウルフの戦士様はどうする?」
「俺は城下に行く」
「そうか。私は城の出迎え係りの掃討が済んだら城門へ向かう。あんたも良かったら後で来てくれ」
「ああ、気を付けてな」
「お互いにな」
カイスター王が数人の兵士と共に去っていく。
階段を降り、城下を目指す。
ズタズタになった兵士や使用人達の腸や体が血肉と共に床に転がっている。
血肉を舐め取っていた吸血鬼2体が唾液を垂れ流しながらこちらに唸り声を上げてくる。
すぐさま1体の吸血鬼に飛びかかり、両腕で首元を閉め地面に押し付ける。もう1体の吸血鬼が俺の背中に飛び掛かり肩に噛み付いてくる。
地面に押し付けた吸血鬼の首をへし折り、肩の鎧に噛みつく 吸血鬼の目玉を親指で貫く。
断末魔をあげる吸血鬼。そのまま頭蓋骨を掴み、前へ背負い投げる。
両手の拳で思いっきり吸血鬼の胴体を粉砕する。吸血鬼の骨がへし折れる音とともに、吸血鬼が動かなくなった。
よく見ると腕がピクピクと動いている。
吸血鬼の頭部を踏み潰し先を急ぐ。
階段を降りている最中、一人の兵士を壁へ勢いよく衝突させ肉片にする吸血鬼。
俺に気付き振り向くと、すぐさま飛び掛かってきた。
体を斜めにし、そのまま飛びかかってくる吸血鬼を受け止め、壁へ衝突させる。
吸血鬼が怯んだ隙に頭部にパンチを食らわせ、頭蓋骨を粉砕し脳みそを潰す。
さらにもう1体の吸血鬼が階段を上がってきた。勢いよく吸血鬼に飛びかかり 全体重ごと吸血鬼を下敷きに地面に押し付ける。
そのまま吸血鬼の頭部を粉砕する。




