↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

40/50

コスプレは程々に

 僕はラミアの商店街で押し売りされた食べ物で食べ歩きしながら街の様子を見る。


 やっぱり全体的に活気がなくなっているなーなんて他人事みたいに考えたりもしている。


 現在ラミアは国際騎士団が調査をしており因習の件についてもこの街に長から話を聞いているらしい。


 ちなみに国際騎士団の団長は人間の剣聖。しかも剣聖の中でも一番目くらいに強いらしい。僕も剣聖とかそう言う伝説的存在みたいな異名が欲しいな。


 今のところ、黒の奇術師は愉快犯としか世間で認知されていない。残念だ。


 そうそう、イケさんの話だと今日中にここから出るらしい。騎士団の調査が厳しいらしい。


 いや、もう少しいても良いんじゃない?まあ流石に邪魔になったのかな。


 だから今日僕は荷物をまとめて最後の街探検に出掛けて。だがそこら中に瓦礫は落ちてるし、地面は割れているし、歩くのも一苦労だ。


 本当はそんなに困らないけど。


 それとこの街にイキオとメガネが来ていた。


 僕が来た時はもう二人は『ただの屍と化していた.......』けど流石にクラスメイトが死んだら僕が注目されちゃうから回復魔法で蘇生させといた。


 今ではもう二人は家に着いている頃だろう。とにかく色々あったけど夏休み前半の楽しいイベントも終了だ。


 ウィオラさんとも楽しい戦いもできたし。一応イケさん達に感謝しておこうかな。


 それと夏休み後半は僕の祖国フソーラ王国での剣術大会、という楽しいイベントも待っている。


 それは異世界あるあるの強者が集まる世界的な剣術大会........


 まさにテンプレだ。僕は期待を胸に弾ませる。僕は押し売りされたミカンの皮を剥いて身を食べる。


 ミカンは謎にとても酸っぱい。


「あのおばさん、不良品売り付けてきたな」


 僕はそう呟いた。僕は財布の中身を確認する。中身はすっからかんだった。


 こんなに買ったっけ?


 そして僕の脳裏にある考えが浮かぶ。


「財布の中身だけスラれた?」


 僕は急いで黒い仮面を付けて路地裏に消えた。


 そして魔力を高め追跡魔法を発動する。


 イベントはまだ終わっていないようだ。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 僕はまだ明るい街を私服に奇術師のような仮面をつけ見る。


 ちなみに僕がいる所は日中でも人がいない、無駄に高い時計塔の頂上だった。


 追跡魔法は反応している。ちなみに財布には何者かの魔力紋葉が残っていた。


 ちなみに魔力紋葉は指紋みたいなもの。だけどなかなか見つからない。それに今は下手な行動ができない。国際騎士団もいるしね。


 一応僕は国際犯として指名手配されている身。気を付けなければ。


 そして追跡魔法が矢印で指す。どうやら見つかったようだ。僕は透明化の魔法を使いその場に近づいた。僕は呼吸を止め、犯人に近づく。


 相手は僕の存在に全く気づいていない。それもそうだ。僕は今自分の体に透明化の魔法をかけているんだから。僕は犯人の姿を捉える。


 それはまだ14歳くらいの少女だった。異世界の冒険者の職業の盗賊(シーフ)みたいな格好をしている。


 わかりやすい。


 そう言うのに影響されやすい年頃なのだろう。


 まあその気持ちはわかるが、金を盗んだことは間違いだ。もし金を盗んだ相手が僕以外ならどうぞご自由にやってくれて構わない。だが僕の金に目をつけたのは運がない。


 なぜなら僕は前世で3回くらいスリに会っているが、やられたらやり返す、倍返しだ。


 ちなみに前世ではスリ達の家を取り壊しにした。


 僕は結構執念深い男なのだ。そして今回のターゲットは彼女。僕はいつもの服装に変え姿を現した。


「なっ!お前どうやってこの場所がわかった!それに急に出てきて、お前何者だ?」


 彼女は僕の姿を見るなり焦った様子で大きな声を出す。だがここには遮音の結界を張っているから無駄だ。


 結界って便利だね。正直一番使いやすいかもしれん。そして僕は彼女の質問に答える。


「僕は通りすがりの被害者さ」


「お前、スリのことまで!」


「お縄に頂戴する!」


 こうして僕たちはぶつかり合った。結果は最初からわかっていた。僕は彼女を捕まえる。


 彼女はもう抵抗せず「殺せ!」と叫んでいる。


 お金はもう持っていなかった。


 どうしようかな。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 僕は彼女を一応解放し話を聞いた。


「私はこの街の貧困街で生まれたんだ」


「へえ〜」


「そしてもちろん生きていくのは難しい。親には捨てられた。だけどそんな私は育ててくれた人がいたんだ」


「へえ〜」


「そんな育ての親も騎士団に窃盗犯と間違えられ殺されたんだ」


「へえ〜」


「お前、ちゃんと聞いてるか?」


「へえ〜、じゃ、なくて、聞いてる聞いてる」


「本当か?まあいい。こうして私は育ての親を失った。だけど私には貧困街の仲間ができた。あいつらには武器や暗器の使い方を教えたもらった。簡単に言うと自分の身を守る術だ」


「へえ〜」


「そんな事を教えてくれた仲間も死んだ。昨日の騒ぎで」


「自分の身を守るためなのに.........弱い私を守るために」


「へえ〜」


 彼女は唇を噛む。


 まあ一番弱い存在を守る。人間として当たり前の本能だ。じゃないと人間は集団で生きられないからね。


 と僕は前世のTBAのドキュメンタリーで見た内容を思い出す。


「まあ、元気だしなよ」


 と僕は先ほど商店街で押し売りされたシャインマスカットを彼女に渡す。


 どの世界でもこの果物は美味しいだろう。


「あ、美味しい」


 と彼女は美味しそうにシャインマスカットを食べる。僕も食べる。


「やはり美味しい」


「こんな美味しいものを買えるなんて、兄ちゃんもしかして金持ちか!?」


「うん?いや、金持ちかと言われれば、そうじゃないか」


「そうか、私もどこかで雇ってもらえれば、こういうの食べられるのかな?」


「さあ?」


 と僕はここで名案を思い出す。


「ねえ、君、本当に働きたい?」


「まあな」


「一応ツテはある」


「本当か!?」


「ああ」


 そして僕は彼女を薄汚れた路地裏からそして過去からも解放させた。


 もう少し盛り上げたかったな。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



「働き手ですか.......」


 ディオが言う。


「そう働き手、働き手」


 僕は言う。


「ですが、まだ子供ですよ?」


「なんだよ、子供は働いちゃダメなのかよ?」


 少女が言う。


「いや、そう言うわけでは。主さまの紹介です。疑うわけではありません。ですがかなり痩せ細っています。なのでしばらくは食客として住まわせます」


 いいね、ディオ。名案だ。


「まあ上手くよろしく」


「はい!」


 ディオはとても良い返事をした。


 こうして僕は盗賊の彼女と別れ、あ名前を聞いてない。


 まあ良いか。


 そして僕は馬車で国に戻った。


 次のイベントが僕を待っている。

これで二章が終わりました!次から三章です。ですが急には書けないので投稿は少し遅れます。ご了承ください。それと新作を投稿します。


題名はムサシ機関です。


それではまた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。