チーズケーキは至高の一品である。
「で、僕は何をすれば良いのですか?」
僕はカフェでルミナス王女様に奢ってもらったコーヒーを啜りながら彼女に聞く。
「私は今から単刀直入に言います。」
その時点で単刀直入ではない。
「この学園を支配する、7つの怪異事件の内の一つを解いてもらいたいのです。」
え、何その七つの◯剣が支配するみたいなタイトル!
気になる〜
よし話を続けよう。
「えと、まずその7つの怪異事件とは何?」
僕は素直に言う。
「まあ知らないですよね。庶民が知ってるわけないですよね。」
少しムカつくがそこはスルーする。ルミナスは話し続ける。
「学園には歴代、沢山の怪異事件が起きました。その中でも7つの事件が有名なのです」
学園七不思議みたいなものかな?
「それをなんで解かなくてはならないのですか?」
「それはっ、」
彼女は言葉が詰まる。何か言いたくない事情でもあるのだろうか?
「私用です。正確に言うと王位継承争いに勝利するためです。」
なるほど。わからん!
「もっと正確に言います。まず私の故郷であるアモール王国は現在国王が不在なんです」
なるほど、異世界あるあるだな。
「なぜ国王がいないのか。公式では病死になっているけど本当は違う。」
彼女の口調は少し強くなる。
「本当はお兄さまと宰相が父上、国王陛下を暗殺したんです!」
へ?
宰相はわかるけどまさか実の子が親を殺すなんて。
「それが学園の怪異事件と何が関係あるの?」
それによく考えればこの国は最近できたばかりだから怪異事件なんかあるのかな?
「関係は直接的にはありません。ですがこれを王位継承争いで使える実績にしたいんです。」
「学園の怪異事件を解いただけで実績になりますか?」
「なります。この学園は世界でも高名でその学園での事件を解いたとなるともちろん実績になります。」
「で、肝心の王位継承争いでは何位なんですか?」
「現在私は王位継承争いで4位です」
「何位中?」
「6位中です」
「少ないですね」
「本当はもっと多くいました。だけどみんな兄様に殺されました」
「国王を暗殺した奴ですか?」
「はい」
「そしてその中には王位継承争い2位のお姉様もいました。あの方は私の本当のお姉様だったんです。それに王家のみんなからも人気があり国王が今もご存命なら国王には本当はお姉様がなっていたはずだったんです。それなのに.......」
「そのお兄さまの順位は?」
「第一位です」
なるほど、色々大変なんだな。
まあ今回はマジで僕とは全く関わりがない。
けどもうコーヒーも奢って貰ってるし、しょうがないか。まあもちろん目立つ事は避けたいし面倒事はきらいだ。
だけどたまには善意で動くのも悪くない。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
放課後僕らは待ち合わせ場所で集合した。そこは大きな噴水の目の前だった。彼女がやって来る。
彼女はやはりこの世界でも美人の枠に入るだろう。
だけど僕はもうエナとか美人さんをたくさん見てきたから綺麗な顔はもう見飽きたんだよな〜
ちなみに感想は綺麗とか可愛い以外は何も思わない。いやそれすらお世辞の可能性がある。
慣れは恐ろしい。
だけどやはりこのような美人さんと一緒にいると嫌でも僕も目立ってしまう。
まあもう協力すると決めたからしょうがない。そして僕らは合流した。
その後僕らは先日行ったカフェに足を運ぶ。
「やっぱり、目立ってる.........」
僕は小さくそう呟いた。しかし隣にいる彼女が聞こえるぐらいの声量で。
「そうでしょうか?私はいつも通りだと思うのですが?」
そのキリッとした立ち振る舞い。男の目に止まる華奢な体とボディーライン。そしてその顔。
これで目立たないと言う方が無理な話だ。
まあ僕にとっては正直今例にあげたもの全てが興味ないが、見られる方になると流石にその意識は変わる。
僕はもう気づいている。
道を歩く男たちに殺意を向けられていることに。てかそれをみんな隠す気がない。
ちなみにイキオとメガネは今、謹慎している。
もし二人にこんな所を見られたら有無を聞かずに殺しにくるだろう。
いやーホントにあの二人が謹慎しいていてよかっ、
...........今僕の前の前には見知った顔の男が二人目の前にいる。
一人は金髪でもう一人は眼鏡をかけている。
イキオとメガネである。
僕は声を絞るように声を出す。
「え、お前ら謹慎のはずじゃ..........」
「僕らは抜け出してきたんです。それよりルクス君。隣にいる女性、いやルミナス王女とはどうゆう関係ですか?」
顔がもうすごいことになっている。そしてイキオはもう腰にある学園から支給されている剣を抜こうといしている。
僕は一瞬で言い訳を考え、言う。
「いや、彼女とは、「恋人です」
「へ?」
僕の声に被せルミナスが言う。
僕はへ?と情けない声が出る。
そしてイキオはもう剣を振りかぶっている。
え?ドユコト?メガネがルミナスに確認する。僕はもう話についていけていない。
「もう一度確認します、ルミナス王女。そこのムカつく黒髪との関係は何ですか?」
「恋人です」
その瞬間僕はイキオに切り捨てられた。
僕は本当にこの三人と縁を切ろうか真剣に考えた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
僕は全身を包帯でガッチガッチに固められたまま、カフェでコーヒーを飲みながらチーズケーキをフォークで的確な大きににする。
やはりチーズケーキは至高の一品だ。ちなみにこれは全てルミナスの奢りである。
そして僕は少し考えを改め直した。
普通に考えればさっきのは異世界あるあるだ。色々事情がある王女は主人公を恋人として逃げられない様にする。詰まる所テンプレだ。ならしょうがない。
それにチーズケーキを奢ってくれたしね。僕はチーズケーキを一口噛んで飲み込みこみルミナスに聞く。
「で、何であんな嘘をついたんですか?」
純粋に疑問だ。この状況はテンプレだが事情は作品によって変わる。つまり普通に気になるのだ。
「それよりもまず敬語をやめませんか?ルクス君」
急にか........まあ別に良いだろう。
「わかった。でなんで?」
「都合がいいからと言っておきましょう」
僕は、お前はまだ少し敬語?いや尊敬語じゃね?と思ったが口には出さないことにした。
「もし私が見ず知らずの男と一緒に行動していたなどど国に知られれば実績を手に入れてもそれが政治に使えないかもしれません。それならまだ恋人の方がいいです。」
まあそれはその通りだ。
「だけどそれなら家来と事件の謎を解くのでもいいんじゃない?」
「それは無理です。私の家来の中には数名兄の間者紛れ込んでいるのです」
自分の家来も信用できないなんて、ルミナスは少し不便だと僕は思ったがその事は口に出さない。
この同情は彼女もされたくないと思う。
「で、なんの怪異事件を解くの?」
「それは三年前に起きた数名の生徒が連続して失踪した事件についてです。」




