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悪意のある決闘 決着

光は、照彦を見ていた。それは槍から足の先までも。

そして、自分は突然に現れた自分の魔力のコントロールを試みた。

(落ち着いて…意識を集中させて自分の内部を見るように…)

魔法院や小中学で習う魔力を練り上げ自分のものにする基本的な方法。

人読んで、精神統一。

光は今の状況で復習をするかのように行っていた。そして、試みて自分の中で照彦にはまったくと言っていい程劣るが自分の中に魔力が行き渡っていくのを感じていた。


(よし。付け焼き刃だけど、今の僕には、充分だ…)


そして、光は腰を落とし風戸との決闘で使った蹴り技 月花 を放つ構えをとった。


「これで終わりだぁ!」

照彦が弾を放った。

無数の弾が飛来してくる。

照彦は勝利を確信した。


「月花!」


その一声とともに回し蹴りが振るわれた。

その瞬間。

弾は光の蹴りと接触し、爆発。

光の足を中心にして爆発し、土煙が起きる。


その様子を見ていた照彦は勝利を確信した。

しかし照彦の目の前でその土煙を突き破る影が現れる。

それは照彦にむかって走り出した光だった。

照彦は今の状況に信じられないという表情していたがエリートの中の一人のため直ぐ様攻撃を再開した。

ここでも光は接近しながら避けたり手で弾いたりしていく。

その様子を見て驚いてはいたが照彦は待っていた。

(まだだ。まだ、あいつが油断するのを・・・・)

槍を持つ手に力を込める。

光がだんだんと近づく。

(もう少し、もう少し、よし、ここだぁ!)

照彦は行動を起こした。

槍に集束した弾を放つと同時に槍を突いた。

槍の突きの速度を加えられた弾は他とは比べられない速さで光にむかう。

今の光はさっきまで避けていた弾の速度に慣れてしまったために今放った弾は光にとってはイレギュラーなものだった。

これが光を苦しめていた謎の一撃の正体だった。

光にむかっていく弾。そして、光に命中した。

(やった!)

その様子を見て照彦は今度こそ勝利を確信した。

しかし。次の瞬間それは驚愕へと変わった。

目の前には照彦の必殺の一撃を受け流す光の姿があったからだ。

「え」

照彦は何が起こったか理解できなかった。

接近してくる光。その速さは魔力がないとは思えない程の速度だった。

「う、嘘だ!嘘だぁぁ!」

照彦は冷静さを失い基本もない無我夢中の振りや突きを出す。

しかし、そんな攻撃は光にとって造作もなく避けた。

光は照彦の懐に入った。

「これで終わりだ」

そう言って照彦の腹に拳を入れた。

「ぐはぁ!!」

光の拳を受けた照彦は槍を落とす。

地面に落ちた槍はロッドの待機状態へと戻った。これは持ち主の魔力がロッドに行き渡らなくなったために起こる現象だ。

決闘場を静寂が包む。

審判が光の勝利を告げる。

それでも静まりかえっていた。

その場にいる皆信じられない、という表情をしていた。

この瞬間。光は、この魔法院に新たな伝説を作ったのだった。


そんな静まりかえった決闘場を見ていた明里、茜、香苗は少し驚いていた。

「すごいね。お兄ちゃん」

「ええ。すごいわ。でも、さっきの輝きはなんだったのかしら」

「確かにな。けど、勝った事にはかわらない」

「そうね」

色々と聞きたい事は沢山あるけど、三人は光の勝利をおおいに喜んだ。

そして。

「さ。こっちはこっちの〝仕事〟をしましょう」

「はい!」

「ああ」

香苗の言葉に姉妹は答え、歩き出した。

三人の少女がこれから何をするかそれは三人しかわからなかった。


三人とは別にいつの間にか消えていた自分の力について考えているのであった。

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