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結界?「ぶっ壊せー!!」

「因習が始まった。魔女の実験が始まる」


 と僕は無駄に高い時計塔の上でそう呟いた。うんうんいいねいいね。


 こう言う高い所に行くとなんか気分がこう、高まるよね。


 と僕は思う。


 それにしても街は酷い状態だ。死体は多く、人たちが本気で応戦しているため怪物達の死体も多く街は死体だらけ。僕はその死体達から目を逸らし魔女の塔を見る。


 この無駄に高い時計塔から見ても塔を見上げるような高さだ。


「これは何か起きるな」


 僕は思う。


 この時僕は気づいていた。


 誰かと精霊が戦っていることに。ちなみにこの精霊なかなかの腕前だ。僕は感心する。


 相手も強いがこの精霊の方が二枚も三枚も上だ。そして相手の魔力はどんどん少なくなっていく。


 なるほどこれは何かが起きる。


 それもこの魔女の塔が関係する何かが。


 僕は第二のイベントに備えこの戦いの状況を一応確認しながら魔女の塔を目指した。なぜか途中で結界が張ってあったから破壊しといた。


 その時鈍く、重い音がこの街に響き渡った。


 僕は見つからないようにコッソリと早く塔の内部に潜入した。


 あの戦いはもう終わっていた。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



「結界の残骸らしきものが残っている........」


 サテルスは魔女の塔の足下近くに来てそう予想する。


「つまり先ほどの音の時に誰かが破壊したと言うことですか?」


 ルミナスがサテルスに問う。


「その可能性は高いです」


 サテルスは言う。


「その破壊した人物は........黒の奇術師ですかね?」


「いやそれはあり得ない」


 サテルスはキッパリとルミナスの予想を正面から否定する。


「なぜですか?」


 ルミナスは少し不満げな顔になりサテルスに聞く。


「現場に残っている魔力残滓の量が多すぎる。残滓でこれほどの量を残せるのは、魔女か龍、もしくは剣聖ぐらいだとおもいます」


「ですが黒の奇術師にもそれほどの実力は、」


「流石に観測もしていないのに今の状況で決定づけはできません。今回は魔女ほどの実力をした人物がいると脳内に留めておきましょう」


「わかりました」


 ルミナスは少し納得できずともサテルスの言葉を理解する。


「それでこの塔の外部をどうやって登るんですか?」


「それは.......」


 サテルスの問いにルミナスは答えられない。案は浮かんでいるがどれも実現は不可能だ。


 ルミナスはその事を良い頭で理解してしまう。ルミナスがサテルスに質問に答えられず困っていたその時。


 サテルスは剣を抜ける抜刀の体勢に変える。


「ふふふ、そんなに警戒しないでください」


 足音が聞こえる。それは一つに聞こえるがよく聞くと複数の足音が同じタイミングでなっているだけである。


「何者?」


 サテルスは簡潔に聞く。


「そうですね、私たちは道を行くもの。多分あなた達と今は目指すべきところが同じ集団ですよ?」


「へえ、私たちがどこを目指すの?」


 ルミナスは女性の声に応える。


 だが女性は動揺などを全くせず話を続ける。


「それは勿論、魔女の塔じゃないんですか?」


「なぜ、わかるの?」


 サテルスは女性に聞く。だが女性の姿を暗闇に隠れよく分からなく、得体がしれなかった。


「さあ?なぜでしょう?」


「ふざけているの?真面目に答えて」


 サテルスは言うが女性はそれを上手く躱わす。


「まさか、とんでもありません。私がお二人の前に姿を現したのはお願いがあるからです」


「それは?」


「私たちの共同戦線を組みませんか?」


「無理」


 サテルスは言う。その口をルミナスが抑え彼女がこれ以上喋れないようにする。


「どう言う事ですか?」


 サテルスの代わりにルミナスが答える。


「簡単な事ですよ。私たちはあなたを知りたい、あなた達は王女を助けたい。それで充分、利害は一致するでしょう?」


 彼女の発言にサテルスは驚く。


「なぜアルフス様が攫われたことを?」


「どうですかね?なぜでしょうか?」


 彼女はルミナス達の質問をのらりくらりと躱していく。


「真面目に答えて」


「充分真面目ですよ」


 サテルスの言葉に彼女は尋常じゃない速さで対応する。


 サテルスは少し気押される。


「わかりました。共同戦線を結びましょう」


 サテルスが言う。


「ちょっとサテルス!?」


 ルミナスはあっと驚いた顔をする。


「少しでもアルフス様が帰って来れる確率が上がるならなんでもします。だからお願いです。アルフスを妹を助けてください」


 サテルスは深々と土下座をする。ルミナスもサテルスにつられ一緒に土下座をする。


「え!そんなことしないでくださいよ!」


 彼女が今日初めて驚き彼女達に対応する。彼女が暗闇から出る。二人は面を上げる。


 その彼女の服装は、バスローブにマント、ブーツ、魔女っぽい帽子を着た黒い仮面をつけた女性だった。


 ルミナスは息を呑む。彼女と彼がつけている仮面がそっくりだったからだ。


「それで、どうやって侵入するんですか?」


 サテルスはルミナスを置いて話を進める。


「それは勿論正規のルートで」


 彼女はそういい塔を見る。


 なぜかその時ルミナスには魔女の微笑む声が聞こえた気がした。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 僕は魔女の塔内部に入り行動している。


 外が夜だとこっちも夜だそうだ。時間感覚が変わらず、個人的に結構助かっている。


 僕は襲いかかってくる魔物達を適当に倒しながら2回へ続いている階段を目指す。そして辿り着いた。


 僕は前回のように階段を上がり、二階そうに到着する。


 次は海。


 すごいなー


 僕はこの塔を作った人に感心する。どうやってこの塔を作ったのだろうか?


 僕はますます例の魔女様が気になってくる。そして僕は海の水の上に乗る。


 これは魔力で水を固めると言う戦法だ。


 だけどこれは魔力量が低い人にはお勧めできない。


 途中で魔力がなくなり、海に真っ逆さま、なんてごめんでしょ?


 森だと結構の魔物の数がいたけど今の所海では、魚を見たり魔獣を見たり、魔物を見たりなどはしていない。


 おかしいな?


 海には陸上よりも生物がたくさんいると言われているのに今の所、微生物以外は見ていない気がする。


 僕はさらに歩き回るが生物はいない。


「こう言うのはクラーケン見たいのが出てきて僕の実力が高いところを証明する展開なのに」


 おかしい、と僕は思う。


 そして僕は気づく。


 僕に近づいてきている大きな魔物の正体に。

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