靴でも舐めるから仲間に入れてくださいッ!!
「失踪事件?」
一見よくある事件だと僕は思った。だけどこのくらいでは学園を支配する7つの怪異事件とは呼ばれないだろう。
「その事件の詳細は?」
「この紙に書かれているから見てください」
それは新聞の一部を切り取った様なものだった。そこにはこう書かれてあった。簡潔にまとめると
・生徒が5名失踪した
・その生徒たちは皆魔力の保有量が一般生徒よりも多かった
・失踪された生徒のことを教師、生徒を含めみんな覚えていなかった
・失踪した生徒たちは男子3名、女子2名だった
と言う内容だ。一番引っかかったのが『失踪された生徒のことを教師、生徒を含めみんな覚えていなかった』と言うことだ。僕はその内容が書かれている所を指差し質問する。
「これはどう言うこと?」
「私も最初読んだ時は意味がわかりませんでした。しかし当時の新聞にはそう書いてあります」
「失踪した生徒が魔力量が少ないなら影が薄いで納得できるけど失踪して生徒は魔力が他の生徒より高かったんだろ?それなら嫌でも目立つと思うんだけど?」
「それは現在調査中です。ちなみにこの調査もルクス君にも手伝って貰います。」
まあ個人的にも気になる。
「だけどこれにもし犯人がいるなら、なかなかの実力があると思うんだけど」
「それは私もそう思います」
そういうが彼女の目は少しも揺らいではいなかった。
「ですがこれはやはり、やらなければなりません」
僕はやらなくてもいいけどね。
「まあわかった。この事については僕も個人的に調べてみる。」
「ありがとうございます」
そして僕らは解散した。
夕焼けの赤い空に綺麗な月が浮かんでいた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
僕はルミナスと別れた後大通りの一等地にある大きな建物に足を運んだ。
生活用品の買い出しだ。
今回買うものは石鹸とシャンプーそして食べ物である。それとチーズケーキ。チーズケーキは朝に一回接種をしないと体を壊してしまう。それぐらい重要なものである。
僕は単純に驚いた。列が長い。店外に大行列だ。
店員さんが外で「1時間43分25秒待ちでーす」と言っている。
いや細か!
どうやって計算しているのだろう。それより僕が気になるのはこの店員さんに見覚えがあることだ。
確かガチャから出てきたきが..........
違うか流石に。
世界に多大な影響力を持つこの商会に知り合いがいるわけない。
..........いるわけないよな?
僕は1時間43分25秒待ち、店内に入った。
それにしてもまず異世界に来て驚いたのは異世界に来てもチーズケーキがあると言うことだ。
フソーラ王国ではチーズケーキがなく色々と禁断症状が出てそれを隠すのが大変だった。
だけどこの国では普通にチーズケーキを販売しているのはなぜだろうか?
僕はチーズケーキ専用のカゴと設定したカゴがパンパンになるまでチーズケーキを詰める。
しかし形は崩さずに丁寧に置いていく。
そして僕は会計に行く。
そしたらレジの店員さんが僕の顔をまじまじと見てくる。僕の顔のどこかへんだろうか?
一応僕は目立たないために美容には気をつけているから、肌荒れもニキビも前世を含め一回もなったことがない。つまりこれは何かを確かめているのだろう。
しかし何を確かめているのは分からない。この店員さんもどこかで見たことがある気もなくも無い。
だけど誰だから分からない。
「あの、もう行ってもいいですか?」
僕は一般市民風を装って言う。そしたら店員さんが上司らしき人に確認をとる。僕何かしたかな?
「お客様。すみませんがこちらにお越しください。」
僕は店員さんの後をついていく。店員さんが歩くルートはとても複雑なものだった。右に曲がったり、左に曲がったり、階段を下りたり、階段を上がったり、まるで迷宮のようだ。
いや迷宮の様に造られている、と言う方が正しいだろう。
つまりそれほど隠したい場所に僕は連れて行かれている。
そして僕は大きな扉の前に立たされた。扉がゆっくりと開く。そこは煌びやかな部屋だった。
僕はレッドカーペットの上を歩き、よく貴族の家にある妙に縦の長い机の一番偉い人が座るところに僕は座らされる。壁には店員さんの格好をした人たちが壁にそい並んでいる。
ちなみに天井は透けていて空が見えている。つまりここは建物の屋上と言うことだ。
そして僕はこの集団たちが僕とどう言うつながりなのかわかった。
いや僕と言うよりも...........また大きな扉が開く。
一人の白い髪の煌びやかな女性がハイヒールを鳴らしながらこちらに近づいてくる。そしてその金色の瞳で僕を捉える。その瞬間彼女は跪く。
そして僕は彼女を知っていた。
彼女は三番目にカードから出てきた、 SSS+ ルクス四柱 三忠のトリアである。
そう僕の予想通り。
ここは彼女が経営している商会だった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「主様、お久しぶりです!」
彼女は少し興奮気味に言う。僕は適当に自分の髪をいじりながら話を続ける、ちなみに髪を触る行為に深い意味はない。
「久しぶりだねトリア。3年ぶりとかじゃないかな?」
「そうですね、あの時は毎日顔を合わせておりましたのに..........」
まあみんなが大人になったと言うことだな、と僕は適当に思う。
「そうでした!主様、何か食べたいものはありませんか?なんでも用意させて貰います!」
「じゃあチーズケーキをお願いしようかな!」
僕は少し上機嫌になりながら答える。僕はチーズケーキを五つほど食べ終えた後にトリアに少し気になることを聞く。
「ちなみにこの商会どのくらい大きくなっているの?」
僕は少し気楽に聞いた、しかしその瞬間その場の空気が変わった。
だけど僕はそんなにその事については深く考えていなかった。
「今この商会は地図上にある国全てに店舗を展開し独自の物流を確保しています!今すぐに動かせるお金は商会には、そうですね........50億ゼニぐらいですかね?」
「50億!?」
僕は息を荒くする。
「どうしました主様!?」
トリアは僕の駆け寄ろうとするが僕はそれを手で遮る。そしてもう片方の出て顔を覆う。
「いや、大丈夫だ、」
ご、50億!?
もしそんなにあればチーズケーキが何個買えるだろうか?
それと僕は今お金に困っている。普通に生活費や、骨董品を集めたりで色々金を散財しているのだ。
仮にこの50億の一部を少し貰えれば僕は一ヶ月は自由に過ごせるだろう。
いや〜靴でもなんでも舐めるから少しお金を貸してくれないかな〜
と思うがそんなこと言えるわけがない。
クソ、トリアめ僕の前世知識を使いそんなに儲けるなんて!
僕も仲間に入れて欲しかった!!
トリアもエナたちと同じように僕を仲間外れにするのか...........




