せんちめんたる!ーー2
ツッコミなどお待ちしてます な 回
結局、私は宿を取るザル得なく成った。
火山の街と言うだけあって、夜でも蒸し暑い。
風呂に入りたいとおもってもそんな豪華なモノは貴族の館にもありはし無い。
高温多湿なせいか、どんよりとした色の月が雲間から覗いていた。
攻めてもの抵抗と、開け放てられたガラス窓から、キラキラと、砂埃と共にその月光が侵入する。
「1人は……イヤだな……」
私のつぶやきは、空っぽな部屋に虚しくこだました。声が、闇の呑まれた様に思えた。
(オアシスにいた頃は、こんな事、思わなかったのに……)
何時の間にか、一人ぼっちが怖く成っていた。
いや……本当は、いつこう成ったか知らないはずが無かった。
それでも私は、その事から目を背けようと布団の中に身を預けた。
ブサ男は居無い。
流石に、男と同じ部屋には泊まれない。
「ハァ……」
音が……ヒトの証が欲しく、態と溜息をついた。
僅かにも、静かな夜が色づく事は無かった。
そう、思った時だった。
「なーに、辛気臭い顔して溜息なんかついてんだよ、似合わねーぞ?」
不意に、窓の方から声が聞こえて来た。
聞き慣れない声だ。 私は、布団の中で身を硬くした。
その声の持ち主は、後ろに月を抱えて現れて、姿はよく見えなかった。
恐怖からか、それとも……
とにかく、心臓が高鳴った。
その男が私に一歩近づく、
ギシ…ギシ…と、木の板が鳴る音も、同時に近づいて来る。
しかし、その男の体は、まるで重さなど無い様に、軽やかに私に近づいて来た。
音も、男も、私の横たわるベットの前まで来て、歩みを止めた。
麝香の様な、何処か、甘ったるい匂いがした。
それでも、周りの空気を乱さない、品の良い香りだった。
男の顔は未だに見えない、
ずっと、月を背に抱いているからだ。
そんな男に、私は、身を縮める事しかできなかった。 それは、いつかの夜と同じ。 情けない自分だった。
男の手が、私に伸びる。
私は、拒絶する事も出来ず、ただ慄くばかりだった。
だが、私の恐怖はしっかりと男に伝わった様だった。
私の鼻先で、男の手が止まる。
しなやかだが、骨ばった、男らしい指だった。
私は、指を眺める事しか出来なかったが、 その指も、手も、男の方に引っ込められた。
私は、その時に、何故だか視線を上げた。 もしかしたら運命だったのかもしれない。
不意に、視線がぶつかった。
男も、私を見ていた様だった。
その目は、何処かで見た、際限のない、慈しみで溢れていた。
「……ぱぱ……?」
かすれた声が喉を震わせるのと同時に、私の意識は、徐々に闇に沈んで行った。
なんだ……これは




