新たな生活 2
家に入れられて早々、光はこの家にある道場へと連れてかれた。
初めてこの家に来た時に光は、この道場を見て、何で家の中に道場があるんですか!?とおもわず言ってしまっていた。
「いつも思いますが、前にお世話になっていた癒世家もそうですが、神無月さんの家も道場があるって凄いですよね」
「普通はないわよ。普通わ。」
彼女は、苦笑を浮かべながら、普通という言葉を強く強調するように言った。
「ええ、これくらいの道場を持っている家なんて魔法華族くらいよ」
魔法華族ー。
魔法が発見されてから現在至るまでに魔法の技術、実力等で頭角をあらわした人達の家を言う。一言で言えば、名門の家。エリートの家である。そして、かつて光が住んでいた癒世家もその一つであった。
「ま、今じゃあ、その地位で私利私欲やっては権力争いしている愚かな人達だけどね」
「それはちょっと言っちゃいけないんじゃ」
「事実よ。私の家も同じだから」
彼女は、何ともない、とばかりに言う。
「いや、だめですよ。神無月さん」
神無月と呼ばれた女性は、笑みを浮かべるだけであった。
神無月 香苗。
神無月家の次期当主であり、光の後見人の娘でもある。
ショートカットの髪と今、着ている袴姿からもなかなかのプロポーションをしているとくっきりと浮き出ていた。
「もう!香苗って、呼んでと言ってるじゃない!」
「すいません。それだけは、できません」
光はやんわりと香苗の申し出を断る。
香苗は、もう!いけずっと呟いて頬をプクッと膨らます。
「相変わらず、真面目ね。光は」
そう言って一人の女性が光達の前に現れた。
香苗とは違い、髪を伸ばした女性でそして、香苗を大人びさせたような感じであった。
「来たわね。」
彼女は、毅然と呟くのであった。




