仙道中隊の霹靂 追加分
薄暗い洞窟の中を汚い格好をした背は低いがガタイの良い男が裸同然の姿をした女を連れて歩いていた。
洞窟の中にある比較的広い場所、『部屋』と呼んでも差しさわりの無いであろう広間にたどり着く。
「は~い おつかれ。明日も頑張ってくれよ」
下衆な物言いで乱暴にその女を放り込むと、さっさといなくなった。
女の歳は十八、九歳だろうか、体中には痛々しいアザがいくつも出来ており、さっきの男が如何に暴力的だったのかが分かる。
「あなた、大丈夫?」
部屋には他にも女達が押し込められていて、その中の一人が心配して声を掛ける。
その少女は見事なシルバーブロンドしていて、誰もが息を呑む美しさ持っていた。
年齢は少し下だろうか、しかしその美しい彼女もさっきまで別の男に犯されていたのだが……。
しかしさっきの男よりは紳士的だったのだろう、同じくボロボロになっているがあまり怪我をしてはいなかった。
「あ……、はぁ、はぁ」
しかし息も絶え々えで、もしかすると危険な状態なのかもしれない。
最低限彼女らを生かす為に連中が置いていた桶の水を手ですくって何とか飲ませようとする。
「止めときな、その子はもうあまり長くないよ」
「でも……」
奥で横になっていた女が声を掛けた。
「それよりちゃんと寝とかないと、明日身体が持たないよ。まあここに居るより死んだ方がマシだろうけどね」
長くここに捕らえられているらしく、こういうのは何度も見てきたのだろうか、諦観した声で銀髪の少女を諭すように言った。
どちらにせよ手当てをしたくても、ここには薬も包帯も無い。
部屋の出口には逃げ出さないように見張りの男が立っている。
「お願いします! この人を逃がしてあげて下さい! お願いします」
お互い別々に連れてこられた互いに名前も知らない人を何とか助けようと声を上げた。
「うるせぇぞ糞アマ! 殴られたくなかったら、黙ってじっとしてろ!」
見るからに下っ端な見張りの男に懇願するが、案の定と言うべきか一蹴されてしまう。
本当に殴られなかったのがせめてもの救いだろう。
「ごめん、ごめんね……」
結局はただ見守るしか出来なかった。




