第5話『ベル』
フレアさんが部屋を去った後、私は再び一人になった。
彼が部屋に居たのは僅かな時間だった。私の頭の中は変わらず混乱したままではあるけれど、先程よりは落ち着いていた。
そして、自分の名前を口にする。
「私はベル…。」
やはり、この世界で目覚めた時の口にしていたであろうその名前は、思い出せなくなっていた。
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状況はまだ飲み込めていない中、この世界での当たり前は、私の事を待ってはくれない。
私は下から階段を登ってくる足音に、身を構える。
恐らく、今度は本当にこの家の住人の方だろうか。
頭では、『よしっ…!私がどうしてこの家に居て、 一体何者なのか聞いてみよう…!』
という考えだったのだが、段々とこちらに近付いてくるコツコツとした足音がなんだか少しだけ怖くなって咄嗟に私は…。
…寝た振りしよう!
現実から目を背けることにするのだった。
これはやはり夢で、『やけにリアルな夢だったなぁ…。』という感じで、普通に目を覚ましますように…。
それではGood Night!
それは甘いですよと、言われるより先に体感する。
??「プラズマ·ライズ!」
「キャアアアア!!!」
??「やっぱり、起きてたのね、ベルちゃん」
身体に微弱ではあるものの、電気と謎の振動ようなものを感じて、狸寝入りは、あえなく失敗する。
これはまさか…ま、魔法…?
そして私にその魔法(?)を施した彼女はどうやら…。
「ベルちゃん、おはよう〜!ママの素敵なモーニングマジックは気に入ってくれたかしら?」
どうやら、私の母親のようだ。
モーニングコールならぬ、モーニングマジック…!?




