彼女はこの感情の名前をまだ知らない。
えと、イキリの名前が所々イキオになっておりますがそれは一応愛称です。いや、愛称というよりはあだ名かな?いや、それも嘘です。本当は書き間違いです。作品の初期段階ではイキオだったんです。つまり書き間違いです。ごめんなさい。許してください。すみません。(謝罪の3段活用)
「終わり、か」
僕は焼け崩れた学園の男子寮の目の前で制服姿のままただただその眺めを見ていた。そして言葉を続ける。
「イキオとメガネご愁傷さま」
と僕は手を合わせ今ではもうこの世に存在していない存在に向けて言う、はずだった。
「何勝手に死んでることにしてるんですか........」
後ろからメガネの声が聞こえる。その声が聞こえ僕は少し残念に思う。
「逆にルクス、これまでどこにいたんだよ?先生たちがお前を探してたぞ?」
「あ、それは、まあ野暮用かな?」
「全く。こっちは大変だったんですよ?警察の方々が爆発のことを教えてくらなかったら、と思うだけでゾッとしますね。」
「そうだな」
とイキオが頷く。
「へぇ大変だったんんだね。」
と僕は適当に返事をする。その瞬間イキオが目を見開く。
「だが!俺たちにとって寮の爆発は幸運」
「その通りです!寮が爆発したお陰で夏休みが一ヶ月ほど早く開幕するんですから!!」
「な、なにー!?」
僕は大きな声をあげる。
「お、ルクスもこの話には食いつくか」
とイキオ。僕は少し動揺していた。な、そんなに休みがあれば異世界ぽい事できるんじゃないか!?
僕は心に期待を弾ませる。なにをしようかな〜
例えば歪な宗教団体を相手にしたり、因習村で暴れたり、どこかの王位継承争いに殴り込んだり、こう言う異世界ぽいことをやりたい。
でもこんな都合の良い?ことがじゃんじゃん起きるわけない。
僕は現実的に考えてしまう。
せっかく異世界に来たのにな〜
これだと前世とそんなに変わらない夏休みになりそうだ。
あ、でもフソーラ王国で剣術の世界大会『WKC』が開催されるらしいけどそれは夏休みの後半ぐらいだからな〜
前半は暇だな。
僕は夏休みの前半は宿題三昧だと覚悟した。その瞬間イキオが僕の顔を覗き込む。その表情は笑顔だったがその裏には憤怒の感情が隠されている。
なんか憤怒ってカッコいいね。
「夏休みの話もいいが、時にルクス。なんでお前は朝に帰ってきた?」
メガネも僕の顔を覗き込む。
「ルクス君。もしかして」
ギギギギギギとメガネの方から歯、唇を噛む音が聞こえる。それと血管が浮かび上がっている。
「朝帰りですか?????????」
おっと落ち着きたまえ我が友人たちよ。
「ふ、二人とも僕がそんな相手いるわけなじゃないか〜」
「ホ、そうですよね〜」
「そうだよな。もし、ありえない事だが、お前にそのような相手がいたら 俺はお前を斬らねばならない」
イキオが後半の部分をイケボで言う。僕は適当に話をはぐらかした。
そう言えばこの後待ち合わせをしてたんだった。
僕は適当に話を終わらせ、一人の少女との待ち合わせ場所に行く。何用だろうか?
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ハァ〜エナ、ボク、もう帰りたいんだけど」
暗い部屋で一人の黒髪の女性が呟く。そしてエナと呼ばれた爽やかな金髪の女性が言う。
「テセラ、文句言わないで」
テセラと呼ばれた黒髪の女性が髪を弄る。
「だって、これボクたちが行くような事じゃなくない?」
そう、彼女の言い分はもっともである。この任務は彼女たち四柱が二人でやるような任務ではないのである。しかし彼女たちは何故いるのか?
それは、一見難易度が高くなさそうなこの任務がその後の彼女たちの命運を握るような任務だからである。
そして彼女たちは二人で会話を進めているが一人の人物を忘れている。
それは彼女たちの後ろで宙に浮いている男のことだ。彼は何かに囚われているようだった。
「クッ、は、放せ!」
「おっと、ごめんね〜ボクたち、君の存在忘れてたよ」
「テセラ、私は一応覚えていたからね?」
エナはテセラの言葉に反論する。
「ていうか、もうこの子はいいんじゃない?」
テセラはエナに言う。
「そうね。じゃ、あなたはもういい」
「ほ、本当ですか!?」
彼は喜ぶ。自分が生存できると信じていたからである。エナが指を鳴らす。
その瞬間彼は潰れる。無様に醜く。
「エナ、もう少し死体の処理やりやすくしてよ........」
「別にあなたが処理すると言うことではないでしょ?それに変死体の方が相手に恐怖を与えやすいと思いますし」
「そうだけど、内臓とかグチャグチャで気持ち悪いんだけど?」
「それは慣れるしかありません」
「そうですか.......」
と彼女はため息を吐き一応エナの意見に賛成したふりをする。
「で、あれは本当だったの?」
その瞬間テセラの空気が変わる。先程までの少しふざけた感じではなく真面目な雰囲気だ。
「本当だった。まさかあんな物が実在してるなんて」
「つまり次の舞台は?」
「もちろんあそこ」
「だよね〜。で、この事、主に報告しとく?」
「必要ないわ。あの方は全てを知っているのだから」
「あ、そう。まあ報告書は一応作っとくよ」
「好きにしなさい」
エナはその場を後にした。テセラは誰もいない事を確認して呟く。
「魔女の塔か」
その声には誰も反応しなかった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
初夏の夏の日差しが照らす中、二人の男女が噴水のすぐ前にあるベンチに座っていた。
その距離は近くもなく遠くもない複雑な距離。
だがその距離が彼女、ルミナスにとっては心地よかった。
彼女にしては久しぶりに心を許せる友達、悪友、親友。
彼女にとって彼がここ数日の心の支えになったのは事実だ。
だけどあまり感情を入れすぎると失った時の哀しみが深くなる。それを彼女はもう体験していた。
だから彼女は彼と一定の距離を取る。
だがもし、あの時姉が無事でまだ生きていたならば彼に感情を入れたい。彼女はそう思っている。
それが言葉でなんと表すのか彼女はまだ知らない。
そのように考えたいた時、彼が喋る。
「で、もう僕は事件について調べなくていいの?」
「あ、はい。」
彼女は考え事をしていた為気の抜けた返事をしてしまう。
彼女は立ち上がり彼の目の前に立つ。
「手伝っていただいてありがとうございました!」
「いいよ、そんなにお礼をしなくて」
少年は気怠そうに返事をする。
「だけど、あなたの存在が私の心の支えになったことも事実だし」
と彼女はゴニョゴニョと早口で言うがそれは少年には聞こえなかったそうだ。
「まあ、一件落着ということで。これで僕は普段の学園生活にやっと戻れるということですか」
「普段の学園生活?」
「あのね、こっちはそっちが付き合ってる宣言して大変だったの。それになぜ付き合ったのか、理由は明かせないとかますます怪しい。だけどそれも今日で終了」
「あ、そうだよね」
彼女は自分のせいで彼が迷惑をしていたことを聞き少し残念に思う。
「まあ、だけどなかなか楽しい日々だったよ」
「あ、」
彼女も言いたかった。自分も楽しかったと、ありがとうと。
しかしそれが彼女の口からは発せられなかった。彼女はこれを言うのが精一杯だった。
「こちらこそ」
そして彼女たちは別れる。ルミナスは心にモヤを抱えたまま。
だがこれでいいのだと彼女は思う。
まだこの先の関係に行くのはまだ早いと思うから。
もう少し時間をかけゆっくりこの感情を育てたいから。
はい!これで一章が終わりました。ここまで書き進められたのは読者の皆様のおかげです!で、この後すぐ二章!ではなく番外編をやります。毎章終わりごとに番外編を一話か二話ぐらい書きます。本編ではなかなか掘り下げることが難しい生産ガチャメンバーについて書きたいと思います。そしてまずはトリアです!お楽しみに!




