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襲撃

戦闘描写は短いです。

ですが楽しんでいただけたら嬉しいです。

「えっと、意識を集中させて」

「はい。そして、」

それから二人は魔法の練習を続けるのだった。

光達が魔法の練習を続けている中、そこでは違う場所である出来事が起こっていた。


「やるな」

茜が悠然とした姿勢で相手を見据えている。そして、手には魔方陣が展開されていた。

相手が襲い掛かる。

それを茜は魔方陣から放たれる魔法弾を放つ。魔法弾は見事に直撃した。

直撃した相手は後方に吹き飛ぶ。

しかし、すぐに起き上がった。そして、直撃を受けたにもかかわらず無傷であった。

「まったく。通り魔が出没していると聞いてはいたが」

相手を見てぼそりと呟いた。

「こいつは通り魔と言うよりは〝怪物〟と言った方が適切だな」

相手を見てそう言った。

相手は茜の言うとおり最近世間を騒がせはじめている通り魔であった。だが、茜の言うとおりその姿は怪物だった。

それは通り魔の姿にあった。

通り魔の姿は姿は人間だった。しかし、両手は鋭いかぎ爪になっている。そして、何よりも印象的なのは顔の半分以上が緑色のゴブリンのような顔になっていたのだ。

その姿はまさに怪物。

「本当に面倒だな」

警戒しながら茜は相手の動きを見極めようと構える。

「茜様っ!御下がり下さい!」

突然茜の前にスーツを着た男達が並び立つ。

茜を護衛するためにいた人達だ。

「下がっていなさい」

「いいえ。学生であるあなた様が出させるわけには、・・・それにあなたの身に何かあれば、」

護衛の一人がそう答える。

「く」

茜は例え魔法院でトップクラスの実力があっても魔法院で学ぶ学生。それにもし茜の身に何かがあれば彼らに非があるということで糾弾されてしまう。

魔法華族はその一言に力がある。そして、その身は、とても重いのだ。茜の場合はそういった立場にある。

茜は、ここで改めて自分の立場というものを痛感させられた。

護衛の人達はあの怪物へと攻撃をくわえていた。茜を守る体勢である。

(私の力は、何のためにあるのだ。肝心な時に・・・・)

歯噛みした。

そして、ふと、茜の頭にかつては、弟であった少年の顔が浮かんだ。

彼なら、光なら、どうするだろう?

考える。だが、答えはすぐに出た。

それを考えていた茜は、自然と体が軽くなった気がした。

そして、ロッドに手をやり、詠唱して魔法装束を纏った。

そして、自分の象徴とでも言うべき太刀を手にした。

そして、一気に地を蹴り怪物へとむかっていった。

「光なら、そんな事関係なくむかっていっただろう!」

言葉とともに茜は太刀をふりおろした。

太刀は怪物の右肩を切り裂いた。

肩からは大量の血が噴水の如く出た。

しかし、数秒後には傷は塞がってしまった。

「なら」

茜は太刀に魔力を込める。

輝きが増していく。

しかし、茜の一撃は放たれる事はなかった。

怪物が突然後方に下がり何処へと飛びさってしまったからだ。

「行ったか」

怪物が飛び去った方向を見て呟いた。

(これは、報告するべき内容だな)

茜はこれが深刻な事だと思った。そして、この事を報告するべきだとも思った。

茜は、怪我をした者はいないか護衛達の方へ歩き出した。

太刀の女王と通り魔の怪物との戦いはこれで終わった。

しかし、茜は知らない。先程怪物が去った方角には茜が戦いの中で思い浮かべていた少年がいる事を。

そして、これから始まる本当の戦いを。

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