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決着後

第三者視点みたいに書いてみました。

上手く描いたつもりですが、指摘があればお願いします。


香苗視点。


香苗は、その様子を見ていた。

さすがぁ!

光が剛の後頭部に蹴りを入れて倒した瞬間。

香苗は、叫び出したくなるほど喜んだ。

厳格な審判をするために表情を真剣にしていたが今にでもその表情が緩み笑顔になる事を必死になって堪えていた。


うん!うん!さすが。茜や明里ちゃんが言うだけのことはある!

やっぱり、すごい!

香苗は、自分の後輩の所業を自分の手柄のように喜んだ。

そして、自分が彼、光と初めて会った時を思い出していた。


あの時もそうだったわ。今と同じくらいすごかった。


香苗は、光と初めて会った時に対戦をして、敗北した。


魔法院の中でも五本の指に入ると言われている香苗は光に負けた。

彼女自身、油断していたと言えばそうだったが香苗は負けた。

完璧に。

光が与えた敗北は彼女に大きな衝撃を与えたのだ。


あの時と一緒ね。

彼が、光君に感じている感情は、あの時の私も抱いていたのね。

香苗は、初めて会った光に対する印象と自分の抱いていた気持ちを石巻 剛が決闘中に見せている姿を重ね合わせていた。そして、過去の自分に対して深いため息をつきたくなった。


かつての自分が嘆かわしくなるわ。


今の香苗はそう思った。

そして、

光に敗北をして、香苗は、変わった。

それは大きな変化であった。光が多く自分の道場に来るようになってから香苗も稽古をするようになっていた。元々、次期当主になるため稽古をしてきたがそれ以上をするようになった。

それは、自分自身にあるものを変えていこうと思ったためだ。そして、自分も、彼のようになるために。という目標をもって。


私も、頑張らないと。


香苗は、改めて誓うのだった。


そして、香苗は、審判の役として勝者の名を告げるのだった。


剛は、目を覚ました。

そして、自分が決闘場に設置されているベンチに寝かされている事を知った。


「目が覚めたみたいね」

声のする方を見る。そこには香苗と光がいた。

「俺は、」

自分の置かれている状況を見て理解した。

しかし、理解したくなかった。

「負けたのよ。あなたは」

香苗は、はっきりと告げた。

「そ、そんなっ!」

剛は、絶望した。

ショックだった。自分が負けた事事態にもそうだったが香苗に言われた事にも影響があった。

「し、しかしっ!」

何とか言おうとする。

「言っておきますが、彼が決闘前に何かした、なんて事はありません」

彼の言いたい事を先読みしたかのように香苗が言った。

「それとも、私がそういった不正を見逃す、とでも」

「そ、それは…」

慌てた。

香苗は、この魔法院であの、〝太刀の女王〟癒世 茜と互角以上の実力を持つといわれている彼女がそんなミスなど決してない。


「あなたは、彼に正々堂々と決闘をして負けたのよ。現実を見なさい」

香苗はピシャリと告げる。

剛は、今だに信じられなかった。しかし、どう言おうが結果は変わることはできない。

剛は、ただ、ただ、その場に崩れて項垂れるのだった。

「さあ。ここまで、今日の決闘は、夜宵君の勝利で終わりにしましょう」

香苗が、この決闘の終了を告げた。


この瞬間。光は、この魔法院に入学をして初の勝利をおさめたのだった。


しかし、この決闘が、光を更なる試練へとむかわせる序章になるのだった。


次の日。

光は今日も様々な所から視線を受けながら教室へと入っていった。


「おぉーい。光」

いつものように健太は、光を呼ぶ。

「ああ。おはよう」

光は、席に座り健太と話する。

そんな時。

「なあ。お前さ。昨日、やったんだって」

健太が嬉しそうに聞いてきた。

「何を?」

「Bランクの石巻 剛とやって勝ったんだろっ!」

「あ、う、うん」

「すげぇじゃねぇか。お前、快挙だぜ。快挙」

何故か声を潜ませながら喋

「でも、勝ったんだろ」る。

「ギりギりだよ。」

「まあ、確かに勝ったけど」

「これ、魔法院で持ちきり何だぜ」

光は、その言葉に納得した。

今日。教室に来るまでに今まで受けてきた侮蔑といった類いとは違う視線を受けていたのだ。


「何で、声を潜めるの?」

「お前、ここ、魔法院のルール。分かるだろ」

「あ」

「そ。〝実力〟がものをいうって、事さ。そして、全員が、昨日の一件で、お前のことを疑心暗鬼になっているんだよ」


光は、自分の勝利によよる影響の強さに驚くのだった。

そして。

再び、光に新たな、存在が迫っているのであった。


別の教室。

「何。Bランクの生徒が負けた?」

「はい。そうみたいです」

「誰に」

「あ、あの。癒世家の捨て子です」

彼がそう言った瞬間、教室中が殺気に溢れた。

「最近。面倒に目だってきたな。あの〝落ちこぼれ〟」

「まったく。こっちの面子が台無しだ」

「どうするんだ?」

「潰すよ。二度と立ち上がれない程にね」

そう言う彼の顔は、魔法華族らしく気品があったがどこか歪んだ、人を見下す笑みを浮かべていた。



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