第69話 修行の成果
しばらく師匠と2人で釣りをしていると3人が戻ってきた。
「ナギさん宿の方に伝えてきましたよ」
「ありがとう助かったよ道中大丈夫だったかい?」
「クロの索敵のおかげで助かった」
「クロの索敵が?」
「クロさん凄いんですよ敵が少ない道を選んで進んでくれたので40階も30階も今までより楽に下りれました!」
クロの索敵能力が高まっているのだろうか?
「何事も無くまた会えて良かったよ」
「ナギ修行はどうだった?」
「一つ技を教えてもらったよ火盾って言って火の盾なんだこれで火の防御技を覚えたよ」
俺はそう言って竿を片手で持ちもう一方の手火刀を抜き火盾を作ってみせる。
「おぉ! 凄いな本当に火の盾だ!」
「複数に展開したり2重にも盾を作る事も出来るんだ」
「ナギのおかげで俺も2重に火盾を使えるようになったないやー便利になるなぁー」
「勝手に使うんですから……」
「まぁ、いいじゃないか火盾を使えるようになったのは俺のおかげだしな?」
「それはそうですけど……」
それを言われると何も言えない……。
「所で2人は、何でまた釣りをしてるんですか?」
「今日の夜食と明日の朝飯のためだな」
そうだったんだ。とりあえず暇だから釣りをしているのかと思った。
「町で食料の買い足しもしてきたのでしばらくは大丈夫だと思いますよ?」
「おぉ、本当か! 助かるな」
「クロさんがお肉好きなのでお肉も買ってきましたよ」
「おぉ、肉かいつも魚やたまにいる動物から肉はもらっていたから楽しみだな!」
「喜んでくれて何よりだナギもしっかり食べて修行に励めよ」
「あぁ、ありがとうメグ、ユイ、クロ」
「飯の心配はしなくて済みそうだな仲間がいると作業分担が出来ていいな……」
そうか師匠はここに1人だったんだ。1人で暮らし1人で冒険者に注意喚起をしていた死んでしまった仲間の事を思い出してしまったのだろうか。
「ナギ仲間は大事にしろよ」
真剣な顔で師匠が言う。
「はい! もっと強くなって必ず守ります」
「よし、なら修行だ! ナギ釣りをしてる場合じゃないぞ火盾に炎盾を自在に出せるように練習だ!」
いや、あなたに釣りも大事だと言われて再開してたんですが……
「わ、分かりました」
俺は、師匠から借りている釣り竿を家に立てかけ少し離れた所で火盾と炎盾の練習に入る。
「ゲンさんナギさんの調子はどうですか?」
「まだ、初日だが順調だなナギは強くなるだろうそれよりお前達も60階にナギと一緒に行くんだろうそれなりに強いだろうが不安だなお前達も鍛えてやろうか? ナギなら多少一人でも大丈夫だろうし」
「ゲンさんは魔法も使えるんですか?」
「お嬢ちゃんは俺が魔法剣士に見えるのか?」
「剣士に見えます……」
「ま、魔法が使えなくても剣士と戦って強くなる事も出来るだろ下の階のモンスターと戦うのも悪くはないが対人戦で戦うのも経験値を得れるぞ」
「ゲン、俺を鍛えてくれ!」
「何だちっこいや、ユイ強くなりたいのか?」
「このパーティーで俺が1番弱いだからせめて自分の身は自分で守れるぐらいにはなりたいんだ」
「私も是非お願いします」
「分かった先ずは実戦で正確な強さを測りたい今からいいか?」
「お願いします!」
「頼む!」
何やらあの2人も修行をする事になったみたいだな師匠と戦ってる。火盾や炎盾を展開しながら見る。
そういえばクロは何をしてるんだろうか?
あ、いたいた上を見ているなクロの索敵能力が上がったらしいしそれに上にいるモンスターが引っかかっているのだろうか?
師匠に上のモンスターについて聞いていないな今度聞いて情報を集めようだが先ずは強くなる事だ。
それからはひたすら修行の日々だった大体3週間ぐらい経っただろうか。1日1回と言っていた実戦は個人修行やご飯などを除くとほとんどやる事になっていて1体1やパーティーで師匠に挑む事もあった。
「ナギさん皆に火盾を!」
「分かった」
俺は4人の目の前に火盾を展開する。
「火盾の展開も早くなったしちゃんと複数に正確に出来るようになったな」
火盾に師匠が放った炎撃がぶつかり火盾が消える。
「これも師匠のおかげですよ!」
俺は、師匠に突撃する。火刀と火刀とぶつかり合う音が響く。
「良いスピードだなだがこれはどうだ?」
師匠が後ろに飛び下がり炎撃を三方向から放つ。俺はそれを相殺するために同じく3度炎撃を放った。
師匠が放った炎撃と俺が放った炎撃がぶつかり衝撃が伝わってくる。だが一つ俺の横を通り抜けていく。
俺は、慌てて炎撃を放ち師匠が放った炎撃を追う。
「ちゃんと炎撃もコントロール出来てるみたいだなだが追いつけるかな?」
師匠が放った炎撃がユイへと向かっている必死に炎撃を操作し追うがこのままでは間に合わない……
「ユイ逃げろ!」
俺は、ユイに逃げろと伝えるがユイは炎撃へと走っていきすんでのところで避ける。避けたユイを追いかけた炎撃と俺の炎撃がぶつかり衝撃でユイが吹き飛ばされる。
「ユイ!」
俺は吹き飛ばされたユイを受け止める。
「大丈夫か? 逃げろと言ったろ」
「俺だってなゲンに鍛えてもらって更に素早くなったんだあれくらい逃げ切れる!」
そうは言っても逃げていや、仲間の事、仲間の力を信じる事も大事だ。
「ユイ悪かったよく逃げ切ったな」
「だろ今なら30階でも1人で逃げ切れるぞ」
ユイも成長したんだな……。
「ライトニングボルト!」
突如光り雷の音が鳴る。師匠の方を見ると炎盾で数多降り注ぐ雷を防いでいた。
「ナギさん今です!」
「あぁ!」
俺は黒刀を抜き黒い斬撃黒撃を放つ。黒撃は今までの斬撃と違いスピードと威力が桁違いの斬撃だ。
火刀の修行の合間に編み出した俺の新しい技だ。
「黒撃かまずいなそれにこの雷の量……」
師匠に黒撃が迫る。
「ちっ仕方ねぇな」
「大炎撃!」
師匠が燃え上がらせた火刀を上段から一気に振り下ろすすると雷と黒撃をかき消しさらに地面が割れる。
「ふぅ、危なかったぜ」
「いや、僕達の勝ちです後ろを見て下さい」
師匠が後ろを振り向くとそこには今にも火を吐き出しそうなクロが居た。
「いつの間に……クロ降参だ」
クロは火を吐くのを止める。
「俺の負けだ」
師匠が両手を上に挙げる。
「ナギやったな遂にゲンに勝ったぞ!」
「そうだなでも……師匠パーティー全員で勝った形になりますが上に上がらせてもらえますか?」
緊張で思わず唾を飲み込む。師匠の答えは?
「いいだろう」
「やったな!」
「やりましたよ皆さん!」
「ビャビャア!」
あの師匠に勝った。パーティー全員でだが勝った!
「だが皆、出発は明日だ今日は飯を食った後上にいるモンスター阿修羅について話す。」
上にいるのは阿修羅なのか。
前世で像をネットで見た事がある。顔が3つ三方向にあって腕を6本持つという像だった。
俺達が、次に戦うのは阿修羅か。
最上階に住むモンスターが判明しました!
阿修羅です!




