ヒカリの秘密2
今日もヒカリと一緒に下校している。
あれから3日経ったが何も起こらない。
ただ僕は、可愛い彼女が出来て幸せな日々を
送っている。
ヒカリ「何?ニヤニヤしてるよ。」
一馬「な、なんでもないよ。」
下から上目遣いで心の中を見透かす様な視線。
あ、あ幸せだなぁ、、、
ただ1つ気になる事がある。
時々ヒカリの腕時計がメールの受信音みたいな
音がしてヒカリが少し険しい顔付きになる。
、、、そういえば僕はヒカリの趣味、家族、家の
事を何も知らない。ヒカリは僕の事を根掘り葉掘り聞いてくるのに、、、
よし、思い切って言ってみるか!
一馬「ねぇ、ヒカリ今日ヒカリの家に遊びに行ってもいい?」
ヒカリは少し困った顔をしたが直にニコリとして
ヒカリ「私の家変わってて引くよ!」
変わっているか、、、少し戸惑ったがその笑顔を
見たら安心してしまった。
そして他愛もない会話をしている内に小さな森に
入る。
さっきまで住宅街だったのに急に寂しくなってきた。
小さな森はやがて大きな森となり道路は砂利道になっていた。
ヒカリは静かに僕の2、3歩前を歩き時々僕の方が気になるみたいで首だけ少し傾けた。
ヒカリが突然しゃがみこむと僕の頭を鷲掴みにして無理矢理しゃがませた。
ヒカリ「危ない、静かに!」
ヒカリの顔が数センチ前にある。
僕は驚きと興奮の中彼女の指をさす方を見つめる。
大柄な男が立っていた。距離があるせいかぼんやりとしか認識出来ない。
ヒカリ「、、、気づかれたか。」
大柄な男は一瞬で間を詰める。
次の瞬間僕は眼を疑う。
ヒカリが大柄な男と格闘をしている。
ボクシング?キック?
ヒカリの攻撃は大柄な男の顔面や急所?
を捉える。
しかし大柄な男は首を少し傾けるだけだった。
ぼ、僕は足が震えていた。
な、なんなのこれ?
ヒカリの頬を大柄な男のパンチがかすめる。
僕の身体は無意識に飛び出していた。
今まで喧嘩なんてした事ないしどうして良いかもわからなかった。
ただ目の前の大切な人を守りたかった。
夢中で大柄な男にしがみつきながら叫ぶ
「ヒカリ!逃げろ!早く!」
身構えていたヒカリはだらりと腕を下ろした。
そしてニコリと笑うとゆっくり膝や服についた
埃、汚れを払う。
大柄の男「、、、ヒカリこの男なんだ?ぶっ飛ばしてもいいのか?」
ヒカリ「駄目駄目!死んじゃうよ!普通の男の子だから。」
大柄な男は僕の手を振りほどくと無愛想に建物に戻って行った。
ヒカリは僕にゆっくり近づくとポンと肩を叩き
「ごめんね。アレ兄だから。」
、、、へ。お兄様?
ヒカリに促され建物の正面に向う。
裏は森だが、正面に回ると小高い丘にこの家は建っており街が一望出来た。
正面から来れば、坂道の上にある何でもない普通の住宅なんだ。
ヒカリ「帰宅時に兄さんがいるとあんな感じなんだ。今日は一馬がいたからわざわざ裏道から来たのに意味がなかったね。」
ヒカリは少し笑うと下を向いた。
なんか悲しそうに見えた。
一馬「、、、大丈夫!格好いいよ!ヒカリ!こんな可愛くて強い彼女は他にいないよ!もっと大好きになった!」
何かよく分からないがとにかくヒカリは凄いと
思った。
ヒカリの満面の笑顔は本当に愛おしかった。
ヒカリの家は大きかった。
多分200坪位はある。
自宅の横に道場みたいな建物がある。
ただ違和感があるんだ。
2階建てなのにエレベーターがあり
それは上を目指すというより階下へ続いているように見えた。
玄関から無造作に置かれた甲冑や鉾、盾
一般の住宅とは違い異質な感じがする。
そんな無骨な廊下を抜けてヒカリの部屋に
入る。
些細な疑問を吹き飛ばす位ヒカリの部屋は
女の子だった。
、、、初めて女の子の部屋に入った。
部屋全体がヒカリの香りで充満していた
あ〜あ幸せだ。
ヒカリはベッドに腰掛けると左手で自分の横を
ポンポンと叩く。
隣に座れという事だろう。
僕はゆっくりとヒカリの隣に座る。
ヒカリは少しうつむきながらボソボソと
何か話す。
、、、ん、なんて言ったのかな?
聞き取れなかった。
ヒカリ「、、、さっき言ってくれた言葉は本当?」
、、、さっき、、、あ〜あ。大好きってやつか!
一馬「本当だよ!本当に大好きだよ。」
ヒカリ「本当かなぁ〜?でも強い女の子なんて嫌でしょ?私嫌われちゃったかなぁ〜って思ったよ。」
、、、んーー。つい2、3日前にぶっ飛ばされてる
けどなぁ、、、
嫌、僕もここ2、3日でヒカリの事を大好きになっているし、あの事は忘れよう。
でも一体何だったんだ?あの腕時計と急激に上がった身体能力。中澤も同じ物を持っていたし
恐らく同じ力だろう。
でも、わかるんだ。この事には触れては駄目だ
きっと深入りすると色々な物を失うと思うんだ。
僕は決めた。あの出来事は忘れよう。
今が幸せならそれで良いんだ。
ヒカリ「、、、あのね。絶対に誰にも言わない?」
ヒカリは少し潤んだ瞳で僕に問いかける。




