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永久凍姫と時忘れの王国  作者: とらうつぼ
第2章『ペルエット』
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第57話「書架と、寝顔」


「おはよう、トーヤ」


「ふぁ……おあよ」



寝起きでまだ呂律(ろれつ)の回らない俺を一階のリビングで迎えてくれたのは、サフィーアだった。



「相変わらず、貴方は最後に起きてくるのね。

 本当にお寝坊さんなんだから」


「んー……前も言ったが、よく寝れんのはいいことだぜ。

 寝る子は育つ、ってな……」


「本当に育っているのなら、もう少ししっかりして欲しいものね……。

 ほら、顔を()いてあげるから、こっちを向いて」


「あー……自分で拭けるっつーの……」



濡れたタオルを持って歩み寄ってきたサフィーアからそれを奪い、両手で顔に当てる。



「おー……あったけえー……」


「貴方が起きてくると思って、暖炉の前で温めていたのよ。

 ……紅茶もあるけれど、いる?」


「んおー、頼む」


「わかったわ。

 座って待っていなさいな」


「おー」



返事を聞いてキッチンに入っていくサフィーアと交代するように、俺はテーブルの椅子に腰掛ける。



「……ミラーヤたちは?」


「お買い物に出かけたわ。

 ミーチカが、朝の市場に一度行ってみたい。ってね。

 もうすぐ帰ってくると思うのだけれど……」


「そうか……働きもんだなぁ、ミラーヤは」


「ええ。

 貴方も見習った方がいいのではなくて?」


「まぁ……俺はこっからだ。

 紅茶飲んで、目ぇ覚めたら……本気だす……」


「もう……。

 貴方が本気を出しているところなんて、今まで見たことがあったかしら……」



そんなやり取りをしていると、やがて外から潮風(しおかぜ)と共に元気な声が飛び込んできた。



「ただいまもどりましたーっ!」


「ういー……おはよう」



俺がだらりとした声を吐き終わる前に、買い物袋を()げた二人がリビングに入ってきていた。



「あ、トーヤさん!

 おはようございます! 起きられたんですね!」


「おう……。

 二人が帰ってこなかったら、ここでもう一眠りしちまうところだったぜ……」


「ふっ。

 相変わらずだな、朝のトーヤ殿は」


「えへへ。

 じゃあじゃあ、わたしはいまから朝ごはんを作りますね!

 新鮮な食材をたくさん買ってこられたので、はりきっちゃいますよ!」


「ええ。

 トーヤがまた寝てしまう前に、お願いね」


「わ、わかりました……!

 じゃあブランシュさん、さっそく火をお願いできますか?」


「ああ」


「がんばってくれぇー……。

 ミラーヤの包丁の音は心地いいからなー……案外すぐかもしれんぞー……」


「ブランシュ。

 こっちにも火が必要みたい」


「そちらは最大火力か、承知した」


「ぃよーし起きた。起きたぜ。

 うむ、野菜を切るのは俺に任せてくれよ、ミラーヤ」


「よろしい」


「あはは……」



(たる)む手足に指令を飛ばし、俺はようやくキッチンに立つ。



「ったく。

 魔法を使わなくても背筋を凍らせられるとは、さすがは氷の国の王様か」


「その王様に紅茶を淹れさせたのは貴方でしょう?

 その分だけ、キリキリ働いて頂戴ね。折角なら『本気』で」


「へいへーい」


「ふ……こちらも相変わらず、か」



ブランシュの声と共に、キッチンに火が灯り。


今日も、明るい一日が始まったのであった。








────

──








「なんだ。

 行きたい場所ってのは、ここのことだったのか」


「ええ。

 前に買った本を読み終えたから、というのもあるけれど……他にも少し、気になったことがね」



久しぶりの、王様護衛の任。


行き先は、以前にも訪れた図書館じみた書店であった。



「いらっしゃいませ───」



カランカランとドアベルが鳴ると同時に、受付にいた人物は驚いた表情を見せた。



「これはこれは……。

 ようこそいらっしゃいました、小さなマドモアゼル」


「ごきげんよう。

 素敵な司書さん」



ずっしりとした無垢材の扉が閉まり、司書らしき彼───かどうか定かではないが───が(うやうや)しく一礼する。


その瞳がこちらを(とら)えなおした時には、通りの喧騒は一切聞こえなくなっていた。



「再びのご来館を、歓迎いたします。

 本日は、どのような書物をお探しでしょうか」


「ありがとう。

 なら……歴史書と地誌を探していただけるかしら。

 海に関するものなら嬉しいわ」


「海と、歴史書……でございますか」


「ええ。

 あとは、そうね……水流魔法やマナに関する学術書があれば、それもお願い」


「なるほど……承知いたしました。

 いくつか見繕(みつくろ)って参りますので、ぜひ奥の机でお待ちいただければと」


「ありがとう。

 なら、そうさせていただくわね。

 トーヤ」


「ん……おう」



肩越しに名前を呼ばれた俺は、迷いなく歩いていくサフィーアの背中を追う。



「ごゆっくりと」



彼の二度目のお辞儀に見送られながら、俺たちは奥へ進んだ。







────

──







書架(しょか)の間を抜けるようにして辿り着いたのは、前回と同じ試読用のスペース。


今日も俺たち以外に客はいないようで、一つの大きな机を二人で使わせてもらうことにした。



「相変わらずいい場所ね、ここは」


「気に入ってんな」


「ええ。

 海辺のような明るい場所もいいけれど、静かな場所はもっと好きだもの」


「なるほどな。

 まぁ俺も、人混みより静かな場所の方が好きだが……」


「貴方は、その方がよく寝られるからでしょう?」


「ご名答。

 さすがは小さなマドモアゼル、ですね」


「もう……」



カラカラと響く書架の車輪の音を聞きながら、それを邪魔しない程度に俺たちは笑う。



「それで言えば、だ。

 サフィーアは、あのコテージでの生活はどうなんだ?

 慣れてきたか?」


「どう、って言われても……。

 とても快適よ。ミーチカがよく動いてくれているからね」


「そうか。

 (せま)くて窮屈だ……とかは、思わないか?」


「……それは。

 私が王様だから、ということ?」



歯切れの悪い俺の質問に、サフィーアは少し考えてから答える。


その問いは、すでに俺の言葉の裏側を読み取っていた。



「まぁ、そうだ。

 昔っからあんなデカい城に住んでんなら……なんつーかさ。

 こっちみたいな質素な場所じゃ、もしかして落ち着かないんじゃないか。って思ってな」


「ふふ……ありがとう。

 でも、今更ね」



そう言って、サフィーアはまたからりと笑う。



「気遣いはありがたいのだけれど、何も問題はないわ。

 ……さすがに、道中のテント生活ではお風呂に入りたいと思ったけれど、ね」


「なるほど。

 まぁ、薄々そうなんじゃないかとは思ってたが……」


「ふふ。

 残念ながら私は、そこまで繊細な女ではないみたいだから。

 でも、ありがとうねトーヤ」


「ふむ……。

 なんにせよ、相変わらず王様っぽくないよなぁ、サフィーアは」


「ええ、自覚しているわ」



サフィーアは飄々(ひょうひょう)と答えたが、その言葉には含みがあるように思えた。



「……でも、だ。

 なんかあったら、すぐに言えよ。

 俺に言いにくいことなら、ミラーヤにでもいい。

 慣れない場所で過ごすってのは、気付かねえうちに疲れが溜まっちまうもんだからな」


「あらあら……。

 今日は、やけに心配してくれるのね?」


「ああ。

 俺も最近、いきなり自分の周りの環境が変わっちまう事件を経験したもんだから、よくわかんだよ。

 それこそ、世界まるごと……って規模でな」


「トーヤ……。

 そう、だったわね……」



サフィーアは少し目を見開いたあと、寂しそうに眉の端を下げた。



「はっ、シケた顔すんなよ。

 前も言った通り、俺にはこの世界の方が合ってんだ。

 今は俺なんかのことよりも、自分のことだけ心配してろ」


「……ありがとう、トーヤ。

 何かあったら、すぐに伝えるわ。必ず」


「ああ。

 それでいい」



それからしばらく。


(くだん)の司書が本を抱えて現れるまで、サフィーアは胸の前で手を合わせながら静かに目を閉じていた。



「───お待たせいたしました。

 ご所望の文献でございます」



やがて、足音も立てずに司書が姿を現す。



「あら、ありがとう」



サフィーアの返事を合図に、彼は片手に積み上げていた本を表紙がわかるようにこちらに並べ始める。


その手は純白の手袋に包まれており、その流麗な所作も相まってどこか格式の高さを感じさせた。



「左手から順番に、事件や政治に関する歴史書、文化や海に関する歴史書。

 そしてやや庶民的な文化も扱った地誌と……水流魔法の学術書が三冊でございます」



その声は、高く聞こえながらも深く響く、不思議なものだった。


そしてそれは、中性的な見た目の彼をそのまま表しているようにも思えた。



礼装のような黒いモーニングコートに、線の細い体つき。


前髪は横に流しながら、後ろは襟足でまとめ、右目には小さめのモノクルをつけている。



それらの相反する特徴を持ちながらも調和の取れた佇まいは、見ようによっては老齢の執事にも、妙齢の女性のようにも見えた。



「これらで全てではございませんが……私の記憶から、外の国の方々が初めに読む場合に適した順番にお出ししております」


「まあ。

 これなら、しばらくは退屈しなさそうだわ。

 ありがとう」


「ご満足いただけたようで、何よりです。

 私は引き続き受付におりますので、何かございましたらお申し付けを」


「ええ。

 感謝するわ」



そしてまた、すらりとした足で(きびす)を返し彼は戻っていく。



「……不思議な人だな」


「ふふ……そうね。

 不思議な場所には、不思議な人がつきものなのかもしれないわ」


「なるほど、納得だ。

 そんで? こんだけ本を積んで、どうするつもりだ?

 一日で読み切れるわけもないだろうが……」


「その時はその時ね。

 ひとまず私は、気になっていたことを調べてみるわ」


「そうか」


「ええ。

 トーヤも、この中から何か選んで読んでみなさいな。

 交易の役に立つ知識があるかもしれないわ」


「ま、そうだな。

 こっちの魔法については気になるから……ちょいと読んでみるか」



そうしてまた、紙とインクの匂いを愉しむ時間が訪れたのであった。






────

──







「ふっ……くあぁ……」



久々の外気で肺を満たし、天に向けて腕を伸ばす。



「ご苦労様。

 今日は付き合ってくれてありがとうね、トーヤ」


「んー……つっても、ずっと本屋にいただけだが……」


「十分よ。

 とっても楽しくて、有意義な時間だったわ」


「そうかい。

 サフィーア様が満足してらっしゃるなら、それでいいんだが……」



沈み始めた夕日を背に、通りを並んで歩く。


サフィーアは、書店で買った大きめの本を胸の前で抱えていた。



「で、どうなんだ?

 言ってた『気になったこと』ってのは、解決できたのか?」


「ええ……およそ、ね。

 きっと、あの司書さんの本の選び方が良かったのでしょうね」


「なるほど。

 つっても、どの本もだいぶ分厚かった気がするが。

 今日一日で全部読み切れたわけでもねえんだろ?」


「そうね。

 さすがに全部とは言わないけれど……それでも、ほとんど目は通せたわ」


「マジか」


「そもそも、今回の目的は読書ではなくて情報収集だもの。

 目的の(ページ)以外を全て読む必要まではないのよ」


「そう言われれば、そうか」


「ふふ……本音を言うと、隅々(すみずみ)まで読みたかったのだけれどね。

 特に水流魔法の学術書に関しては、とても興味深かったわ」


「ま、読んでて楽しそうなのは伝わってきたが……」


「ええ。

 でも、せっかく貴方が時間を()いてくれた日なんだもの。

 あまり時間を無駄にするわけにもいかなかったから、今日は大事な部分だけね。

 特に、うたた寝をするなんてもっての外だわ」


「……悪かったな、途中で寝ちまって」


「ふふ、いいのよ。

 トーヤの可愛い寝顔を見られたことも含めて、楽しかったもの」


「はぁ……さいで」



ころころと笑うサフィーアの横でため息をつくのにも、慣れてしまったものだ。


だが今は、彼女の笑顔が見られたことが少し喜ばしくも感じた。



「……で、だ。

 結局その『気になったこと』ってのは何だったんだ?」


「そうね……。

 そういえば、伝えていなかったわね」



今の今まで、俺が訊かなかったこと。


そして、サフィーア自身も敢えて言及していなかったであろうことを口に出す。



「ペルエットの、マナのことよ。

 もっと具体的に言えば……龍脈のこと、ね」


「龍脈……」



サフィーアの本の選び方から、水流魔法に関わることなのだろうとは思っていたが……。


改めて、龍脈という言葉が出たことで俺は記憶を掘り返す。



「龍脈っつったら、あれだよな。

 マナの大元っつーか、全部が湧き出る場所っていうか」


「そう。

 言い換えれば、その国をその国たらしめている理由……とも言えるわね」


「クロキアじゃあの遺跡の下にあったが、やっぱペルエットにもあるのか?」


「勿論よ。

 龍脈が存在して、大気を含むあらゆる物の中にマナが偏在して……。

 そうでないと、魔法は使えないわ」


「そうか……そうだよな。

 だとしてもだ、なんでまた龍脈のことなんかを?」


「前に、渦のことがあったでしょう?

 そして、それは魔獣の仕業だと貴方は予測していたわね」


「ああ、そうだな」


「なら、その先。

 なぜ魔獣たちはいきなり人を襲い始めたのかしら、という疑問よ。

 話を聞く限りでは、これまでは船が襲われることなんてなかったのでしょう?

 そもそも魔獣が発見されることも稀だというのに、あまりに突然だわ」


「……サフィーアは、それを龍脈のせいだと考えてる。ってことか?」


「あるいは、ね。

 マナを糧としている魔獣は、龍脈の影響を私たち以上に受けているから。

 龍脈に何かが起きたとしたら、彼らの凶暴性が増すということも十分考えられるでしょうね」


「なるほどな……。

 でも、何かが起きたらって……例えばどんなことだ?

 前にクロキアの龍脈が少しおかしくなってたのと同じようなこととか、か?」


「そうね。

 それも可能性の一つとして、考えておくべきだと思うわ」


「ペルエットの龍脈に、異常があったから……か。

 それが本当なら、どうも話がデカくなってくるが……」


「私も、もしかしてとは思っていたのだけれどね。

 でも今日の情報収集で、ありえない話ではないと思えてしまったのも事実よ。

 過去の資料から割り出せた、不自然に海が乱れた時期と、作物の収穫や漁獲量が低下した年。

 そして、魔獣の発見が特に増加している期間……。

 私にはまるで、それらの記録が一つの同じ答えを持っているように思えたの」


「……他に、何かわかったことは?」



いつの間にか、寝起きの頭も覚醒しきっていた。


少しの焦燥を乗せた俺の声に、サフィーアは静かに答える。



「龍脈は、恐らくフローエンの近海に存在するということ。

 それから、あの時リエラが狼の魔獣に襲われたのも偶然ではない……といったところかしら」


「……マジかよ、それ……」


「あくまで、予想の範疇(はんちゅう)を超えないのだけれどね。

 ただ、大きく外れているものでもないのでしょう。

 色んな角度からの情報や状況証拠が、そう告げているわ」


「……」



サフィーアの予測は、きっと正しいのだろう。


少なくとも彼女は、自ら確証の持てないことをいたずらに話す性格ではない。



そもそも、今までこのことを話さなかったのも。今日、何も告げずに俺を書店に付き合わせたのも。


全ては、それらの裏付けを取るためだったのだろう。



しかし、だからこそ俺は思考の海に沈められていた。



「……何かをするにしても、ここからは慎重にならないといけない、か。

 龍脈のことも、どこまで話していいのかわからねえしな……」


「そういうことね。

 クロキアもフレイミアも、一般には龍脈のことを明かしていないもの。

 それを知っているということも、知られているということも危険だから、ね。

 ペルエットでそこがどうなっているかわからない以上、表立って騒ぎ立てるわけにはいかないでしょうね」


「はぁ……。

 考えることが多すぎて、気が重くなるばっかりだぜ。

 何事もなけりゃ、それが一番いいんだが……」


「そうね……。

 どちらにせよ、もう少し情報を集める必要がありそうだわ。

 今日わかったことを前提に、ね」


「ああ、そうだな。

 ひとまずは、それとなくリエラに聞いてみるか。

 なんかしらきっかけになる話をしてくれそうだ」


「そう。

 私も私で、少し行ってみたいところが増えたから。

 近いうちに、また今日みたいな時間を作ってもらえるかしら?」


「ああ、了解だ。

 明日すぐにとはいかないが……少なくとも、週末には時間を作るよ」


「お願いね」



そんなことを話しているうちに、日はすっかり沈んでいた。


帰り道がわからないとまでは言わないが、少しゆっくりと歩きすぎただろうか。



───などと考えていると。



「……リエラ?」



見知った橙の髪が、視界の端へと消えていった。



(見間違いか? いや……)



少し距離があったが、間違いない。


背丈や髪の長さ、歩き方まで。それらは全て、俺の知っているリエラの後ろ姿と合致していた。



(時間的には、ブランシュとの稽古が終わった頃、か。

 ここにいるのがおかしいってわけじゃないが……)



彼女が向かっていった先は、町の北西のはずれ。


中心街から大きく離れたそこは民家もほとんど存在せず、半分森のようになっている場所だったはずだ。



(あんな場所に、なんで今……?)



そこで俺は、初日にブランシュが言っていたことを思い出す。


あの夜、リエラが自宅とは反対方向であるはずの北へ向かっていったという話を。



「……どうしたの、トーヤ?」


「ん、ああ……悪い」



足を止めた俺を心配するように、前方にいたサフィーアが振り返る。



「今あっちの方に、リエラの姿が見えた気がしてな。

 気のせいじゃないと思うんだが……」


「あの子が?

 ……そういえば、夜にどこかへ行っているという話だったかしら」


「そうなんだ。

 前にブランシュの言ってた通り、北の方に向かってたっぽいんだが……」



俺が再び足を動かし始めると、サフィーアも合わせるように隣を歩く。



「……ったく、わからねえことだらけだな……」


「そうね……。

 でももう、今日はこれ以上考えるのはやめましょうか。

 こんな暗い場所で悩んでも、きっといい答えは出てこないわ」


「だな。

 帰って、ミラーヤの作ってくれる美味い飯でも食うとしようぜ」


「ええ」




悪い予感を振り払うように、俺は息をついて空を見上げる。



(まぶた)を落としたような新月は、少しずつその眼を開こうとしていた。



毎日昼12時に、一話ずつ投稿予定です

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