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神剣のプロトコル ~底辺まで落ちた元S級最強剣士の俺が、錬金術師少女に『武器の臨床評価』とかやらされ、結果的に世界を救うまで~  作者: 深井立花 数白
第1章:ヘタレ剣士とアラモード

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第2話:Process1[天地滅殺]Flow2

 アイアンリザードが討伐され、それぞれが無事に街へ帰ってからも、錬金術師の少女・エニアはリガルという冒険者が気になっていた。


 彼女の額のゴーグル、【観測機《ヴァリィ》】。それは、レンズ部分を通して見た対象の情報を解析して表示する魔道具である。


 リガルがアイアンリザードに剣を振りかざした一瞬、【観測機《ヴァリィ》】はリガルが動きを止め、倒れ込むまでの情報を解析していた。


 その結果が正しければ、エニアが『仕事』を頼もうとしていた人物の条件に非常に近かった。


(リガルさん、一応は冒険者だって言ってました。もしかすると、冒険者ギルドに取り次いでもらって、お仕事を依頼できないでしょうか? 剣を振ろうとしたときに動きが止まったのは気になりますが……一度、話を聞いてもらいたいです)


 そしてエニアは翌日、冒険者ギルドを訪れる。

 初めて訪れる場所、戦いや探索を生業にする者達の雰囲気に気圧されながら、受付へ進む。


 エニアを見る、とりわけ男達の不躾な視線を感じながら。


(うう……やっぱり皆さん、胸ばっかり見てます……せくはらです……!)


 小柄な体格に不釣り合いな程に発育した身体の一部が、彼女にとってはコンプレックスだった。


 しかし、ギルドに仕事を依頼するには、今だけは我慢しなければいけない。

 エニアはジャケットの前をぎゅっと閉じて気になる部分を隠しながら、受付へと向かい、なるべく温厚そうなおばちゃん職員に話しかけた。


「あっ、あの、すみません。お仕事の依頼って、こちらで出来ますか……?」

「おやお嬢ちゃん、いらっしゃい。お仕事の依頼ならココで出来るよ。いったいどんなんだい?」


 にこやかに接してくれるおばちゃんに内心ほっとしつつ、エニアは仕事の内容を説明した。

 そして、その仕事を『リガル・フェイル』なる冒険者に指名依頼したい、ということも。


 しかし、その名前を聞いたおばちゃんは、なんだか複雑そうな表情を浮かべた。


「ごめんねお嬢ちゃん。リガルさんって、そういう仕事を全て断ってるんだよ。やるのは配達とか、街の近くで住む採取ばっかりでさ」


 申し訳なさそうに説明するおばちゃん。

 しかし、昨日のリガルとのやりとりで、エニアはすでにこの展開を予想していた。

 ゆえに食い下がる。


「そこをなんとか、話だけでも聞いてもらいたいんです! 取り次いでいただけないでしょうか?」

「そ、そうは言われても……」


 なぜエニアがリガルに執着するか、分からないおばちゃんは困惑している。

 しかしエニアには、昨日のうちに用意しておいた、リガルに仕事をさせるための切り札があった。


「じゃあ、聞いて下さい! 実はリガルさんは……!」


 と、エニアが言いかけたその時だった。


「お~い、リガルのヤツに依頼だって?」


 受付の奥から、筋骨隆々の身体にヒゲ面の大男が出てきて、話に混ざってくる。


「ああ支部長、そうなんですよ。このお嬢ちゃんが、リガルさんに、って」

「あ、はい、そうです! ぜひリガルさんに依頼したいお仕事があって……」


 どうやら男はこの街の冒険者ギルドの支部長であったらしい。

 その支部長にも、エニアは仕事の説明をする。


 すると支部長は、なぜか考え込んでいる様子を見せた。

 そして、


「そうか、これは……いい機会かもしれねえなあ……」


 と呟く。そして、


「よし嬢ちゃん。この仕事、一旦俺が預かる。リガルのヤツに取り次いでおくから安心してくれ。そうだな……5日後の昼に呼んどくから、直接説明してやってくれや」


 支部長はそう言ってくれた。

 やけにあっさり取り次ぎを許可したその様子を、おばちゃんは不思議がる。


「あら、支部長がリガルさんに? どうしてわざわざ……?」

「あ~、色々事情があってなあ……まあ、この件は俺の方でやるから、任せておけ」

「支部長がそういうなら、構いませんけど……」

「よ、よろしくお願いします!」


 支部長の歯にものが挟まったような物言いが気にかかったが、とりあえず目的を達成したエニアは、礼を言って冒険者ギルドを後にした。


   ▽ ▲ ▽ ▲ ▽ ▲ ▽


 馬車で魔物に襲われ、なんとか無事に済んだ俺、リガル。

 だが、魔物と戦ったときに感じた眩暈、心臓の痛み、そして、俺の中の何かを【棄却】する感覚がまだ残っている。


 そして、俺は――


「…………………」


 お家でボーッとしてました。


 そう。あんなことがあっても、お家は俺に安らかなひと時をくれる。

 お家にいれば、もうあんな思いしなくて済むのだ。


 正に、お家こそ究極。お家こそ至高。


 こうして、俺の『最高のごろ寝』に関する探求の日々が始まった。


  ……4日目で終わった。俺が所属するギルドから仕事を催促する手紙が届いたのだ(正確には、3日前に手紙が届いていたことに今日気づいた)。


 世界は偉大なる『ごろ寝王』の誕生を逃した。何たる悲劇か。

 しかし、まだ終わらんよ。ギルドにイチャモンつけて仕事をケってやるぜ。


 俺は『今日、午前中のいつでもいいから来い』というギルドの悪逆非道を寛大な心で許し、昼を2時間くらい過ぎてから向かった。俺くらいスケールの大きな人間にとっては、2・3時間など誤差の範囲なのだ。


 ギルドまでの道を歩きながら考える。さて、どう言って断ってやろうか。


PLAN1:『悪いが、気が乗らない』

 良くないな。多分怒らせるだけだ。

 ……ふむ、怒る? 逆ギレでもしてみるか。


PLAN2:『なんで仕事なんかしなけりゃいけねえんだよ!!』

 ……二度と仕事来なくなるな、これ。それはそれで困る。

 いや、待て、こういうのはどうだ。


PLAN3:『どれほどの案件かは知らんが、この私の貴重な時間を浪費させるつもりか?』

 おお、これはいい。俺じゃなくて、むしろギルド側が悪いような雰囲気にできるぞ。よし、これで行こう。


 『ごろ寝王』の覇道を阻む依頼は全て断り伏せてやるぜ。

こいつはこんな言い訳で通ると思っているんでしょうか。

作者としてもアホなんじゃないかと思います。


そんなリガルも、下にある「☆☆☆☆☆」を「★★★★★」にしてもらえると、

少しはまともになるかもしれません。


また、下にある「ブックマークに追加」をクリックするのもいいと思います。


ぜひとも、よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
今のところニート全開なリガルですが、 これはこれで面白いです。 果たして彼は全うに冒険者をするのか!
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