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遺跡へ

男の襲撃によって偶然にも光は当初の目的であった洞窟への侵入に成功した。

(あの爆発は一体なんだったんだろう。でもおかげで入る事ができた)

洞窟の壁に付けられたライトによって道は照らされていて簡単に進む事ができていた。

(もう少しだ。)

奥へ進んでいく。

そして。

広い場所に出る。

「わぁ」

光は目の前の光景に声をあげる。

その視線の先にはこれまで光が夢の中でいた巨大な遺跡がそこに建っていた。

「本当にあったんだ」

にわかに信じられなかった。しかし、実際にそこにある。

光はゆっくりと石の階段を上がっていく。

登り終えたその先にはこれも夢で見た祭壇があった。そして、その中心には槍のような杖が刺さっていた。

「ようやくここに来れた」

無意識に光はそんな言葉を呟いていた。自分が何故そんな事を言ったのかわからなかった。それでも光は不思議と思わなかった。

祭壇へと近づく。

瞬間。後方で突然の爆発そして後から衝撃が光を襲った。

「うわぁ!?」

光は前方に飛ばされ前に転がり反射的に受け身をとった。

後ろを振り返る。そこにはスーツを来て漆黒というべきバスターソードを持つ男がいた。

「ほう。随分と変わった者がいるな」

男は光を見て呟く。

「あなたは」

「お前と同じ侵入者だ」

光の言葉を遮る。

「だが、私の目的はお前とは違う」

剣をむける。

「お前の後ろにあるものの破壊だ」

(後ろにあるもの?)

光は男の言葉に疑問を持ったが直ぐに意味を理解した。

(あの祭壇にあるものを)

「どいてもらおうか」

光は祭壇の前で迎え撃つように男の前に立った。

自分でも何故こんな行動をとるのか不思議だった。しかし光は体を動かしていた。

「何故、邪魔をする」

次の瞬間。男から殺気が発せられた。

光はその殺気に意識を持っていかれそうになった。

(何て、殺気だ)

「ならば仕方ない」

男は言うと剣を横に振った。

たったそれだけで光は簡単に飛ばされた。

そして、祭壇に背中を強打する。

背中に激痛が走る。

「う…く……」

「ほお。まだ立てるのか」

関心するように言う。

「だが」

再び剣が振られる。

光はとっさに両腕で顔を守る。その数秒後には光の両腕から血が出た。

腕から真っ赤な液体が滴り落ちる。

剣の刀身に黒い何かが集まっていく。

(あれは、魔力)

男は自分の剣に魔力を込めていたのだ。

(なんて魔力だ・・)

男から放たれる魔力の量に戦慄した。


男の魔力は、光の知る中でだんとつな量だ。そして、何よりも男が持つ漆黒の剣も強力だと思った。


「終わりだ」

冷たく言った瞬間。剣が振られ漆黒の斬撃が放たれる。

光は、それを避けることもできずに受けてしまうのだった。


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