黒の奇術師
読み返したら気づいたけどルミナス気絶しすぎ。
「し、しね、死ねええええええええええええええええええ!!」
フェニクスは筋力と魔力が上がった肉体でルクスに攻撃を仕掛ける。しかしまた、当たらない。
まだ死なない。まだ生きている。それはフェニクスの想定とは違っていた。
なぜ目の前の敵に攻撃が当たらない、なぜ死なない、なぜなぜなぜ?
考えてもその答えは出ない。そんな彼の悩みを察したのかルクスが答える。
「なぜ攻撃が当たらないのか不思議に思っているようだな。」
ルクスは言う。
「教えてあげよう。」
彼は最近使ったばかりの言葉をここでも用いる。
「ただただ実力差だ!」
彼は刀を振りフェニクスの大きく太い腕に切り傷をつける。その傷は深くはないが浅くもなかった。
「グオオオッ!」
彼は悲痛の声をあげ。倒れ込む。埃と土煙が舞う。ルクスは倒れているフェニクスを見下ろしていた。
その表情は不敵に笑っていた。フェニクスは様々な感情が入り乱れる。
それは屈辱、殺意、そして自分への落胆であった。
彼は更に魔力を解放し身体能力、反射神経を上げる。そしてルクスに更に攻撃をし開ける。
その瞬間彼の頬をフェニクスの拳が擦り血が出る。それを彼は驚いた顔で見ていた。
ルクスはそれを驚愕した顔で傷を指でなぞる。しかしすぐに気持ちを切り替え攻撃をする。
だがフェニクスは痛がる素振りなどは一切見せずルクスに反撃をする。しかしルクスはもう油断をせず完璧に彼の攻撃を避け続ける。そしてルクスは本格的に攻撃を開始する。
彼は刀に魔力を込め切る。刀に魔力を込めれば魔力はより鋭くなる。
フェニクスの腕が切り落とされる。
そして再生しようとするが彼は切り下ろした右腕がくっついていた右半身ごと切断する。無惨に血が飛び出る。彼は仮面の奥で笑っていた。フェニクスの脳はやっと切られたことを認識し悲痛の叫び声を上げる。
「う、うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
彼は左手で右半分がないことを確認する。そして再生がしない。それに体も萎んでいく。
そして彼は倒れ込む。魔石の効果が切れたのだ。しかし彼はまだ死んでいなかった。なぜならルクスが彼に魔力を供給し続けているからである。フェニクスに残ったのは痛みのみ。
彼は悶えた。
なぜルクスが彼を殺さないのか?
それはそうするようにお願いされているからである。それは誰か?
もちろんエナである。しかし彼女の真意をルクスは全く分かってはいなかった。
ただただお願いの通りに行動しているだけである。しかし彼は、ルクスは雰囲気だけを出して言う。
「まだ死なせはしない。お前に聞きたいことはまだあるのだから。」
そしてフェニクスは呻き声をあげて気絶した。ルクスは彼を運ぼうとする。しかし殺意。
彼は避けるがフェニクスまでには意識が回らなかった。
フェニクスの首から上が切られる。彼は敵の存在を視認する。
「あら?仕留められていない?ゴミの頭を潰して気分を損ねてしまったわ」
はぁとため息を彼女はする。
彼女は一振りの剣を持っている。ルクスはフェニクスの頭があった部分に回復魔法をかける。
そして彼の、フェニクスの頭が生えた。目の前の暗殺者は驚愕する。
「まさか、想定以上だわ、黒の奇術師さん。先日は私の部下たちがお世話になったわね。」
彼女は蒼い髪を揺らし会話を続ける。しかし全身の服はまさに漆黒だ。
「ああ、あの襲撃か」
「あなたの正体って何?彼らが任務に失敗した時間にあなたについて書かれてある書類は焼かれ、あなたの調査に関わった者その情報を知っているものがみんな殺されちゃったのよ。だから私たちはあなたについて知らない。まあフェンリル王子は知っているかもしれないわね。あ、これ言っちゃいけなかったのよ。聞かなかったことにしてちょうだい。」
「それで、僕に何の良いですか。」
「ウフ、その仮面を剥がしてあなたを殺しその死体を晒すことよ!」
彼女はルクスに切り掛かる。彼はフェニクスを地面に起き刀で応戦する。暗殺者が吹き飛ばされる。
「やはり想定以上だわ!」
彼女は興奮しながらまたしてもルクスに切り掛かるがその手前で彼女の剣が止まる。
「防御魔法ね?」
「正解」
「素晴らしいわ。私の攻撃を防御魔法だけで受け止めるなんてッ」
彼女は力みながら言う。しかし対比にルクスは力をを抜いている。彼らの実力差は明白だった。
彼女は不利を悟ると距離を取り、逃走の構いを見せる。
「まさかこれほどとは驚いたわ。それに今の感じだとまだ何かを隠しているようね。」
「はぁ.......」
「今回は逃げるわ。またいつか会いましょう。」
「はぁ........」
そして彼女は消えた。ルクスは気絶しているフェニクス、失踪した生徒たちを気にぜず呟く。
「あの人めちゃくちゃ喋るな。めんどい」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ルミナスは何度目かの眠りの後目覚める。
「ルミナス王女、無事です!」
その大声でルミナスの意識は何度目かの覚醒をした。
「大丈夫ですか?ルミナス王女?」
そこにはルクス、ではなく警官たちがいた。そしてそれを束ねる人物が一人。
ルミナスは思い出す。
校門の前で手荷物検査をしていた女性である。確か........フェデスとか言う人物だったはずだ。
「ルミナス王女、今回は私たちの不備により多大な迷惑をかけ申し訳ありません」
フェデスは一礼をする。ルミナスは言う。
「いえいえ、あなた方が謝る必要はありません。警戒を怠った私が悪いのですから。」
ルミナスがそう言った時フェデスは誰にも聞こえないように小声で言う。
「つまり、私の責任ではない。つまり減俸はほぼない。つまり私の生活は安泰ーー。」
「何か言いましたか?」
ルミナスは彼女の口の動きに気になり聞く。
「いえなにも」
短い返答だけが返ってきた。ルミナスは「あ、そうですか」と言いこの会話終わらす。彼女は辺りを見渡し驚く。その戦闘の後に。そしてあの王子のことを思い出し聞く。
「フソーラ王国のフェニクス王子がいませんでしたか?」
その時その場の空気が一瞬凍りついたように感じた。フェデスが答える。
「いませんでしたけど、フェニクス王子が何か?」
「あ.........いえ、何もありません」
彼女の自分が見間違いをしたか勘違いをしたか思考するがそれではこの建物の損害がなぜできたか不思議だ。
謎は深まるばかりだった。




