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発掘現場

照彦との決闘騒ぎが終わり、休日。

光は、自分の部屋の鍵を閉めた。

「よし」

確認してから歩き出した。

今日は休日。学生の身であるなら買い物や遊びに行く事は普通の事である。

光の場合はそういったものに近かった。

いくつもの電車に乗り、駅におりる。

「えっと、こっちだよな」

慣れない土地を歩く。

都心部からかなり離れた山奥。そこには多くの人がいた。

「やっぱり皆興味があるんだな。あれに」

人混みを掻き分けて光はそこにあるものを見た。

光の目に入ったのは何人かの作業員が洞窟の穴から出たり入ったりを繰り返していく光景だった。

ここは、最近になって発見されニュースになった古代遺跡の発掘現場であった。

ここに来ている人達はそんな発掘現場の作業員の作業を見学にきた者達だ。

光の場合、それは違っていた。

(ここだ。ここが、あの時の)

洞窟の穴を見つめた。

「ぐ」

再び頭痛が起こる。そして、今度は夢で見たような鮮明なビジョンとして浮かんだ。そのビジョンは光が夢で会う輝く青年が何かと闘っているシーンだった。

「やっぱり、ここなんだ」

光は自分の起きた現象でこの場所だと確信した。そして、自分の意思とは無関係にある思いが浮かんでいた。

(行かなくちゃ)

洞窟を見て光はそう思っていた。


「着いたか」

男はゆっくり呟く。そして、自分の先を見下ろしていた。

「しかし、ここまで来て見たが、」

その言葉は吹く風によって消される。

しかし、発掘現場では風は吹いていない。だが、男のいる場所では風が吹いていた。男がいる場所を言葉にすれば普通の人なら驚愕するだろう。

彼がいるのは上空だ。ちょうど発掘現場の真上であった。

男は、特殊なスーツは来ていない。来ているのは普通に誰もが来ているビジネススーツだ。

あまりにも異様な光景であった。

「さて。始めるか」

男はそう言うとポケットから紫色の宝石を取り出した。宝石は輝き、輝きが消えた後には漆黒とも言うべき柄と鍔。そこには紫色の宝石が装飾品のように美しく着飾っている。そしてそれに負けぬ程に銀色の刀身が輝いていた。

男が手にしているのはロングソード。

それを持ち、下を見る。

「始めるか。これで何が起こるのかを」

そう言って男は片手でロングソードを軽々と振るった。

ちょうど、男がロングソードを振るった頃、下では発掘が続いていた。

そして、その現場に爆発が起きた。

突然の爆発にパニックが起き逃げ惑う人達。作業員も洞窟から出て避難する。

しかし光だけは、逃げる事はなく逆に

(行くしかない!)

覚悟を決めて洞窟の中へと入っていった。

光が洞窟に入って数分もしない内に爆発を起こした張本人であるスーツの男が地面に下り立った。

男は自ら起こした光景を一瞥すると光と同じように洞窟の中へと入っていった。


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