目覚め
「う・・く・・・こ、これは、一体!?」
光が目覚めると目の前には不思議な世界が広がっていた。
青い透き通った空間で何も存在しない世界。しかし、その光景はどこか幻想的だった。
「僕は、確か『攻撃を受けてやられた、ですか?』
光の代わりに少女が言葉を続けた。
声の方を見る。するとそこには、白いワンピースを着た水色の髪が印象的な少女がいた。
「君は、確か夢で」
「はい」
少女は微笑む。
「こうして話すのは決闘の時と夢の中以来ですね」
「そうか。あの時の声は君が」
そう言えばこの声だった。
「はい。あの時は私はハラハラしてしまいました」
「はは。それは面目ない」
光は少し恥ずかしい気持ちになったが直ぐに今の状況を確認した。
「今の僕はどうなっているかな」
少女も光の問いに真剣な面持ちになる。
「はい。攻撃を受けた瞬間に私の創った結界によって防ぎ今は守られています」
自分が無事なのを知り安堵した。
「さて、これからどうすれば」
光がこれからの事を考えはじめる。
「その事ですが」
少女が言い出す。
「私を使って下さい。夜宵 光さん」
「君を〝使う〟?」
「はい」
光は少女の言っている事が理解できなかったがその表情からは真剣であるのだと感じていた。
「君を使うって」
「そうすればこの状況から脱することができます。それに元々は、光さんに私を手にしてほしいためにここへ案内したんですから」
さらりと驚愕な事を言う少女に光は動揺したがこれまでの流れを思い返して全てが繋がった感じがしていた。
「さあ。手を」
少女はその細く純白とも言うべき手を光に出した。
「わかった。僕は、君を信じるよ」
光は少女の手を取った。
掴んだ瞬間。周囲がひかりだし、世界を包み始めた。
「片付いたか」
男はバスターソードを鞘に納めて先を見る。
今だに土煙がたちこもる。
「目的の破壊をするか」
祭壇へと近づこうとした。
「!」
突然男は反射的に後方へとバックステップした。
「なんだ!この魔力は!?」
男は土煙の中から巨大な魔力を感じていた。
「一体誰が・・・」
ここにいるのは自分とさっきまで自分を阻もうとした一人の少年だけだ。
「まさか!?」
そしてその事実にある考えが浮かんだ。
男は再び土煙の方を見る。
そこには土煙は消えて一人が立っていた。
「あいつが・・・あいつがそうなのか!?」
男は信じられないものを見た表情をしていた。
男の目の前には、白く、神々し装束を纏った少年がそこにいた。




