戦いの後
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「はぁ、はぁ・・・・や、やった・・・」
怪物を倒し安堵する光。緊張していたのかその場に崩れてしまっていた。
『大丈夫ですか。マスター』
シャイニーが心配して声をかける。
「大丈夫だよ。でも、すごい技だったね」
光は自分が放った技に対して今さらながら驚いていた。
『はい。私も思っていた以上の威力に驚きました』
「と、ところでさ。あの怪物。もしかして〝人間〟だったりする」
もし、人間を倒したのなら自分は人殺しになる。
光はそれが聞きたくてしょうがなかった。
『大丈夫です。あの怪物は一から造り出された生物でした。だからマスター。心配はいりませんよ』
シャイニーの言葉に光は安堵した。
「そうか。よかった」
光は安心感と戦いの中でできた疲労を味わうのであった。
「お疲れさまでした~!」
モニターを眺めていた白衣の男は労いの言葉をモニターに贈った。
(ここまでの威力とは、さすがは、あの方の息子さん)
白衣の男は昔の事を思い出したのか組織では見せた事がない表情を浮かべていた。
しかし、直ぐ様いつもの表情に戻りキーボードを打ち込んでいく。
「本当は、これからですよ~。頑張ってくださいね~」
そして、どうか、死なないように。と言う言葉を最後に小さく呟いた。
「魔力反応。確認しました」
「魔力のレベルは?」
「推定ランクAです」
「Aですって!」
彼女は驚いた。Aランクとはかなり高い。
「いえ、もしかしたらさらに上にいく可能性があるでしょう」
彼女は信じられないと思った。
Aランク以上。
それは魔法師にとっては最強と言っていいほどだ。現にAランクを越える実力者、つまりSランクを持つ魔法師は国の要になっている。日本には三人いる。
「それでその魔力反応は」
「その後は一瞬にして魔力が下がりついには消えてしまいました」
「じゃあ、引き続き調査を。そして、その魔力を持つ者を保護。もしくは、討伐を視野に入れておいて下さい」
「了解しました」
敬礼をして職員はその場を後にする。
「一体、何が起ころうとしているのかしら」
彼女は、今の時点で不安感を拭えないでいた。
「まさか、巻き込まれてはいないわよね。光君」
おもわず彼女は一人の少年の名を口に出していた。
神無月伊佐美は、胸の内に湧く不安に人前では見せない表情で堪えているのであった。
『そう言うわけね』
伊佐美は、力なく呟いた。
『はい。すいません。何でも急にでしたから』
伊佐美に光は自分の起こった事を伝えた。
シャイニーも補足などをしたりした。
『それで、その戦いで光君は』
「はい。自分のオリジナルの魔法装束を得ました」
伊佐美は光の成長に喜びを感じていた。
まるで、自分の子供の成長に喜んでいる様だった。
しかし、それと同時に不安もあった。
『今度、家に来て。それがどれ程のものか知りたいから』
「はい。わかりました」
『それで、聞いてもいいかしら』
「何か?」
『どうして、髪の色が〝変わって〟いるの?』
伊佐美の画面には、純白と言っていい程の髪を持った少年の顔が映っていた。
「シャイニーの話ですと魔力の影響だって聞いています」
光は怪物との戦いが終わった後に気づいた。
最初は驚いていたがシャイニーの説明で落ち着く事ができた。
『そう。わかったわ。じゃあ。明日、家にきて。色々と知りたいから』
「わかりました。では、失礼します」
画面を閉じる光。
「それじゃあ。帰ろうか」
『はい!』
こうして、戦いを終えた二人は帰路についた。
しかし、光達は、知らなかった。これがまだ、序曲である事を。そして、光は、自らの運命に翻弄されていくのを。




