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理論派と激情家は表裏一体である

 謎の変な不審者たちが僕を襲ってきてから一週間。


 なんか色々あの人たち喋ってたけどあの時は寮の門限に間に合うか必死で会話の内容を正確に覚えていない。


 唯一覚えているのはあのオジサンの叫び声ぐらいだった。


 まあ僕を襲ったのが悪い。


 正に自業自得だな。僕は全く悪くない。それに苦しまずに殺してあげたしね。


 そういえば転生する前は人を殺せないとか思ってたけどやはり慣れは怖い。


 僕は学園に登校する時にそのような事を考えていた。


 うぅんー!!


 いい朝だ。


 もう7月だけど今はまだ早朝だから少しヒンヤリしていて気持ちが良い。


 これで一人ならもっと良い気分なんだけど...........


 僕は無言で隣で謎に一緒に登校しているルミナスを見る。朝寮を出たら遭遇してしまった。


 ああ〜目立ってしまう。


 僕はとにかく目立ちたくない。異世界でのお約束は実力を隠すのが当たり前なのだ。


 それと目立たないようにする事。まあそれは僕に会いたいとこではなく朝から仕事をさせることだ。


 それとこのルミナス、性格が悪い。


 口調は丁寧だが異世界あるあるの性悪王女だ。


 僕はこう言う人物とは関わりたくないと再認識する。


 なぜこの人の性格が悪いと言えるのか?


 僕は数日前もう謎を解くのは疲れるから協力したくないと申し出た。


 そしたら


「はぁ。まあ、あなたが私に協力しないするは自由です。けど私はあなたが私と手を切った瞬間あなたが私に脅迫して付き合わされたと言う噂を広めます。」


「は?まずまず付き合ってもないしそんな事実はないだろう?」


「そうですね。ですが最近私とあなたが一緒にいる時間が増えたことは事実ですしそれは学園でも噂になっています。それに一国の王女と一般庶民の証言。果たしてみんなはどちらの証言を信じるでしょうか?」


「な!?お、お前性格悪いな.........」


「性格が悪くないと王女なんてやっていきませんよ」


「わ、わかったよ。協力する。」


 と言ってそれからも一応捜査に協力しているけど全く捜査に進展がない。


 まず生徒だけど謎を解くと言うのがもう現実的ではない。


 僕としてはエナたちの力を借りても良いんだけどルミナスにそこまでしてやる義理はない。


 それに僕はエナ達に借りを作ってしまう。なんかそれは少し嫌だ。


 あいつらに借りを作ったら何を要求されるかわかったもんじゃない。


 でも僕としても事件いついては少し気になる。


 今のところ聞き込みをして事件が起きた場所は学園の 東棟 一階 音楽室 二階 普通教室 三階 魔力検査室 校庭 の5箇所だちなみに校庭といっても東棟よりの方だ。


 ちなみになんで分かったかは当時の調査で魔力痕跡はそこで途絶えていたという。


 まあこれらはルミナスに聞き込みで聞いたといったが本当はトリアから聞いたんだけど。


 これらを今報告したらルミナスが「今日の放課後事故現場に言ってみましょう」と半ば強引に決められてしまった。報告をしなければ良かった..........



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 僕らは放課後合流した。


 合流する時彼女が僕の教室に来たためクラスの男子全員に視線いや死線を向けられた。


 ちなみにイキオとメガネは勝手に抜け出したことがバレさらに追加の謹慎期間を言い渡されていた。


 まあ大人しくしとけとしか言いようが無い。僕らはまず校庭から見てみる事にした。


 まあ校庭は勝手に僕が名づけているだけで正式名称は学園のグラウンドだ。


 僕らは少し捜査をしてみたが何も見つからなかった。そして次は音楽室。


 時間はどんどん過ぎていき校内にいる生徒はほぼ僕らだけになった。


 そして音楽室でも何も見つからなかった。そして他の現場でも色々調査はしてみたがやはり何も見つからず僕らは音楽室に戻ってきた。


「もう諦めよう。学生の僕らが解けるような事件ではないよ」


 僕は少し諦めかけているように言う。


「だめ。これを解かないと姉様の仇が..........」


「はぁ」


 と僕は一回ため息。


「たまには休息も必要だ。」


 そして僕たちは学園を出た。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 僕らは学園を出た後ある商会の一階にあるカフェでお茶をした。


 僕はチーズケーキを黙々と味わって食べる。


 彼女は「美味しい」とか言って色々注文をしている。相当この店が気に入ったようだ。


 僕は先ほど疑問に思ったことを聞く。


「なんでそんなに姉にこだわるんだ?」


 彼女は少し考えるような顔をしていう。


「姉様は私に生きる意味をくれたんです。私は姉様のおかげで今、生きていると言っても過言ではありません」


「姉様は王位継承争いでは2位でしたがそれは王女だったからです。すぐにでも姉様はフェンリル兄様を追い越したでしょう。それが兄様は怖かった。憎かった。羨ましかったんです。それで全く悪いことをしていない姉様の思考を逆手にとって暗殺に手を染めたのです。あいつが、あの男が私たちの幸せを、だから私はあいつに王位継承争いで勝ちあいつに罰を与えます!」


 ルミナスは歯を食いしばる。僕は言う。僕は少し彼女のその言葉の勢いに呑まれた。普段は飄々としているがまさかこんなに激情家だったとは思いもしなかった。


 そして僕は自分の考えを彼女に伝える。


「正直僕はあまり他人に興味がない。いつでも興味があるのは自分自身だ。だから他人に対しての評価とかもこれまでつけたことはないけど、君のそうやって一つのことに執着するところは僕は嫌いではないかな」


「ルクス君........」


 そして僕らはそのまま席を立った。


 僕の先程喋った内容は前世の時読んだ心理学の本の一部を引用したものである。


 ルミナスの反応を見る限りあの心理学の本は間違ってはいなかっただろう。


 その内容は相手に自分を危険な存在だと思わせない事である。


 そしてそれが功を奏したのか僕はルミナスの奢りでもう一切れチーズケーキを注文することができた。お持ち帰りで。しかしなぜか僕らの代金は無料だった。


 今日はなんか運がいい。


 僕らは帰り道をゆったりと歩く。


 そして僕はふとルミナスがつけている魔力を帯びている物に目が止まった。それはアクセサリーだった。


「ねえそのアクセサリーの石から少し魔力を感じるんだけど」


「よく分かりましたね」


 上から目線なのがムカつく。がやはりそこはスルーする。


「これは魔石です。」


 僕は驚く。


「え?でも魔石って自然採掘しか出来ないから高価な物なんじゃ?」


「それが最近、そうですね.......確か3年前フソーラ王国の第八王子のフェニクス王子が世界で初めて人工で魔石を製造することに成功してから世界中で大量生産することが出来るようになったらしいです。そのため開発者のフェニクス王子は魔石の製造で巨大な財を築き上げたらしいです。」


「なるほどね〜」


 と僕は適当に返事をし彼女と別れた。


 くそ〜僕が魔石を開発していればな〜。


 ちなみに欲しいのはお金(チーズケーキ)である。

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