第70話 青い炎と釣りの秘密
70話です。
お読みください。
大分書くのに時間がかかりました。
俺達は急いで料理の支度をした。皆早くこの先最上階にいる阿修羅について聞きたいのだろう俺もそうだ。
「どうやら早く聞きたいらしいな」
魚を盛り付けていた時師匠が話しかけてくる。
あれから魚を刺身にするのはかなり上達した。今では師匠より上手いぐらいだ。
「師匠、本当に1体1で勝てた事ありませんでしたが60階に行ってもいいのですか?」
「まぁ、勝てた事は無かったがいいとこまではいっていたし今のお前だったら俺と同等ぐらいじゃないか?」
本当だろうか確かにあと少しで勝てる! って時は何度かあったが実際に勝てた事は一度として無かったでも、自信は付いている確実に前より強くなっている。
「お、魚は出来たな!」
「皆、これを一つずつ袋から取って順番に周してくれ」
ユイから何やら紙袋を貰う。中を覗いてみると。
「お、肉だ」
中に入っていたのは刺身の切り身サイズほどの肉が一切れずつ入っていた。
俺はそれを手に持つまだ温かいなどうやら肉を油で揚げた物だ師匠へと紙袋を渡す。
「肉~肉~」
師匠肉のおかげで大分テンション高いな。
「あーこの肉の揚げた匂いくぅー堪らねぇ食うぞいいか?」
「師匠せめて皆に行き渡ってからにしてください」
静かに窘める。
「皆に行き渡ったなじゃあ、食うぞいただきます!」
「皆さんも頂きましょう!」
「いただきます!」
「ビャアァ」
全員でいただきますを言う挨拶や礼儀は大事だ。
手に持っている肉を一口齧る。鳥のむね肉だろうか? 味付けはシンプルに塩だが美味い! 衣がサクっとしていて淡白なむね肉に合っている何個でも食べれてしまいそうだ。
師匠は2本目にいってるクロは3個目だな肉好きは違うな最早遠慮という事すら考えていないだろう。
「クロ肉ばかり食べるなよ皆の分もあるんだし」
「大丈夫ですよナギさんほらこないだ買い足しに行った時に買ってきたんです」
メグが見せてきたのはもう一つの紙袋だった。どうやらもう一つ買ってきていたみたいだそれを知って沢山食べていたのか。
「ナギさんももう一つどうぞ」
「ありがとう」
メグから受け取り食べる。うん美味い本当に何個でも入るな。
「私じゃなくてユイにもお礼言ってあげてくださいねユイが買おうって言ったんですよ」
「メグ! 何、ナギも修行頑張ってるしたまにはご褒美でもやろうかなって思っただけだ」
お前は俺の主人か。ま、礼を言っとくかいつものツンデレみたいなのだろ。
「ユイありがとなそれに2つも買ってくれてうちには肉が好きな奴がいるから助かったよありがとう」
「クロとは最近一緒に行動していたし仲良くなったからな」
2人の仲が深まっていってるみたいで良かった。
「そういえばこの肉何で温かいんだ?」
「それは私がファイヤーで軽く温めたんです」
「良く燃やさずに出来たな流石は魔術師だな」
「これぐらいは出来ますよ修行のおかげです。より魔法のコントロールが出来るようになったんです」
「俺のおかげだな! アハハハ」
豪快に笑う師匠確かに師匠のおかげだ俺も色々と技を覚えたし。
ご飯を食べ終え皆静かになる師匠が話し出すのを待っているのだろう。
「飯も食ったし皆、俺が話し出すのを待ってるみたいだな俺が知っている限りの情報は話そう」
「師匠お願いします」
「あぁ、先ず60階に行くと壁が今までの土や石とかじゃない大きな鳥居が階段の先にあるんだそこを進むと広い石畳の場所に出るその先には大きな寺があるんだそこに奴はいる」
「いいか寺の中で戦うなよ必ず広い石畳の場所で戦え寺の中は戦うに狭すぎるいいな?」
「分かりました」
「それから阿修羅の大きさだな奴の大きさは10mぐらいはあるだろう」
「10m? そんなに大きいんですか?」
「そんな奴と戦うのか……」
皆の指揮が下がっている。
「ナギお前は驚かないんだな」
「いえ、以前火竜と戦った事や大きい熊がそれぐらいの大きさだったなと思って」
「そうか経験があるのはいい事だだが知ってる物もいるかもしれんが奴は顔が3つに腕が6本ある。あの腕に捕まると終わりだと思え俺の仲間は奴の腕に捕まって引き裂かれた……」
昔の事を話すのは辛いだろうに丁寧に話してくれる師匠。
「だがな俺の火刀で切れてはいた攻撃は効くんだナギお前が前衛になって奴と戦えメグとユイは後衛で援護だクロはナギと協力しろ」
「分かりました」
皆、それぞれ分かりましたと言う。
「奴の腕は正面から見て前腕が2本何も持っていなくて中腕が剣を持っているこれは左右の阿修羅の左手と右手だなそれから後ろの腕が魔法を使う奴は剣、魔法を使うんだそれぞれしっかり対応しろ。俺から言えるのこれぐらいだろうかいいか様子見だけでもいい無理だと思ったら仲間を連れて鳥居をくぐれ奴はそこから先には追っては来ない。決して俺のようにはならないでくれ頼む」
師匠が頭を下げ言う。
「師匠、仲間の命を最優先に戦います頭を上げてください」
「何いざとなったら俺が皆を担いで鳥居をくぐってやるさ」
「私も防御魔法を使って皆を守ります」
「ビャビャア」
「そうだなまたお前に乗って火竜の時みたく倒そう」
「こんな所だな俺が言えるのは3人は家で休め俺とナギは外で寝るナギには話しておきたい事もあるし」
「分かりました3人ともおやすみ明日頑張ろう」
「はい! それじゃお先に失礼します」
「ナギしっかり寝ろよ」
「ビャ」
3人は師匠の家に入っていった。
「師匠話しておきたい事と言うのは?」
「あぁ、俺には結婚を約束していた女がいたんだ名前はリサ。奴とは戦いでも息が合いあのちっこいユイみたいな気の強いとこが好きでな……」
師匠には結婚を約束していた女性がいたのか。
「だが阿修羅との戦いで俺は仲間を失いのこったのは片腕を失った俺とリサだけだった俺はリサに逃げろと言っただがリサは私が時間を稼ぐから逃げてと言って奴に向かって行った。だが結果は奴の剣で剣を弾かれ腕に掴まれこちらに手を伸ばしながら引き裂かれた」
引き裂かれたのはリサさんの事だったのか……
「俺は怒りで震えた仲間だけじゃなく最愛の女まで失ったんだ逃げる事何て考えなかった俺も奴に向かっていこうとしたんだだがその時だった火刀から青い炎が出たんだ」
火刀から青い炎?
「火刀が青い炎で包まれたんだ俺は奴に向かってリサを引き裂いた腕を2本切り落としリサの亡骸を回収し他の仲間には悪かったが追ってくる阿修羅から急いで逃げて鳥居をくぐったそこで奴は追ってこなかった」
「その時の奴の顔は今でも忘れられない腕を切られた怒りからか顔が怒りで溢れていた俺は恐ろしくて急いで逃げたその後はこの50階にリサの死体を埋め墓を作りギルドへと戻った」
師匠でさえ逃げるので精一杯な相手なのか俺達は勝てるんだろうか。
「ナギ、俺は不安にさせるために話したわけじゃないあの火刀から出た青い炎あれが出せれば奴を阿修羅を倒すチャンスは絶対にあるだがあれからいくら修行しても俺の火刀からあの炎が出る事は無かった考えたくはないが仲間を失った怒りに反応したのかもしれないな……」
仲間を失った怒りで発動するかもしれない火刀の青い炎それが出せれば恐らく奴に勝てるだろうだがそれは仲間を失う事を意味する。
「違う発動条件とかがあるかもしれない一応その事を伝えておこうと思ってな長々とすまなかったな寝よう」
腕を枕代わりにして横になる師匠。
「師匠リサさんの墓はどの辺りにあるんですか? 寝る前にお参りしてきます」
「……池の近くに花が添えてあるナギ先に寝てるぞ」
横になっている師匠を通り過ぎ池へと向かう。
池の師匠が座っている近くに一輪花が添えてあったが今まで気付かなかった。師匠は釣りが好きで毎日釣りをしていたわけじゃない最愛の人と出来る限り死んでしまったが一緒に側にいたかったんだ。
俺は正座になり手を合わせ無事戻りあなた方の仇を取りますと誓い師匠の元へと戻った。
「ナギありがとう勝ってくれ」
「はい、必ず勝ちますおやすみなさい」
師匠や師匠の仲間のためにも必ず阿修羅を倒す。
師匠の頻繁に釣りに行くのは意味が
あったのですね……




