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一度きりのリボン  作者: 矢満田太郎
第4章:影の残滓と新しい名前の脅威
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【第46話】 影の中心が“紬の名前の核を複製し始める”とき

街の中心に残った黒い渦は、昨日よりもさらに濃く、深く、重くなっていた。

影響域は街全体を覆い、名前の響きは常に揺れ続けている。


だが――今日は、渦が“紬の名前を複製しようとしていた”。


紬は観察ノートを胸に抱え、渦の中心を見つめた。

胸の奥の「風花」という響きが、昨日よりも強く震えている。

まるで渦が紬の名前の核を“コピーして、自分の心臓にしようとしている”かのように。


蓮は紬の隣で言った。

「紬……影の中心が、紬の名前の核を“複製”し始めてる。

奪えない、書き換えられない、消せない……だから次は“コピー”だよ」


紬は息を飲んだ。

「名前を……複製……?」


ルクは紬の肩で震えながら言った。

「紬……渦の奥から“風花の核をつくれ”って響きがするよ……昨日よりずっと強いよ……」


■影の中心が“紬の名前の核のコピー”を作り始める

渦の中心がゆっくりと形を変えた。

黒い粒が集まり、影の欠片が重なり、ひとつの“黒い核”になっていく。


その核は――

紬の胸の奥に直接響いた。


――ふうか

――ふうか

――ふうかの、かくを

――つくれ


紬は震えた。

「……私の名前の核を……複製しようとしてる……?」


ユイは風を揺らしながら叫んだ。

「紬! 影の中心が紬の“名前の核そのもの”をコピーしようとしてる!

コピーされたら……影は紬と同じ名前の核を持つ“偽の心臓”を作れる!」


真白は紬の手を握り、震える声で言った。

「紬ちゃん……名前の核が二つに引き裂かれそうになってる……!」


ミナは渦を見つめながら言った。

「影の残滓は、紬の名前の核を複製して“影の心臓”にしようとしてる。

複製された核は……紬の名前の影になる」


蓮は紬の肩を抱き、強く言った。

「紬……絶対に名前の核を複製させない。

影が紬の名前をコピーしても、俺が紬の名前を呼ぶ」


紬は胸の奥が強く揺れた。

「蓮……」


■影の中心が紬の“名前の核の響き”を引き抜こうとする

渦の中心から黒い糸が伸びた。

昨日までの影の欠片とは違う。

核でも未来でも意味でも存在でもない。


――名前の核の“響きそのもの”を複製する糸。


糸は紬の胸の奥に触れようとしている。


「紬、避けて!」

蓮が叫んだ。


だが――

紬の名前の核の響きが、影の中心に引っ張られていた。


ユイが風を送り、糸の動きを乱す。

「紬! 影の中心は紬の名前の核の響きをコピーする気だよ!」


真白は治癒の光で紬の輪郭を支える。

「紬ちゃん……名前の核の響きが二つに割れそう……!」


ミナは糸の根元を切り裂こうとするが、糸は形を変えて避ける。

「紬! 影の中心は“核の響き”を真似してる!

紬の名前の核に直接触れられる!」


紬は胸の奥の響きを感じた。

「風花」という名前の核が揺れ、薄くなる。


蓮が紬の名前を呼んだ。

「紬!」


その声が紬の胸の奥に灯りを戻す。


紬はステッキを握りしめた。

「名前の核まで……絶対に複製させない!」


■紬が“自分の名前の核の響き”を呼ぶ

紬は深呼吸し、胸の奥に手を当てた。


「風花――!」


影の中心が揺れた。

だが、糸はまだ紬の名前の核の響きを複製しようとしている。


紬はさらに強く叫んだ。

「風花――!!

私の名前の核は……私だけのもの!!

影なんかにコピーさせない!!」


その瞬間、紬の胸の奥が強く光った。


ユイが風で影の中心を乱し、

真白が治癒の光で紬の輪郭を支え、

ミナが糸の根元を切り裂く。


蓮は紬の肩に手を置き、強く言った。

「紬、もう一度!」


紬は叫んだ。

「風花――!!!

私の名前の核は……唯一のもの!!

影には絶対に複製させない!!」


影の中心は大きく揺れ、黒い霧となって崩れ落ちた。


渦の中心が――

初めて、完全に沈黙した。


■影の中心は“紬の名前の核の複製”を諦めていない

ユイは風を揺らしながら言った。

「紬……影の中心は壊れたけど、渦はまだ残ってる……」


真白は紬の手を握り、震える声で言った。

「紬ちゃん……名前の核を複製されかけたのは初めてだよ……」


ミナは渦を見つめながら言った。

「影の残滓は、紬の名前の核をコピーして新しい心臓を作ろうとしてる。

影の原型がいなくても、影は紬を中心に再生できる」


蓮は紬の肩を抱き、静かに言った。

「紬……影の中心を封じる方法を見つけないと、紬の名前が狙われ続ける」


紬は胸の奥の響きを感じながら言った。

「影の中心……必ず止める」


蓮は紬の手を握り返し、強く頷いた。

「紬、一緒にやろう。

影の残滓を封じる方法を見つける」


紬は蓮の瞳を見つめ、静かに頷いた。

「うん。絶対に」

あとがき(紬の日記)

影の中心は、私の“名前の核そのもの”を複製しようとしていた。

呼んだ瞬間、胸の奥が強く光った。

影は私の名前の核をコピーして心臓にしようとしている。

渦はまだ消えていない。

明日は影の中心を封じる方法を探す。

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